最多更新ペースの企業倒産に米国発の金融不安が追い打ち・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■最多更新ペースの企業倒産に米国発の
金融不安が追い打ち・・・日本経済を襲う
“三重苦”
公開日:2023/03/19
懸念される米銀破綻の余波(C)ロイター
新型コロナ関連の経営破綻
(負債1000万円以上)が加速している。
東京商工リサーチ(TSR)の調査によれ
ば、今月のコロナ関連の破綻件数は17日
までに171件。
このペースで増加すると月300件を超え、
月間最多を更新する見込みだ。
今年に入ってからコロナ関連破綻は1月
が245件、2月が249件。
昨年12月から3カ月連続で月間最多を塗り
替えている惨状である。
TSR情報本部の後藤賢治課長がこう言う。
「3月は年度末という事情もあり、倒産
件数が増えやすい傾向にあります。とはい
え、昨年3月と比べても足元の倒産ペース
は急ピッチ。長期にわたるコロナ禍に加え、
物価高や人手不足が追い打ちをかけている
状況です。コロナ禍が一服して、ようやく
経済活動が活発になると予想される一方、
コロナ関連融資で耐え忍んできた事業者が
返済を迫られ始めている。返済できれば
いいが、業績を上げて負債を返せる計画を
立てられずに、事業継続を諦めたり、脱落
したりするケースが大半を占めています。
収益の出せる事業計画を出せず、資金繰り
が苦しくなっている事業者が増えているの
です」
■人出不足も深刻
ヤバいのは、世界経済が揺らぎ始めてい
ることだ。
米国の銀行破綻を受け、世界規模の金融
危機再来の不安が広がっている。
鈴木財務相は「日本の金融システムは安定
している」と説明しているが、日本経済へ
の影響は大丈夫なのか。
経済評論家の斎藤満氏がこう言う。
「人手不足倒産も増えています。賃上げす
る体力のない事業者は、どんどん同業他社
に人手を取られてしまう。働き手がいなけ
れば、例えばインバウンド需要が回復する
にしても、需要の波に乗れない事業者は
倒産せざるを得ない。こうした国内要因の
リスクに加え、米国発の金融不安が日本株
にも波及する恐れがあります。実際、米国
の銀行破綻の余波でリスクヘッジ型の金融
株は軒並み売られました。つまり、米国で
金融不安が拡大すれば当然、日本株の下げ
につながる可能性がある。もし金融不安が
深刻化した場合、節操のない金融緩和を続
けてきた日銀に対処できるかどうか怪しい
ものです」
内閣府が17日発表した「社会意識に関す
る世論調査」では、現在の日本で悪い方向
に向かっている分野(複数回答)のトップ
が「物価」(70.5%)。
昨年同月の前回調査に比べ、倍近くポイン
トが急増した。
「アフターコロナ」の雰囲気でも、日本
経済は「物価高」「倒産増」「金融不安」
の三重苦だ。
【転載終了】
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「アベノミクス後遺症」で国内需要は
冷え込み、更なる経済悪化は逃れられな
い状況なのかもしれないですね。
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