イギリスのテレビ局も驚愕した日本の 「国難レベルの人口減少」・・・
現代ビジネス
【転載開始】
イギリスのテレビ局も驚愕した日本の
「国難レベルの人口減少」「この島国で本当にそんなことが…」
2018.02.10
■イギリス人の寄せる関心
「いまの日本は少子高齢化が進み、人口が大きく
減り始めています。日本の総人口は約1億2700万人
ですが、このままだと50年で3分の2の数になり、
100年で半減していく。100年あまりで人口が半減しよう
としている人口大国は、世界の歴史のなかでもひとつ
もない。北朝鮮のミサイルの脅威や大災害と同じように、
国家を滅ぼし得る脅威であり、これを私は“静かなる
有事”という言葉で説明しています」
43万部を超える大ベストセラー『未来の年表』著者の
河合雅司氏が語る、こんな言葉が英語に翻訳されると、
目を見開いて、「Oh really?」と声を漏らした人がいる。
イギリスのテレビ局「チャンネル5」のニュース特派員
として来日し、このたび河合氏にインタビューを行った
ピーター・レーン氏だ。
彼はもともと、日本のロボット技術について取材する
ために来日した。
しかし、その取材過程で日本の少子高齢化、人口減少
問題の深刻さを知り、取材予定を急遽変更して、
河合氏にテレビ番組出演を申し込んだという。
そして、ピーター・レーン氏の取材は、日本旅館・星のや
東京にて実現し、この時に取材された内容は、先月、
家族向けニュース番組内で報じられた。
その番組名は、
「How can Japan solve its population problem?」
(日本はどうすれば人口問題を解決できるだろうか?)で
ある。
放送時間が限られていたために、河合氏が
出演した時間もわずかだった。
だが、インタビュー中のピーター氏は、「OK、OK!」と、
河合氏の発言内容に興奮する自らを落ち着かせながら、
日本でまず何が起こっているのか?
なぜ日本でこうした問題が起きているのか?
に強い関心を寄せた。
河合氏が冷静に語る。
「先進国に共通したことではあるが、文化の成熟
とともに婚期や出産の時期が遅くなる傾向があり、
結果的に生涯を通じて、ひとりの女性が出産する
子供の数が減っていってしまった。一方で日本は
長寿化が進み、高齢者の数は増えていくわけです。
では、なぜ日本で少子高齢化問題が起きるのか?
日本が島国で外国との接触が少なかったことも
あって、移民を受け入れることには消極的だった
ところがある。また、第2次ベビーブーム以降の団塊
世代ジュニアの働き方が変わったという要因もある。
独自の終身雇用に限界が来て、非正規雇用が増え、
所得が不安定となり少子化を加速させた」
河合氏の発言に、ピーター氏は「この人口問題の
臨界点はいつと見ているのか?」と問うた。
その表情からは、河合氏に会った時に見せた笑みは
もう消えていた。
これに対して、河合氏はこう答えた。
「2020年には女性の人口の半分が50歳以上の
社会となる。それについては、出産適齢期を過ぎた
女性が、日本の女性人口の半分を占めるという
見方もできる。そうなれば少子化は一気に進むで
しょう。機械的な計算をすれば、西暦3000年に
日本の人口は2000人になると試算されています」
「2……thousand……people?」
ピーター氏の開いた口は、なかなか塞がらなかった。
河合氏への取材を通して、ピーター氏は日本の
人口減少の問題をどう考えているのだろうか?
日本の人口問題が海外でどう見られているのか
に強い関心を抱いていた私たちは、ピーター氏へ
の「逆取材」を試みた。
■イギリスで生まれる3人に1人が移民の子
―河合氏の話を聞いてどう感じた?
日本の人口減少問題が、北朝鮮のミサイルの
脅威と同じように深刻であるということがわかり、
非常に興味深い。
しかし、ミサイルの脅威のようには、人口減少の
恐怖というのは直に感じとれるものではない。
問題を実際の危機として実感することが難しいところ
に問題があるように感じた。
―イギリスでは、日本の人口減少問題がどの程度
認知されているのか?
イギリス人は、こうした問題が日本で起こっている
ことをまだまだ知らない。イギリスでは移民を多数
受け入れており、2030年まではむしろ人口は増え
続けるだろうと言われている。
一方で、年金や福祉、医療の負担が増え続けて
いることがにわかに問題となっている。その一環で、
ゆくゆくは高齢化社会について議論が必要だという
ことをゆっくりと気づいている最中だ。日本は人口が
増えるイギリスとは真逆の状況にあることに気づき、
驚いている。
―日本では移民に対して消極的だが、それをどう思う?
