ロシアで“ポスト・プーチン”の跡目争いが始まった
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■ロシアで“ポスト・プーチン”の
跡目争いが始まった
穀物利権めぐり側近たちで内紛
勃発
公開日:2022/06/19
プーチン大統領は17日、ロシア版
ダボス会議と呼ばれる
サンクトぺテルブルク経済フォーラム
で演説。
重病説がくすぶる中、表舞台で
「欧米の制裁は成功していない」と
気炎を上げたが、側近たちは
「跡目争い」に血眼だ。
現在、プーチン大統領の後釜として
有力視されているのはモスクワの
ソビャニン市長、
メドベージェフ前首相、
キリエンコ第1副長官の3人。
中でも、ウクライナ侵攻開始後に
東部ドンバス地方の統括責任者に就任
したキリエンコ氏が頭角を現している。
英紙タイムズ(16日付)によると、
プーチン大統領の側近はウクライナ
から収奪した穀物の輸出利権を
めぐって対立。
その1人であるキリエンコ氏は今月
6~8日、ドンバス地方の
ベルジャンスク港などを訪れ、
ドネツク、ルガンスク両共和国の要職
を自らの側近にすげ替えたという。
■最有力候補が基礎固め
「ロシアにとって穀物輸出が最優先
事項であることから、側近たちは港湾
物流に関心を高めています。自分のた
めに動くオリガルヒを通じた権益確保
がロシア政治の常套手段。キリエンコ
氏に関しては、ロシアの有力紙イズベ
スチヤが『ロシアの日』(今月12日)
に、彼の所感をウェブ上に掲載しまし
た。すぐに消されましたが、その内容
は『たとえ一時的に国民の生活水準が
下がったとしても、ドンバスを再建す
る』というもの。“プーチンの戦争後”
が見えない中、戦後復興の枠組みを示
したような格好です。大統領であるか
のような所感は、自分こそがプーチン
氏の後継者とアピールしているに等し
い。普通ならあり得ませんが、ペスコ
フ報道官は『見ていない』として事実
上、黙認しています。キリエンコ氏が
『ポスト・プーチン』の最有力候補に
なりつつあるのでしょう」
(筑波大名誉教授の中村逸郎氏=
ロシア政治)
タイムズによると、キリエンコ氏は
跡目を争うメドベージェフ前首相など
を差し置いて、政権内での地位を固め
ようとしているという。
「裏を返せば、それだけプーチン大統領
の求心力が弱まっているのでしょう。オリ
ガルヒにとっては物理的、経済的な破壊に
徹するプーチン氏よりも、戦後復興や経済
政策を語るキリエンコ氏の方が魅力的なの
です」(中村逸郎氏)
政権の終わりが近づいているのか。
【転載終了】
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メドベージェフでは、経済制裁が
遅れる可能性が高そうなので、
オリガルヒにとっては嫌でしょうね。
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