黒田日銀「ステルス・テーパリング」の姑息
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■市場が囁く 黒田日銀「ステルス・テーパリング」の姑息
2017年12月16日
ステルス・テーパリング――。
一般には耳慣れない言葉が、
金融関係者の間で話題になっている。
ステルスは「密かに」「隠密」といった意味。
テーパリングは「緩和縮小」を指す。
「日銀の黒田東彦総裁は表立って量的緩和の
縮小を口にはしていないが、実際にやっている
ことは緩和縮小だということです」(市場関係者)
日銀は金融緩和の一環として、年間80兆円の
国債を買い入れる方針にある。
だが、11月末時点で年間60兆円にペースダウン
しているのだ。
「日銀によるステルス・テーパリングは、いまや
公然の秘密でしょう。黒田総裁は、例えば水を飲み
過ぎて走れなくなる前に、飲む量を減らしたいと
考えているのだと思います」
(第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏)
14日、米FRBは半年ぶりの利上げを決め、
来年は年3回のペースで引き上げるとした。
欧州中央銀行(ECB)も来年1月から債券の買い取り
規模を減額する。
米欧がそろって“出口戦略”を打ち出すなか、日銀だけ
が緩和継続だ。
「それでも黒田総裁は緩和縮小を口にできません。
日米欧の全てが出口に向かうと、投資資金などの
供給元がなくなり、株や債券は暴落します。とはいえ、
金融緩和の一環であるマイナス金利はメガバンクを
はじめとする銀行の経営を直撃しています。姑息な
手段だと言われようが、密かに緩和縮小するしか
ないのです」(株式アナリストの黒岩泰氏)
一方、こんな声もある。
「今こそ、金融政策を正常に戻すチャンスです。
米国が利上げするのだから、日本が追随しても
金利差は広がりません。円高に向かいにくいと
いうことです。このまま量的緩和を継続すると、
海外勢から、黒田総裁は円安を維持するために
“為替操作”を続けていると非難される危険性が
あります。ためらうことなく緩和縮小するべきです」
(IMSアセットマネジメント代表の清水秀和氏)
黒田総裁は来年4月に任期満了となる。
再任が有力視されているが、“隠密緩和縮小”の
行方次第で再登板は危うくなる。
【転載終了】
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「アベクロノミクス」の失敗をプライドが邪魔をして、
公には認めたくないのでしょうね。
金融機関がマイナス金利で経営を圧迫してきており、
人員削減計画なども影響をしているのかな?
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