60億円かけて設置のコロナ臨時施設、利用303人のみで閉鎖・・・

読売新聞


【転載開始】


■60億円かけて設置のコロナ臨時施設、

 利用303人のみで閉鎖・・・

 「軌道修正できなかった」

 5/29


 大阪府が新型コロナウイルス対策で開設

した国内最大の臨時医療施設

「大阪コロナ大規模医療・療養センター」

(大阪市住之江区)が、5月末で閉鎖される。

約60億円をかけて1000床を運用したが、

利用者は1日最大70人、累計でも約300人

にとどまった。

変異株「オミクロン株」は重症化しにくく、

利用を想定していた若い世代の多くが自宅に

とどまるという誤算があった。

(小栗靖彦、山本貴広)


 吉村洋文知事がセンターの開設を表明した

のは、感染が拡大していた昨年8月下旬。

当時は30~50歳代が自宅療養中に死亡

する事例が全国で相次いでおり、

若い世代に医療の目が届く受け皿を提供する

狙いだった。


 大阪・南港の大型展示場

「インテックス大阪」に、無症状・軽症用

800床と中等症用200床を整備。

人の移動が活発になる年度替わりの感染拡大

に備え、会場は5月末まで押さえた。


 今年に入り、オミクロン株の流行で感染者

が急増。

1月24日には病床使用率が50%を超えた

ため、同31日から運用を始めた。


 対象は原則40歳未満の自宅療養者に限定。

保健所が入所を決めるのではなく、希望者が

府のコールセンターに申し込む仕組みだった。


 しかし、蓋を開けてみれば、利用者はゼロ

か1桁が続いた。

2月15日からは、無症状・軽症用の対象を

60歳未満に引き上げたが、1日のピークは

3月10日の70人で、受け入れ最終日の

4月30日までの3か月の累計でも303人

となった。


 なぜ利用が低調だったのか。

府幹部は「新たな株の特性を予想できず、

ニーズに応じた軌道修正もできなかった」と

振り返る。


 府の分析では、デルタ株が猛威を振るった

「第5波」(昨年6月21日~12月16日)

の重症化率は1%だったが、オミクロン株が

流行した「第6波」(昨年12月17日~)

では0・12%に激減。

このため、感染しても自宅にとどまった人が

ほとんどだったとみられる。


 府内の自宅療養者は3万人余りだった

センター開設時から増え続け、ピークの

2月16日には7万5805人となった。

宿泊療養用ホテルの利用も低調だった。


 センターでは、消灯時間が決まっているな

ど生活上の制約を受けることも、敬遠された

一因とみられる。


 第6波では高齢者施設でクラスター

(感染集団)が多発するなど、むしろ高齢者

対策が課題になった。

府はセンターで高齢者を受け入れることを

模索したが、介護スタッフの確保や施設の

段差を解消するための改修費がネックになり、

断念したという。


 府が施設の運営を委託した事業者が確保

した医師は1日最大4人、看護師は1日最大

35人。

施設の賃料30億円や人件費など経費は

計57億円に上る。


 関西大の高鳥毛敏雄教授(公衆衛生学)

の話「変異株の性質を予想するのは難しく、

結果的に施設の使用率が低かったことはや

むを得ない面がある。ただ、公金を投入す

る以上、施設はできるだけ活用されるべき

だ。対象者や場所を慎重に選定し、開設後

も感染状況を常に確認しながら、想定外の

事態が起きれば柔軟に軌道修正する姿勢が

求められる」


■第7波では高齢者専用目指す


 府が次の第7波に備えて開設を目指すの

が、介護が必要な高齢者専用の臨時医療

施設だ。


 大阪市住之江区の新築の福祉施設1棟を

借り上げて約40床を用意し、寝たきり

など「要介護3」以上で、中等症1程度ま

での在宅の高齢者を受け入れる。

医師や看護師のほか、介護福祉士や

理学療法士を配置し、治療と同時に介護や

リハビリを受けられるようにする。

7月から来年3月まで開設し、費用は

20億円と見込む。


 第6波では、入院患者の67%を70歳

以上が占め、第5波の14%から急増。

高齢者が病床の逼迫(ひっぱく)で入院

できなかったケースも多く、府は高齢者の

受け皿が必要だとみる。


 介護人材の確保が課題となるが、施設の

運営を担う医療法人は、系列の社会福祉

法人が高齢者施設も運営しており、

スタッフをそろえるノウハウがあるという。

吉村知事は「自宅で寝たきりで入院もでき

ず、行き場のない高齢者を守りたい」と

語る。


【転載終了】

*********************


 認知度が低かったのか?

運用方法が悪かったのか?


 いずれにしろ、「造ったよ」と

いうだけだったのではないかと感じ

ますね。


 保守系の特徴かもしれないですが、

箱モノだけ造って「さあ、入って」

だったのか?


 多分、医療や介護現場で看護師や

介護士の手が足りていないことを

認識できていなかったのかも?


 医療や介護現場はそんなところに

手を回す人員の余裕はないですね。


 私は看護、介護現場に家族が3人

いるので、手が足りない大変さは

分かります。

資格を持っているけど他の業種に

ついている人がどれだけいるか、

政府は把握できていないのでは。


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

0コメント

  • 1000 / 1000