露国の外交官60名を国外追放、欧州各国も追随 ・・・
桜井ジャーナル
【転載開始】
■米国は熱戦を諦めて冷戦へ突入する決断をしたのか、
露国の外交官60名を国外追放、欧州各国も追随
アメリカ政府は3月26日、ロシアの外交官60名
(大使館のスタッフ48名と国連に派遣されている
メンバー12名)を国外へ追放すると同時にシアトル
のロシア領事館を閉鎖すると発表した。
すでにイギリスがロシア人外交官23名を追い出し
ているが、カナダやヨーロッパの14カ国も追随する。
カナダは4名、ヨーロッパの国はウクライナが13名、
ドイツ、フランス、ポーランドがそれぞれ4名、
リトアニアとチェコがそれぞれ3名、オランダ、
デンマーク、イタリアがそれぞれ2名、ラトビア、
エストニア、クロアチア、ルーマニア、フィンランドが
それぞれ1名だ。
ロシアはいずれの国に対しても報復追放を実施する
だろう。
西側がロシアの外交官を追放する口実に使って
いるのは、元GRU(ロシア軍の情報機関)大佐の
セルゲイ・スクリパリとその娘のユリアがイギリスの
ソールズベリーで倒れているところを発見されたと
いう出来事。
イギリス政府はノビチョク(初心者)という有毒物質が
倒れた原因だと断定した。
しかし、元ウズベキスタン駐在イギリス大使の
クレイグ・マリーによると、イギリス軍の化学兵器
研究機関であるポート・ダウンの科学者は使われた
神経ガスがロシアで製造されたものだと特定でき
なかったと語っている。
政府からの圧力もあり、ポート・ダウンの科学者は
「ロシアで開発されたタイプの」化学式を持つ物質
だと表現したという。
ちなみに、ポート・ダウンは事件現場の近くにある。
ノビチョクとは1971年から93年にかけてソ連/
ロシアで開発されていた神経物質の総称で、
ロシアでこの名称が使われることはないと指摘する
人もいる。
イギリス政府がこの名称を使った理由はロシアとの
関係を強調したいからだった可能性が高い。
使われた化学物質はA-234という神経物質だとも
言われているが、旧ソ連では2017年までにこうした
物質や製造設備は処分された。
セルゲイ・スクリパリとユリアが倒れる3日前の
3月1日、ロシアのウラジミル・プーチン大統領は
自国やロシアの友好国が国の存続を揺るがす
ような攻撃を受けた場合、ロシア軍は反撃すると
宣言している。
ミサイルを発射したり砲撃した地点を攻撃するとして
いるので、例えば、地中海に配備されたアメリカの
艦船からミサイルが発射されたなら、その艦船を
撃沈するということだろう。
アメリカではバラク・オバマ政権の時代から化学兵器
を使えばアメリカ軍が直接シリア政府軍を攻撃すると
語られ、政府軍を装って侵略軍が化学兵器を使ったと
見られている。
その侵略軍の黒幕とはアメリカ、イスラエル、
サウジアラビアの三国同盟、イギリスとフランスの
サイクス-ピコ協定コンビ、オスマン帝国の復活を
夢見るトルコ、天然ガスのパイプライン建設を拒否
されたカタールなど。
基本的には三国同盟が雇った傭兵、つまりダーイッシュ
(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)やアル・カイダ系
武装勢力が侵略軍の主体だ。
バラク・オバマ大統領は「穏健派」を支援していると
主張していたが、これが嘘だということはアメリカ軍の
情報機関DIA(国防情報局)もホワイトハウスへ報告
している。
シリアで政府軍と戦っているのはサラフィ主義者
(タクフィール主義者、ワッハーブ派)やムスリム同胞団、
アル・カイダ系のアル・ヌスラ(AQI)であり、そうした
政策を続けると東部シリア(ハサカやデリゾール)に
サラフィ主義者の支配国が作られる可能性があると
2012年8月に警告しているのだ。
この報告が提出された当時のDIA局長がマイケル・フリン
中将だ。
ロシア国防省はアメリカがシリアで大規模な戦争を
始める引き金として化学兵器を使った偽旗作戦を
目論んでいる非難、そうした中でプーチンの演説は
あった。
ロシア参謀本部は3月17日、アメリカ海軍が艦隊を
紅海、地中海、そしてペルシャ湾に配置、シリアを
攻撃する準備が整えられたと警告、同じ日にセルゲイ・
ラブロフ露外相はアメリカ、イギリス、フランスを含む
国々の特殊部隊がシリア国内へ侵入、すでに「代理戦争」
の段階ではなくなっていると語っている。
すでにアメリカはダーイッシュやアル・カイダ系武装
勢力を使ったシリア侵略に失敗、手先をクルドへ切り替え
たが、それも計画通りに進んでいない。
そこでアメリカ自らが攻撃の最前線に立たなければなら
ない状況になり、地中海、紅海、ペルシャ湾岸に艦船を
配置、ディエゴ・ガルシア島も攻撃の拠点として使われる
と見られているが、それもプーチンの警告でブレーキが
かかったようだ。
ロシア、シリア、イランを軍事力で制圧しようとすれば、
反撃され、状況によってはアメリカ本土が破壊される。
冷戦を復活させる方向へ動いたとしても不思議ではない。
【転載終了】
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マイケルフリン氏が国家安全保障問題担当
大統領補佐官を解任されたのも関係あるかも?
米海軍が、シリア反政府軍の支援のために
ミサイルを発射したらロシアは本当に艦艇を
撃沈するかもしれないですね。
万一、艦艇が撃沈され、兵士に多数の犠牲者
が出た場合、一気に戦争状態になるかも?
ロシアは、大統領選の不正選挙が指摘されて
いますが、このような冷戦の背景もあるのかも
しれません。
ロシアは、対米国にはプーチン大統領しか
対することができないのかも。
金正恩が北京を訪問した可能性もあり、
世界の動きが慌ただしくなっているのに、国内は
モリトモを何年続けるつもりなのでしょうかね?
「アベゲート」で政治が停滞してしまっています。
この後には、カケ問題が控えており、
益々、国内が混乱してくるような気が
するのですが。
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