ポルシェが「超急速充電」発表でEVの常識を覆す・・・
オートックワン 1/31(水) 配信
【転載開始】
日産、トヨタもビックリ!
ポルシェが「超急速充電」発表でEVの常識を覆す
■ミッションEがなければ超急速充電は量産見通しがなかった
「ミッションEがすべてを変えてしまった」。
ドイツで開催されているEV向け車載電池の
国際カンファレンスで、業界関係者はそう指摘
した。
打倒テスラへ ポルシェ初EVがすべてを変える
ミッションEとは、ポルシェが2015年のフランク
フルトモーターショーで公開した、同社初のEVだ。
その後、2019年~2020年頃の量産化が決まった。
打倒テスラを目指して、独創的かつ優美な
ボディデザインが目を引くミッションEだが、
電池や充電器に係る人々が「驚いた!」と指摘
するのは、電圧800Vで出力350kwを発揮する
超急速充電についてだ。
ポルシェの電動車といえば、現在は4ドアクーペ
のパナメーラとクロスオーバーSUVのカイエンに
プラグインハイブリッド車がラインアップされている。
これは、昨年まで世界耐久選手権(WEC)に参戦
していたハイブリッドレーシングカーの919
ハイブリッドで培ったテクノロジーを応用したもの。
そうしたハイブリッド戦略からさらに一歩踏み出し、
ポルシェは今後、世界EVフォーミュラカー選手権の
フォーミュラeに参戦し、ミッションEへの技術的な
フィードバックとEVに関するイメージ戦略を突き
進めることが決まっている。
フォルクスワーゲングループの事業戦略・EVシフト
をポルシェがけん引するのだ。
そのために、超急速充電は必要不可欠であり、
そうしたポルシェ経営陣の思い切った意思決定が
自動車産業界及び電機業界のド肝を抜いた。
■充電の常識を覆す
欧米メディアの各種報道では、ミッションEには
パワートレインや電池パック容量でそれぞれ
少なくとも3つの仕様があるという。
現時点でポルシェが発表している内容している
基本仕様は、満充電での航続距離500kmの場合、
満充電の80%までを15分間で行う。
比較対象として、新型日産リーフの場合、急速
充電器による充電時間は航続距離400kmで満充電
の80%まで40分間かかる。
つまり、1分間あたりの航続距離は、ミッションEが
33kmなのに対して新型リーフでは10kmとなり、
両社は約3倍の開きがある。
これを実現するのが、高出力化だ。
チャデモが最大出力62.5kwで、電圧400Vでは
実用出力45kw。
一方のミッションEが採用するCCS(コンボコネクター
方式)の場合は電圧800Vで実用出力350kwを発揮
する。
また、テスラの場合は電圧400Vで実用出力は
120kwである。
ユーザーとしては、EVで最も面倒な充電をより
短時間行えるメリットは極めて大きい。
しかし、充電器そのもの安全性の確保、さらに
現在実用化されているEVのほとんどが採用して
いるリチウムイオン二次電池の劣化への配慮から、
直流による急速充電の高出力化について、
自動車メーカー自身が自主規制してきた。
そうした業界の常識をポルシェが一気に破った
のだ。
■電池メーカーの対応も変わった
今回取材したEV向け車載電池の国際カンファ
レンスでの各種発表で感じたのは、この業界では
すでに「ポルシェ350kw型充電ありき」の議論が
進んでいることだ。
つまり、350kwの高出力がかかっても問題が
起きないリチウムイオン二次電池を開発する
動きが加速しているのだ。
ここで、日本にとっては大きな問題がある。
350kwの急速充電を、ポルシェは欧米が進める
CCS(コンボコネクター方式)のみで採用しようと
していることだ。
そうなると、日本でミッションeは購入できなく
なる。
その打開策として、テスラが同社独自の
120kw型の直流急速充電方式で採用している
アダプター方式も考えられるが、ポルシェが
そうした考えを持っているかどうかは不明だ。
また、日本は中国とEV充電に向けた協議も
進めており、中国国家規格のGBとチャデモとの
技術的なすり合わせのなかで、チャデモの
350kw対応も念頭に置いている。
このように、EVという商品の根幹である充電
について、ポルシェの動向が世界市場に与える
影響は計り知れない。
換言すれば、ポルシェを含む自社ブランド
すべてに対して、EVシフトを提唱するフォルクス
ワーゲングループの戦略の底力を、
日系メーカーが思い知らされているということだ。
[Text:桃田健史]
【転載終了】
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ポルシェのユーザーは限られていると思いますが、
高級車市場での影響は大きいでしょうね。
トヨタでいえばレクサス、日産ではインフィニティですかね。
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