米ロの思惑一致 シリア緊張長期化で原油高キープの破壊力・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■米ロの思惑一致 シリア緊張長期化で原油高キープの破壊力
2018年4月17日
原油高は長引くのか――。
トランプのシリア攻撃で、原油価格の
高騰は必至だ。
すでに、警戒感から先週末(13日)の
WTI先物価格は1バレル=67.39ドル
と約3年4カ月ぶりの高値を付けていた。
シリア攻撃が実行され、今後、70ドルを
突破し、80ドルも見え隠れする。
シリア問題では対立するトランプとプーチン
も、原油高は望むところ。
原油高キープのため、両大統領はわざと
緊張を長期化させるのではないかとの
見方も登場している。
原油価格(WTI)は昨年前半、40ドル台
だったが、産油国の減産などで6月から
上昇に転じ、今年1月以降は60ドル台で
推移していた。
その後、需給は緩み傾向で、投資家の間
では、年末までに50ドルに下落するとの
見方が広がっていた。
「トランプ大統領が進める“シェール革命”
は、原油高が前提です。シェールガス・オイル
のコストメリットは、原油価格50ドル台では
ギリギリなので、60ドル台以上はキープした
い。70~80ドル台であれば、安心してシェー
ル開発ができます。一方、プーチン大統領に
とって原油価格は最大の関心事。ロシアの
輸出は、6割以上を原油や天然ガスなどの
鉱物資源です。原油高は、ロシア経済の好転
に直結します。ちょうど原油市況が軟化して
きたタイミングでのシリア攻撃です。米ロは、
決定的な軍事衝突は避けながら、ズルズル
と緊張を長期化させて、原油高を維持する
のではないかという見方もあります」
(兜町関係者)
■日本経済は再び値上げラッシュに
原油価格が70~80ドル台に跳ね上がれ
ば、日本経済を直撃する。
しかも長期化するとはタダ事じゃない。
経済ジャーナリストの井上学氏が言う。
「今月の電気・ガス料金の値上げは、1月
ごろの原油60ドル台前半を反映したもの
です。70~80ドル台なら、今後、何段もの
値上げになるでしょう。また、夏から秋にかけ
て、プラスチック製品や運賃などが次々と
値上げされる。農業や水産業も油を多く使用
するので、野菜や魚介類の価格も上がります。
人件費上昇による製品・サービスの値上げ
なら、従業員の賃金アップにつながる場合も
ありますが、原油高の値上げは、産油国が
喜ぶだけで、日本経済には何ひとついいこと
はありません」
シリア情勢は“対岸の火事”ではなさそうだ。
【転載終了】
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夏場にかけ、公共料金の再値上げ、
石油製品の値上げと続けば、さらに
消費が冷え込み、景気の後退は避け
られませんね。
来年の消費増税10%は、財務省の
不祥事と安倍退陣とともに見送られる
でしょうね。
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