経済的つながりを強めて緊張の緩和を図る露国・・・
桜井ジャーナル
【転載開始】
■経済的つながりを強めて緊張の緩和を図る露国を意識して
米国は朝鮮と会談へ
朝鮮半島情勢は韓国政府の思惑通り、
軍事的な緊張を緩和させる方向へ動いて
いるようだ。
アメリカ政府内にはこうした流れを断ち
切ろうとする動きもあるが、韓国の背後
にロシアと中国が控えていることもあり、
ドナルド・トランプ大統領は朝鮮の金正恩
労働党委員長と会談する方針を維持して
いる。
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は
5月31日に朝鮮を訪問、金正恩委員長に
ロシアを訪れるよう求めたと伝えられている。
9月11日から13日にかけてウラジオストク
で開催されるEEF(東方経済フォーラム)に
招待、そこでウラジミル・プーチン大統領と
会談してはどうかということのようだ。
このフォーラムは毎年開かれていて、昨年
は9月6日から7日にかけて開かれた。
このフォーラムには韓国の文在寅大統領も
出席、6日にはウラジミル・プーチン露大統領
と会談している。
韓国の康京和外相7月上旬、ロシアとの戦略
的な関係を深めたいと発言していた。
両国は関係を強めているのだ。
東アジアの経済的な交流を強め、ビジネス上
の利益だけでなく、軍事的な緊張を緩和させ
ようという思惑もあるだろう。
フォーラムには朝鮮の代表団も参加していた。
天然ガスや石油のパイプラインやシベリア
鉄道を中国や朝鮮半島へ延ばし、そのまま
半島を南下させたいとロシアは以前から計画
しているが、そのためには朝鮮政府を説得
する必要がある。
そこで、2011年夏には110億ドル近くあった
ソ連時代の負債の90%を棒引きにし、鉱物
資源の開発などに10億ドルを投資すると
金正日に提案している。
2011年12月に金正日が急死するが、この
計画は消えていないようで、翌年の4月には
ロシア議会がこれを承認している。
韓国、ロシア、中国は朝鮮半島の軍事的な
緊張を緩和しようとしてきたが、それを壊して
きたのが朝鮮。
核兵器の爆発実験や弾道ミサイル(ロケット)
の発射実験を繰り返し、アメリカの軍事的な
緊張を高める口実を提供してきたのだ。
朝鮮のおかげで日米の好戦派は日本をアメリカ
の戦争マシーンへスムーズに組み込むことが
できた。
その朝鮮が方針を変更した理由は不明だが、
ひとつの可能性は昨年4月のアメリカ主導軍に
よるシリアの軍事施設への攻撃。
59機のトマホーク(巡航ミサイル)が発射され、
そのうち目標へ到達したんは23発だった。
6割強が撃墜されたことになる。
ロシア側はこのときの反省から短距離用の
防空システムであるパーンツィリ-S1を配備
した。
そして今年4月にもアメリカ主導軍はシリアを
ミサイルで攻撃した。
トランプ大統領は自信満々だったが、約7割が
撃墜されたとロシア国防省は発表している。
その内訳はパーンツィリ-S1が25機発射して
23機命中、ブク・システムは29機のうち24機
命中、オサ・システムは11機のうち5機命中、
S-125は13機のうち5機命中、クバドラートは
21機のうち11機命中、S-200は8機のうち
0機命中など。
このほかECM(電子対抗手段)が使われた
可能性がある。
アメリカ軍にミサイル攻撃されても対抗できると
朝鮮が考えたとしても不思議ではない。
ロシアにはS300やS400という長距離用の
防空システムもある。
しかし、アメリカとしては東アジアの軍事的な
緊張を緩和させるわけにはいかない。
南シナ海や東シナ海で軍事的な緊張をアメリカ
が高めているのはそのためだ。
アメリカの支配システムを支えてきたドル体制
が崩れ始めていることを考えると、アメリカに
時間はない。
ドル体制を支える重要な柱のひとつである
サウジアラビアが不安定化していることもアメリカ
にとって懸念材料だ。
【転載終了】
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米朝会談で和平が実現すれば、経済発展
が中・朝・韓・露と繋がり、大きく発展していく
可能性がありますね。
基軸通貨としてのドルの存在が弱まり、
既にアジア圏では元取引が行われている
地域もあるようです。
米国としても、一枚噛む必要があるのでしょう。
そうなると、アジア圏で日本はさらに微妙な立場
になりそうですね。
日本だけが置き去りにされている印象が強く
なってきています。
既に、アメリカからの北朝鮮に対する圧力の
文字が消えています。
こんな状況で、安倍3選が日本の利益に結び
つくのでしょうか?
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