「望月衣塑子」記者が暴露した“官邸取材の内幕”
デイリー新潮
【転載開始】
■菅官房長官の天敵・東京新聞「望月衣塑子」記者が
暴露した“官邸取材の内幕”
「東京新聞の望月です」で始まる、首相
官邸で行われる菅義偉官房長官(69)との
バトルを楽しみにしておられる方もいるの
では――。
東京新聞社会部の望月衣塑子(いそこ)
記者(43)といえば、昨年(2017)6月には
37分に23回!もの質問を、鉄面皮の官房
長官に浴びせて一躍名物記者に。
「週刊新潮」5月3・10日号で報じた通り、
自身の半生を綴った『新聞記者』(角川新書)
は、蒼井優(32)主演で映画化の計画もある
という。
5月27日、その望月記者とTBSの金平茂樹
キャスター(64)との講演会が都内で開かれた。
題して「なぜ隠すのか! 問われるメディアの
力! モノが言えない空気を引き裂く!」。
話題が会見の話に及ぶと、金平氏そっちのけ
で、望月記者は熱を帯び……。
■膿はお前だ!
――主催は「戦争はごめんだ、いのちを守る
オールめぐろの会」という市民団体。
団体名から想像がつくように、安倍政権を
悪くいえば拍手喝采で、ステージの隅には、
デモの時に使ったという、蕎麦(もり?かけ?)
を手繰る安倍晋三首相(63)の巨大な人形が
置かれている。
前半は各々持ち時間30分ずつで単独講演。
さて望月記者の開口一番――。
望月:私のキンキン声はどこかで聞いたことが
あるかと思います。
――これだけで拍手が起こるのはさすが。
そして、これまでの自身の経歴を紹介。
整理部時代には「現場に戻りたい」と、読売
新聞の中途採用を受けたこともあったとか――。
そして休憩を挟んで、2人への質問形式による
講演が1時間。
官邸取材の内幕話の一部をお送りしよう。
望月:第2次安倍政権になって、会見とか質問
できる機会が縮小されています。記者クラブ
だけに公開していて、フリーの方が入れないと
いう問題はあるのですけど、記者クラブに対し
て開いていた門戸もどんどん狭めているという
状況があります。官邸会見で言えば、2011年
の民主党政権時に、首相の官邸での記者会見
は26回、17年はなんと4回! 受け付けている
質問は20ですから、ほとんど指される記者は
決まっています。私なんかも「指されないと思う
よ」と言われながらも、色々目立とうとして手を
挙げても絶対指されません。でも、NHKの政治
記者さんは手も挙げてないのに指される。
ビデオジャーナリストの神保哲生さん(56)も、
ずっと手を挙げ続けているのに絶対指され
ない。ある日、長谷川栄一さん(66)という
有名な報道官、司会者がいるんですけれども、
彼が「誰か(質問者)いますかあ?」と言うから、
神保さんハッと手を挙げた。手を挙げたのは
神保さんだけだったんですが、「いませんね、
終わります」って……視野にも入ってない。
東京新聞が司会進行の幹事役になった時には、
2問ぐらい聞けるんです。そうでない時は、東京
新聞政治部は、まず指されないと聞いています。
――ちょっと言いすぎかなってところは「と聞いて
ます」と逃げ口を作るのも上手い。
そして話は、ぶら下がり取材に。
望月:官邸会見だけでなく、よくぶら下がりって
やります。例えば財務省の改ざん疑惑が出て
きた時に、安倍さんが来たぞーって集まって
囲むわけです。安倍さんが「徹底捜査を指揮
いたしました。膿を出し切ります」って……
「(安倍さん)膿はお前だ!」(場内爆笑と拍手)
って絶対ツッコみたいですよね。
だけど、かつて小泉政権の時には飯島勲
秘書官(72)が「ぶらさがり朝夕やりま~す」って、
朝も夕方も何回も何回もやったんです。
これは小泉(純一郎)さん(76)が、自分が会見
によって人気を高めていくことができるという
話術の自信があったからです。株価がドーンと
下がった時も、番記者が「株価が下がりましたが、
大丈夫ですか?」と聞くと、「え、下がった?
