安倍首相が朝日新聞めぐる答弁で「NHKに圧力と捏造された」 と大嘘!
LITERA
【転載開始】
安倍首相が朝日新聞めぐる答弁で「NHKに圧力と捏造された」
と大嘘! 裁判で明らかになった安倍の圧力発言
もう開いた口が塞がらない──。
先日、本サイトで紹介した、自民党広報副本部長の
和田政宗参院議員が森友問題における小学校名
の報道について、Facebookで〈謝れない朝日新聞〉
と書いた記事に対し、安倍首相が〈哀れですね。
朝日らしい惨めな言い訳。予想通りでした〉と
コメントしていた一件。
本サイトでは「これが一国の総理の言動か?」と
批判したが、安倍首相は昨日13日の衆院予算
委員会でも朝日批判を展開した。
まず、希望の党・今井雅人議員がFacebookの
安倍首相のコメントについて取り上げると、
安倍首相は「これは私が書きました」と自ら書き
込んだことを明言。
すると、安倍首相は得意気な顔で、朝日を批判する
答弁を延々と約3分間にわたって繰り広げたのだ。
総理大臣がいちメディアを国会で吊し上げるなど、
言論機関を萎縮させる圧力行為としか言いようが
ないが、その批判の中身がまたひどかった。
なんと安倍首相は、1989年に起こった珊瑚事件
をもち出し「(朝日は)なかなか謝らなかった」と
言うと、今度は福島第一原発事故での吉田調書
や従軍慰安婦問題における吉田清治証言を
取り上げ、「吉田所長の調書。これも最初は
全然謝らなかった」「吉田清治の証言にいたっては
ですね、これはまさに日本の誇りを傷つけたわけ
であります」と主張したのだ。
いったいこの男はいつまで同じインチキな印象
操作を続けるつもりなのか。
本サイトで何度も書いているが、従軍慰安婦の
強制連行をめぐる吉田証言は朝日新聞だけの
誤報ではない。
産経や読売、毎日も吉田氏を記事で紹介しており、
産経は〈被害証言がなくとも、それで強制連行が
なかったともいえない。吉田さんが、証言者として
重要なかぎを握っていることは確かだ〉とまで
書いていた。
ところが安倍首相と応援団は「朝日新聞が日本の
誇りを傷つけて、強制連行という間違った情報を
世界に広めた」と事実を歪め、慰安婦の軍関与や
強制連行の事実をなかったことにする世論誘導に
使ったのだ。
それをいまごろになってまだ「日本の誇りを傷
つけた」だのと繰り返しているのだから、もはや
パラノイアとしか思えない。
だが、それよりも聞き捨てならなかったのは、
安倍首相がいの一番に取り上げた、この問題に
ついてだ。
「かつてですね、私がNHKに圧力をかけたという、
まったくこれは捏造の報道をされたことがあります。
そして朝日新聞は検証したんですが、私が圧力を
かけたという事実を掴めることができなかったと
いう検証だった。でも、彼らが間違ったとは一度も
書かない。で、私に一度も謝らない」
安倍首相が言っているのは、いまから13年前の
2005年に朝日が報じたNHK番組改変問題のことだ。
しかし、これは「捏造の報道」などではない。
それだけでなく、加計学園疑惑にも通じる安倍首相
の圧力・忖度強要の体質が露わになった事件とも
言えるものなのだ。
■慰安婦報道で安倍首相がNHK総局長に放った
「勘ぐれ、お前」のセリフ
まず、簡単に経緯を振り返ると、2001年にNHKが
放送した日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷
を取り上げたETV特集『問われる戦時性暴力』に対し、
内閣官房副長官だった安倍氏と自民党の中川昭一
衆院議員(故人)のふたりが放送直前に政治的な
圧力をかけ、その結果、番組が改変されたと2005年
1月に朝日が報じたもの。
当時、安倍氏は各局の番組に出演しては圧力を
かけたという事実の否定と朝日批判を繰り返し、
自民党は朝日への選挙広告の出稿もストップ。
当初は強気な姿勢だった朝日も、同年9月
に取材が不十分だったとする記者会見を開くに
いたった。
