追い詰められた黒田日銀・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■追い詰められた黒田日銀・・・
もはや市場を制御できず、
異次元金融緩和は「破綻」秒読み
公開日:2023/01/15
最後に試練(黒田総裁)
/(C)日刊ゲンダイ
日銀がマーケットにケンカを売られ、
追い詰められている。
13日の国債市場で10年国債の利回りは
日銀が容認する0.5%を超え、
一時0.545%まで上昇(国債価格は下落)。
昨年12月の金融政策決定会合で
「国債市場、債券市場の機能度を改善
する」(黒田総裁)として“利上げ”に
踏み切ったばかりだが、
早くも“さらなる利上げ”を催促されて
いる格好だ。
◇ ◇ ◇
上限利回りの0.5%を死守しようと、
日銀は連日、マーケットに徹底抗戦。
国債を売り浴びせるマーケットに負け
まいと、12日は4.6兆円、きのうは
5兆円の国債を購入した。
先月、9兆円に増額した1カ月の
国債購入予定額をわずか2日で超えて
しまった。
13日は日銀が市場を制御できない
“珍事”も起きた。
日銀が設定する上限の0.5%を超えた
ことを受け、日銀は10年国債を0.5%
で無制限に買い入れる指し値オペを通知
した。
ところが、その後、金利は0.545%まで
上昇。
日銀の買値より、安値で売る投資家が
いたのである。
「現時点では損が出る価格で売っても、
いずれ国債価格が下落(金利上昇)する
と見込み、そこで、買い戻せば、利益が
出ると考えたのでしょう。日銀の指し値
を信用していない表れです。10年国債の
利回りを一定の変動幅に抑えるYCC
(イールドカーブ・コントロール)の
限界をマーケットに突きつけられた格好
です。この状況では、この先、上限を
0.5%から0.75%に引き上げても、すぐ
に国債市場は機能しなくなり、イタチ
ごっこを繰り返すだけでしょう。来週
(17~18日)の金融政策決定会合で
YCCを撤廃するとの見方が浮上していま
す」(金融ジャーナリスト・森岡英樹氏)
YCCを撤廃し、金利を市場に委ねれば、
10年国債の利回りは、糸が切れたタコの
ように、1%、1.5%、2%と上昇する
可能性がある。
住宅ローンや中小企業の資金繰りに打撃
を与えるのは必至だ。
「黒田総裁はもっと平時にYCCを撤廃
し、正常化しておくべきでした。YCCに
より、10年国債の金利が低く抑えられて
きたため、国の利払い負担は軽く抑えら
れてきました。岸田政権は、防衛費増額
や子ども予算倍増を掲げ、大きな財政
支出が目白押し。さらに、国債の利払い
負担が膨れ上がると、財源確保のため、
利払い増税を打ち出してもおかしくあり
ません」(森岡英樹氏)
財務省の試算によると1%の金利上昇
で3年後の利払い負担は、3.7兆円、2%
で7.5兆円増える。
消費税なら1.5~3%に相当する。
黒田総裁下の決定会合はラスト2回。
大荒れになりそうだ。
【転載終了】
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2018年に海外から「アベノミクス」
の失敗を指摘された時点で政策転換を
検討すべきだったんでしょうね。
ここでも、個人の名を経済政策に
付けた愚行が足を引っ張っています。
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