40~50代の「老前破産」が激増・・・

Business Journal


【転載開始】


■40~50代の「老前破産」が激増…

 「人並み」は高嶺の花に、投資など絶対NG?


 「『老後破産』など、まだましだ」――

経済ジャーナリストの荻原博子氏は、

『老前破産 年金支給70歳時代のお金サバイバル』

(朝日新聞出版)のなかでこう指摘する。

今、最も家計が大変なのは40~50代の「老前」だ

というのだ。

 日本弁護士連合会によると、「自己破産」が

最も多いのは40代(27.02%)で、50代(21.05%)が

続く。

実に、約半分を40~50代が占めている構図だ。

そして、その理由で最も多いのが「生活苦・低所得」

(60.24%)となっている。


 この状況に、荻原氏は「65歳まで働けばなんとか

なる」「家を売れば老人ホームに入れる」といった

「従来の“常識”は、もう通用しない」と警鐘を鳴らす。


 なぜ今、「老前破産」が増えているのか。

家計立て直しの術はあるのか。荻原氏に聞いた。


■「人並みの生活」は、もはや高嶺の花


――医療介護業界では、団塊の世代が全員75歳

以上になり医療介護費が増大する「2025年問題」

が議論されていますが、ある意味で団塊の世代は

逃げ切れそうですね。


荻原博子氏(以下、荻原) 今、60歳以上の6人に

1人が4000万円以上の金融資産を持っていると

いわれます。

団塊の世代の男性たちは、口を揃えて「俺たちは、

一生懸命働いたから給料も役職も上がった。マイ

ホームを買い、妻と子どもを食べさせてきた」と

言いますが、それは日本全体が右肩上がりだった

から。いわば、みんなエレベーター式に昇ってくる

ことができたのです。


 つまり、特別に努力しなくても、終身雇用制度に

守られて給料と地位が上がってきた。

そうした感覚を持つ団塊の世代から「人並みで

なければならない。家を持たなければならない。

妻を食べさせて、子どもを大学に行かせなけれ

ばならない」と教えられてきたのが、今の40~50代

です。そうした呪縛にがんじがらめにされている

だけで、疲労困憊してしまいますよね。


――荻原さんは、「今や“人並み”は高嶺の花である」

と指摘していますね。


荻原 人並みのマイホーム、人並みのクルマ、

人並みの教育、人並みの生活……どれも、

現代では高嶺の花ですよね。


――今の40~50代は、若いときに「マイホームを

持って初めて一人前で、妻を働きに出すなんて

男として情けない」と上の世代から言われ続けた

経験を持っています。


荻原 もはや、普通の会社員にとっては難しいこと

ばかりです。一方、若い世代には「結婚もしないし、

子どももつくらない」という人たちが増えており、

結婚するとしても共働きを前提にしています。

たとえば、年収300万円ずつでも夫婦で600万円に

なります。ぜいたくをしなければ、それなりに暮ら

していけますよね。


――若い世代には「家を買わなければならない」と

いうプレッシャーはないですね。


荻原 ありませんね。そもそも、これからは家が余る

時代です。野村総合研究所のレポートによれば、

33年には空き家が2000万戸を超えて3軒に1軒の

割合になります。


 しかも、不動産市場は「2019年問題」に直面して

います。日本の世帯数が19年をピークに減少し、

不動産価格も下落するというものです。そんななか、

40~50代は“持ち家信仰”のプレッシャーから購入

してしまい、住宅ローンの返済に苦しんでいます。

40~50代は、20~30代の若い世代と団塊の世代の

端境期にあたり、ちょうど苦しい世代なんです。


<中略>


■安倍政権が続く限り、デフレ脱却は無理?


――年金政策にもよりますが、今の40~50代は

75歳ぐらいまで働き続けなければならないかも

しれません。そうなると、今のうちにキャリアプラン

を考えておいたほうがいいのでしょうか。


荻原 キャリアプランというよりも、「いかに健康で

働き続けることができるか」を考えるべきでしょうね。

会社には65歳まで勤められますし、それから起業

してもいいわけです。程度の差こそあれ、これから

は一生働かなくてはいけなくなるでしょう。有償の

ボランティアをやるのもいいですし、何かしら収入

を得る手段を持っておくと安心だと思います。


――クラウドソーシングの企業に取材すると、

登録人材への平均報酬は月額で5万~15万円

だそうです。本書では「定年後にクラウドソーシング

で収入を得るのも選択肢のひとつ」という提言が

ありますが、定年後も毎月10万~15万円を稼ぐ

ことができれば、経済的に安定するのではない

でしょうか。


荻原 そのぐらい稼げれば、だいぶ楽になるで

しょうね。クラウドソーシングでの仕事なら地方

に移住してもできますし、選択肢は広がると思い

ます。そういったことを視野に入れて、現役の間

に定年後も稼げるスキルを身につけておくのも

いいかもしれません。


――老後の収入確保策として、「リバースモーゲージ」

(自宅を担保に金融機関から融資を受ける制度)の

活用は有効ですか。


荻原 あまり有効ではありません。たとえば、60歳で

リバースモーゲージを借りた場合、「人生100年時代」

では残り40年ですから、銀行は40年後に回収する

計算をします。


 今売れば1億円の家でも、40年後に回収すると

なればいろいろなリスクを織り込まなければなり

ません。おそらく、1億円の家でもリバースモー

ゲージで貸してもらえるのは2000万円ぐらいでは

ないでしょうか。そう考えると得策ではないでしょう。


 リバースモーゲージは商品設計の発想はいいの

ですが、融資する銀行にとっては不確定要素が

多いので、査定してもらうと「え、これしかないの?」

という金額になってしまいます。中古マンションなど

も二束三文です。

リバースモーゲージを利用するぐらいなら、すぐに

売って小さな家に引っ越したほうがいいですよ。


――リバースモーゲージは、欧米では普及していま

すよね。


荻原 日本では住めば住むほど家の価値が下がり

ますが、欧米では住めば住むほど家の価値が上が

るからです。

つまり、日本の場合は「この家は40年後にいくらの

値がつくのか?」という査定になり、家によっては

廃屋同然の評価になってしまうのです。


――ところで、日本経済がデフレから脱却できる

可能性はありますか。


荻原 まず無理でしょう。日銀総裁に黒田東彦氏が

再任されましたが、これで安倍晋三政権が続く限り

は日銀の低金利政策が続くことが確定的になりま

した。おそらく、20年の東京オリンピックまでは確実

でしょう。デフレが続くからこそ、借金を減らして現金

を増やすことが大切なのです。

(構成=小野貴史/経済ジャーナリスト)


【転載終了】

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 やはり、40~50代で貯金ゼロが20%超という

のが懸念材料なのでしょうね。


 老後は、一人2000万円の資金が必要であり、

夫婦で施設に入るには最低4000万円必要です。


 我が家も、子供たちが家を建てる資金援助は

500万円づつとは考えています。


 出来るなら、夫婦で老後をすごし、どちらか一人

になったら施設に入ろうとは考えているのですが・・・


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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