だが、朝日が弱腰になっただけで、安倍氏が
番組に圧力をかけたことは事実だ。
現に、同番組の取材を受けた市民団体が NHKを
訴えた裁判の控訴審判決では、裁判長が
「制作に携わる者の方針を離れて、国会議員など
の発言を必要以上に重く受け止め、その意図を
忖度し、当たり障りのないよう番組を改変した」と
指摘。
さらに判決理由の要旨では「安倍氏は、いわゆる
従軍慰安婦問題について持論を展開した後、
NHKが求められている公正中立の立場で報道
すべきではないかと指摘した」とされている。
判決では安倍氏らの圧力を「認めるに足りる
証拠はない」としたが、官房副長官直々の
「公平中立に報道しろ」という言葉は圧力そのもの、
政治家による番組介入であり、恫喝にほかならない。
しかも、朝日は安倍氏らが圧力をかけたことを
裏付ける証言を番組放送時のNHK放送総局長
から得ており、録音テープも残されていた。
その中身についてはジャーナリストの魚住明氏が
「月刊現代」(講談社)で公表もしており、そこで
放送総局長は安倍・中川両氏との面談の仔細な
状況を語り、「脅しとは思った」「圧力とは感じる」
と述べている。
そして、放送総局長は、朝日記者の取材に対し、
安倍氏との面会時のようすを、こう証言している
のだ。
「先生はなかなか頭がいい。抽象的な言い方で
人を攻めてきて、いやな奴だなあと思った要素が
あった。ストレートに言わない要素が一方であった。
「勘ぐれ、お前」みたいな言い方をした部分もある」
「勘ぐれ」──。
安倍首相が恫喝のために吐いたこの一言は、
いわば「忖度しろ」と言っているのと同じだ。
加計学園問題における「総理のご意向」という言葉
が思い返されるようだが、安倍首相はこうやって
昔から、直接的な指示ではなく「勘ぐれ」というよう
な直接的ではない脅し文句によって、圧力をかけ
たり忖度を引き出してきたのではないのか。
■「謝れない」のは朝日新聞でなく、安倍首相の方だ!
その上、この放送総局長への取材録音テープだけ
ではなく、同番組を「改変」した当事者である担当
プロデューサーだった永田浩三氏も圧力の事実を
告発している。
朝日がこの番組改変問題報道で最終的に及び腰
になってしまったのは情けないかぎりで徹底的に
闘うべきだったが、こうした証言が示すとおり、
NHK番組改変問題は安倍首相が言うような
「捏造の報道」などではけっしてない。
安倍首相が番組に介入し圧力をかけたことは
紛れもない事実だ。
だいたい、「謝れない朝日」と攻撃する安倍首相
こそ、嘘やインチキを吐きつづけ、デマを垂れ流し、
それを指摘されてもまったくもって謝っていない。
本サイトでは昨年末、2017年に安倍首相がついた
大嘘ワースト10を紹介したが
(詳しくはこちら→http://lite-ra.com/2017/12/post
-3703.html)、何ひとつ謝っていないばかりか、
完全に居直っている。
「謝れない」のは安倍首相本人のことなのだ。
これまで何度も指摘してきたように、報道に矛先を
向けて「フェイクだ」「デマだ」と全否定することで、
不正そのものをなかったことにしてしまおうとする
のは安倍首相の常套手段だ。
しかし、朝日の報道を批判したところで、森友・加計
問題の疑惑を取り払うことなどできるわけがない。
裏を返せば、こんな程度の反論しかできていない
のであって、この子どもの言い訳のような安倍首相
の醜態こそが、大きな不正の事実を裏付けている
のである。
(編集部)
【転載終了】
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いま、権力に対する批判記事はこのLITERAと
日刊ゲンダイくらいでしょうかね。
あとは、個人ブログですね。
週刊ポストも権力批判がトーンダウンしてきて
います。(圧力に屈したのかな?)
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