私自身は多文化な環境で育ち、ヨーロッパ人と
いうアイデンティティを持っている。しかしイギリスで
生まれる子供の3人に1人が移民の子供になっている
一方、仕事・学校・医療のサービスが十分に受けら
れないという、ネイティブ・イギリス人が多くいるのも
事実。
結局、多くの人がブレグジット(EU離脱)を選んだ
のも、移民が溢れすぎているからだ。……移民と
純粋なイギリス人とのいい比率を知っていれば
私は今頃、総理大臣にでもなっていただろうね。
移民はたしかに効果的だが、戦略的、かつ
選択的になる必要がある。産業の中で人材が
足りない場所を国が見極めてマッチングするとか、
コントロールすることが大事だろう。
―イギリスもいずれは日本と同じ道を歩むのでは
ないか?
イギリスは若い移民労働者に頼っているところが
大きく、ネイティブのイギリス人の出生数を増やす
政策などは行っていません。ブレグジット後がどう
なるかもわからないし、同じ島国であっても、イギリス
はヨーロッパ大陸との距離が近い。他国と距離が
ある日本と決定的に違う点だ。
とはいえ場合によっては、ゆっくりだがイギリスも
日本と同じ道を辿ることもあるかもしれない。そう
いう意味で今後の日本の動向は注目に値する。
日本はロボット技術が進んでいるということもあり、
それが答えになるかどうかはわからないが、ひとつ
の対策として、その可能性は高いのではないか。
■「課題先進国」ニッポン
日本での人口問題に関心を示しているのは、
何もこのたび取材に訪れたチャンネル5だけではない。
イギリスの週刊新聞「エコノミスト」では、
「日本は世界史上最も高齢化の進んだ社会になる」、
少子高齢化で「大きな損害を被る」国だとして日本は
取り上げられている。
その内容もかなり具体的だ。
<日本の高齢者比率は長いあいだ世界最高を
維持しており、今なお比率は高まっている。2010
~50年期に、日本の被扶養者率は40ポイント上昇し、
2050年までには、被扶養者数と労働年齢の成人数
が肩を並べるだろう。過去を振り返っても、このような
状況に直面した社会は存在しない>
(『2050年の世界 英『エコノミスト』誌は予測する』)
他方、人生100年時代の人生設計について論じて
ベストセラーとなった『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』
著者のリンダ・グラットン氏も、安倍政権が目玉政策
に掲げる「人づくり革命」の具体策を検討する
「人生100年時代構想会議」の有識者議員の一人に
起用され、少なからず日本に関わり、この先を注視
することになる。
なぜそうまでして、日本に関心を持つのだろうか。
河合氏は言う。
「イギリスをはじめとして、世界は今後人口が増え
ていく傾向にありますが、じつは2060年頃には、
高齢化と人口減少に傾くとされています。まだまだ
先のことのように思えますが、すでにこの問題に
関心ある人たちは対策が必要であることを自覚
しているのです。人口問題は対策をとっても効果が
出るのに、20年は必要とされる。そうしたなか、先行
する日本がどう動くのかに関心が高まっているわけ
です。逆に言えば、これは日本にとって大きなチャンス
です。日本はこれまで多くのことを海外に学んできま
したが、この危機を乗り越えれば、今度は世界が、
日本に学ぶことになるのです」
誰かがどうにかしてくれる時代は終わった。
「国難」である少子高齢化問題に対して、自分たち
には一体何ができるのかを、たとえば『未来の年表』
を手がかりとして、ひとりひとり考えなければならない。
そんな「課題先進国」に私たちは生きている。
(取材・文/安部次郎
【転載終了】
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一番関心がないのが当事国の日本国民
かもしれませんね。
まだ、50年、100年先の話でありますが、
何れ日本人のDNAまで消滅するといわれて
います。
文中にも「国難」という言葉が出てきます。
「国難」という言葉を安倍首相が使っています
が、どちらかといえば、「お前が国難だ」といわ
れています。
「国難」の名のもとに、戦争に前のめりになり、
派遣法の改定で貧困化を進めており、
人口減少の元凶にもなりそうな感じです。
北朝鮮危機を煽り、中東から目を逸らせさせ、
中東戦争に自衛隊が派遣されることも現実の
ことになりそうな気配です。
派遣されるのは、20代、30代の若い世代です。
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