黒田日銀総裁・・・マイナス金利解除に追い込まれ、倒産予備軍16.5万社は大打撃
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■黒田日銀総裁“利上げ”の次の一手は?
マイナス金利解除に追い込まれ、
倒産予備軍16.5万社は大打撃
公開日:2022/12/23
退任前に最大の正念場を迎える
(日銀の黒田東彦総裁)
/(C)共同通信社
まさかの“サプライズ利上げ”により、市場
に冷や水を浴びせた日銀の黒田総裁。
利上げはこれで済むのか──。
20日の会見で「(長期金利の変動幅の)さら
なる拡大は必要ないし、今のところ考えてい
ない」と“追加利上げ”に否定的だったが、
果たして市場が許してくれるのか。
◇ ◇ ◇
黒田氏は「このような形で国債市場、債券
市場の機能度を改善する」と実質利上げの
意図を強調した。
実際、国債市場は機能不全に陥っていた。
10年国債は実態金利とかけ離れているため、
日銀以外の買い手がほぼいなくなっていた。
日銀は10年国債を無制限に購入し、利回り
を0.25%以下に抑え込んできたが、
その一方、他の年限の国債金利が上昇する
事態が多発していた。
金融ジャーナリストの森岡英樹氏が言う。
「国債市場を正常化するため、10年国債の
金利上限引き上げはやむを得ない措置です。
一方で『国債市場が機能低下に陥れば日銀
は上限を引き上げる』というメッセージを
市場に送ったとも言えます。この先、ヘッ
ジファンドなどが暗躍し、日銀が新たに
設定した上限0.5%でも、日銀のコントロー
ルが続くため、国債市場が機能しなくなる
ことは十分あり得ます。その場合、今回の
ように市場に催促される形で、黒田総裁が
さらなる利上げに追い込まれる可能性はあ
ります」
■退任までに2度の政策決定会合
実質倒産状態で営業継続している企業は
16.5万社
(物価高騰について地方の企業経営者ら
と意見交換する岸田首相=代表撮影)
黒田氏は「市場が催促することはいつでも
あるが、そういう客観的な情勢はあまり考え
られない」と楽観を装っていたが、心中穏や
かでないかもしれない。
日銀の金融政策決定会合は来年1月と3月に
開かれ、来年4月の退任までに2度、金利を
どうするのか判断を迫られるからだ。
「あと2回の金融政策決定会合で、10年
国債の上限をもう一段引き上げることも考え
られますが、それよりも市場が催促するのは、
現在、短期金利に適用しているマイナス金利
の解除とみられます。マイナス金利政策を
採っているのは9月にスイスが脱し、主要中銀
は日銀だけです。インフレ下、欧米の中銀が
政策金利をどんどん上げているのに日本だけ
マイナスを続けるのはあまりにも歪んでいる。
マイナス金利が解除されると、金融機関は
短期融資の利上げに踏み切ります。中小企業
は当面の運転資金を調達しづらくなり、大き
な打撃となります」(森岡英樹氏)
■ゾンビ企業16.5万社の倒産ラッシュも
コロナ禍の資金繰り支援である
「ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)」
の受け付けは9月で終了。ここに利上げが加わ
れば、中小企業の資金繰りは火の車だ。
帝国データバンクの推計によると、実質的
に倒産状態でありながら、営業を継続してい
る「ゾンビ企業」は16.5万社に上る。
倒産予備軍がバタバタ倒れてもおかしくない。
黒田氏退任まで3カ月余。10年の任期の中
で最大の正念場になりそうだ。
【転載終了】
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あくまでも自分の責任ではないと
いう姿勢ですよね。
元凶がいまだに居座っている状況
で、何ができるというのでしょうか。
手遅れですよね。
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