4月8日に任期満了の黒田総裁が置き土産・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■4月8日に任期満了の黒田総裁が置き土産・・・
日銀新総裁が抱える“三重苦”の中身
公開日:2023/01/19
「立つ鳥跡を濁さず」どころか・・・
(日銀の黒田東彦総裁)
(C)日刊ゲンダイ
“貧乏くじ”の引き受け手はいるのか──。
日銀黒田総裁は4月8日に任期満了を迎える。
政府の後任人事案は2月10日にも国会に提示
される方向だ。
歴代最長の10年居座った黒田氏はいくつもの
「ゆがみ」を生み出し、解決のメドすら立て
ずに退任する。
新総裁は“三重苦”を抱えてのスタートを余儀
なくされる。
◇ ◇ ◇
新総裁は「信用回復」から始める必要が
ある。
黒田氏は2013年に異次元金融緩和を開始し、
「2年で2%の物価上昇」を掲げた。
しかし、いつまで待っても物価は上がらず、
“大ウソ”を続けた。
結局、ウクライナ危機を機とした昨年来の
インフレにより、2%の物価上昇が実現する
“オチ”がついた。
不意打ちだった16年のマイナス金利導入
や昨年12月の“サプライズ利上げ”は
マーケットから大ひんしゅくを買った。
自民党の茂木幹事長は17日の記者会見で、
新総裁について「先行の見通しをしっかり
持つことが不可欠」
「丁寧な施策説明とマーケットとの対話を
期待したい」と黒田氏へ嫌みとも取れる
言い方をしている。
「黒田総裁の最大の罪は日銀への信用を
大きく失墜したこと。目標は達成しないし、
見通しは外れる。市場との対話が欠如して
いるのは、市場に配慮しながら利上げなど
の金融政策を進める米国のパウエルFRB
議長と比べれば明らかです」
(金融ジャーナリスト・森岡英樹氏)
黒田氏が国債を爆買いしたため、事実上
の「財政ファイナンス」に陥っているのも
深刻だ。
17日も長期金利が一時、0.505%をつけ、
3営業日連続、日銀が上限とする0.5%を
超えた。
金利を抑えるため、日銀は国債を無制限
に買い取るが、すでに今月の国債購入額
は17兆円を超え、過去最高を更新してい
る。
「1月発行の国債はほとんど日銀が引き
受けており、事実上の財政ファイナンス
と言われても仕方がない」(市場関係者)
という。
財政ファイナンスは、政府の財政節度を
失わせ、中央銀行の通貨増発に歯止めが
かからなくなる危険があり、先進国では
禁じ手とされている。
■異次元緩和の副作用を放置
金利上昇に伴う「国債の含み損」も
膨れ上がりそうだ。
日銀によると、昨年9月末時点の国債残高
1066兆円のうち、日銀の保有分は536兆円
で、初の5割超となった。
金利が上昇すると国債価格が下落し、
含み損が生じる。
「9月末時点で黒田日銀下で初めての
国債の含み損8749億円が出てしまいまし
たが、この先はさらに深刻になるのは
間違いない。国債の爆買いが加速してい
る上、金利が上昇するからです。満期
保有が目的で民間企業のように損益には
反映されませんが、巨額の含み損が増え
続けると財務の健全性が問題にされる
ことになります」(森岡英樹氏)
雨宮正佳副総裁は国債金利が1%上昇すれ
ば28兆円、2%で52兆円、5%で108兆円の
含み損が発生するとの試算を示している。
「節度のない異次元緩和を実行したのは
黒田総裁が初めてです。一種の実験ですか
ら、経験したことのない副作用が出るのは
やむを得ません。しかし、黒田総裁は課題
をクリアしようとしなかった。これほどの
宿題を残した日銀総裁は思い浮かびません」
(森岡英樹氏)
現在、日銀の雨宮副総裁や中曽宏前副総裁
などが候補に挙がっているというが、新総裁
の恨み節が聞こえてきそうだ。
【転載終了】
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これほど華々しい経歴を持っていて、
バカにされるほどの晩節を汚した人物
も珍しいですよね。
安倍晋三に見込まれたのが黒田氏の
運の尽きだったのでしょうかね。
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