なぜ日本企業は海外M&Aで巨額損失を繰り返す?
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■リコーも…なぜ日本企業は海外M&Aで巨額損失を繰り返す?
2018年3月8日
海外企業をM&Aし、事業を拡大している
日本の大手企業が、またも海外事業の失敗
で巨大損失を出した。
複写機大手のリコーだ。
2008年に約1600億円で買収した米国の
事務用品販売大手「アイコンオフィスソリュー
ションズ」の収益が想定を下回り、
最大1000億円の損失を出す恐れがあるという。
「米国会計基準に基づき“のれん代”の
減損処理実施を検討中です。キャッシュ
アウトするということはありません」(リコー広報室)
リコーに限らず日本の大手企業が、
海外のM&Aで巨額の“のれん代減損”を
計上するケースは後を絶たない。
海外のM&Aに詳しい百年コンサルティングの
鈴木貴博社長が、のれん代の減損についてこう
説明する。
「大手企業が海外企業のM&Aで巨額赤字を
出す原因は、米国(国際)会計基準の導入です。
M&Aした海外企業の収益が予想外に伸びず、
その会社の資産価値が大きく減少すると問題が
大きくなるんです」
東芝が1兆円規模の損失を出したのも、
米国の原発メーカー、ウェスチングハウスの
買収による、のれん代の巨額損失が原因だった。
日本郵便は6200億円でM&Aしたオーストラリア
の物流子会社が、業績不振で4000億円の
のれん代の減損を計上している。
「つまり6200億円で買った子会社が、実際には
2200億円の価値しかなくなったということです」
(前出の鈴木氏)
なぜ日本企業は海外企業のM&Aで巨額損失
を繰り返すのか。
日本企業が海外事業で失敗する原因を、
ジョンソン・エンド・ジョンソンなどの海外企業の
社長を務めた国際ビジネスブレインの新将命
社長が指摘する。
「まず買収しようとする会社に対する評価が
甘いという点。次に買収相手との間に企業理念
のギャップがあること。そして海外での経営を
外国人に任せてしまうこと。日本企業による
海外でのM&Aの歴史は浅く、事業統括する
専門家がいないことも大きな原因です」
前出の鈴木氏によれば、数千億円規模の
M&Aで事業を拡大、多角化を目指す国内企業
のうち、米国会計基準を採用している大手企業
の多くが、のれん代減損のリスクを抱えている
という。
そして「今後も『数千億円ののれん代の減損が
発生し』と発表する企業が出て来る可能性は
非常に高い」と付け加える。
【転載終了】
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日本郵政の場合は、東芝をダメにした
西室氏が主導したからだといわれて
いますよね。
政界と財界のレベルダウンが原因
なのでしょうか?
日本は、外交やM&Aが苦手なのかな?
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