鉄のカーテンの内側はバーチャル?

ウラジーミル・プーチンとは何者か


【転載開始】


■鉄のカーテンの内側はバーチャル?

 ロシアは政治に無関心な「受け身」

 の国民が支える

 公開日:2022/06/14


 ロシアがウクライナに軍事侵攻した

2月下旬以降も、プーチン大統領の

支持率が下がらない。

隣国で死なせた将兵数は国防省発表で

1000人以上、英国推計で1万5000人。

制裁や外国企業流出で、国内経済は

ぼろぼろ。

それなのに政権は耐えられている。

背景には、プロパガンダや世論調査

改ざん疑惑だけでは説明できない、

独特の「民衆心理」がありそうだ。


 プーチンは戦争推進、国民は反対─。

西側にいる楽観論者は、

こんな「ゼロサム」で考えがちだろう。

逆に「国民含めて全員悪」と決め付ける

人すらいる。

ところが鉄のカーテンの向こうの実情は、

そんなに単純でもない。


 われわれはロシアを「民主主義国家」

と勘違いしているのではないか。

そもそも政権交代を可能にする民主主義

は存在しないし、選挙で実現したことも

ない。

リーダーが交代するのは死亡や後継指名、

あるいは政変の時くらい。

ソ連時代から、選挙といえば、お上の

決めた候補に正統性を与えるべく「承認」

するだけの儀式にすぎない。

日本人も選挙のことで他国にとやかく

言えた口ではないと思うが、

それにしてもロシア人はおしなべて

「受け身」だ。


■反プーチンは少数派、多数派は無関心


 労働人口の約半分は公的機関や国営

企業など「公共セクター」に勤め、

いわば税金で生計を立てている。

彼らは職場命令で「プーチンに入れろ」

と選挙に行かされるから、組織票だけ

でほぼ決まってしまう。

万が一の際は、プーチンの

盟友ルカシェンコ大統領が独裁統治する

ベラルーシのように、数字をいじって

しまえばいい・・・。


 政敵で収監中の反体制派指導者

アレクセイ・ナワリヌイが自由の身

だった頃、モスクワで数万人規模の

デモをたびたび動員した。

後々、世論調査や選挙結果を見ると、

数字の操作疑惑を差し引いても、

反プーチン派は少数派だったと分かる。

多数派は無関心。

ナワリヌイからすれば「詐欺師と泥棒」

(政権のこと)だけでなく、それを

許す無関心も「敵」ということになろ

う。


 ウクライナ侵攻開始後、ロシア国内

で「意識の高い」少数派は反戦デモで

拘束されたり、国外に亡命したりして

いるが、多数派は現状に甘んじ、制裁

に耐え忍んでいる。


 頭の上にいつ飛んでくるか分からない

ミサイルにおびえるウクライナ人からす

ると、何たる体たらくだろう。

「プーチンの世界」に住む人々に対し、

ゼレンスキー大統領は4月23日の記者

会見で苦言を呈した。


 「ロシアはバーチャルリアリティー。

現実、そして文明社会に戻らなければ

ならない」

(文=平岩貴比古/時事通信社

前モスクワ特派員)


【転載終了】

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 日本と国情がそっくりじゃない

ですか。


 18%しか支持率がない政党が

支配する国です。日本は。


LC=相棒's のじじ~放談!

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