なら今が買い時だね!」つって。
それが民主党政権になると、鳩山(由起夫)
首相(71)が沖縄基地に関して「最低でも県外」
と思わず言ってしまって足を引っ張られること
になったり、そういうことが続きまして、菅直人
さん(71)の時に朝夕のぶら下がりが実質的に
なくなっちゃったんです。
もし、去年の籠池(泰典)さん(65)が逮捕
される前、“もりかけフィーバー”がブワーッと
なっていた頃に、「小泉さんの時のような朝夕
のぶら下がりが毎日あれば、おそらく安倍さん
は持たなかったんではないか」という話はよく
聞きます。
■記者クラブの団結が必要
望月:最近も900枚の交渉記録、「一切ござい
ません」って佐川(宣寿)さん(60)が言い続け
てましたけど、出てきましたね。去年の2月、
安倍さんは国会で「私や妻が関与していたと
言うことがあれば、総理大臣も国会議員も
辞めます」とおっしゃったのは間違いない。
こうおっしゃったのをきっかけに、さまざまな
改ざん、交渉記録の破棄、という方向に決まって
いったんではないかと報道に出ています。この
交渉記録がバーンと出てきたら、アッキー
(安倍昭恵[55])が関与しているわけですよ。
直接的に「値切りしてー」とかやっていません
けれど、棟上げ式に来る予定になっているとか、
籠池さんから聞いたような話も含めて、色んな
ことの背景があの交渉記録に出てきた。つまり
昭恵さんが会ったからこそ、土地値引きの傍証
になるのではないかと思うのですが、ここに
ついても1問しか聞けないわけです。「昭恵さん
が交渉記録にありましたけど?」と聞いても
「国会で答弁いたしましたから」で終わっちゃう
わけです。
そもそも「記者がすり寄っている」ということも
あるとは思いますが、それ以上に、対決する
ための機会さえ持てなくなったのが安倍首相
です。
これが第2次安倍政権になって、官邸に入る
フリーパスは政治部でさえ新たに発行されない。
私も週に3日ずつ入ってますけど、フリーパス
はもらえません。フリーパスをもらえても、1年
以上行ってなければ自動的に失効。「新規での
フリーパスで官邸に入れる記者ってのは、ほと
んどいない」と聞いてます。これは官邸だけで
なく、内閣府に関しては、幹部を呼び出すと
1階まで降りてきて、そこで対応する。検察庁
刑事部にも久々に行くと、かつては毎日、
刑事部長のところにも自由に行けたんですが、
週1回30分だけとか、官邸の意向を受けての
ことか分かりませんよ、だけど非常に質問できる
機会を記者クラブの記者にまで狭めてきている。
麻生(太郎)さん(77)も色んなこと言われては
いますけど、かつて1年前は財務省の報道を
きちんとやっていたんです。だけど去年の夏以降、
ほとんどやらなくなった。閣議後に大体2~3問は
聞いて、「はいもう終わり~」で終わらせちゃう。
これに記者が慣れちゃうと、たまに財務省が
ちゃんと質問を受け付けても、2~3問しか出なく
なっちゃう。「こんなもんかな」と慣れさせられちゃうん
です。私たち記者クラブの記者さえも、そういう
機会を埋められ始めているということを認識して、
財務省や官邸に一致団結して抗議をし、きっちり
質問の機会を設けてくださいとやらなければなら
ないと思います。
■1問でお願いします
――金平キャスターに口を挟む余地はない。
話題はいよいよ自身の会見の話に。
もともと早口の望月記者、東京出身のハズだが、
まるで関西のおばちゃんのごとく、速射砲のような
しゃべりで……。
望月:まあ官邸に関しては、私はあれだけしつこく
やっていたので、本当に制限されていまして、
今年1月から私がパッと手を挙げると、上村(秀紀)
報道室長が「今の方、1問でお願いします」。目の前
の番記者さんが3つ4つ聞いているのに、
「今の方、1問でお願いします」と言われて、1問だけ
だと事実確認で終わっちゃうんです。これはたまった
もんじゃないと、政治部長に何か言ってもらおうかと
思ったんですが、政治部も色々プレッシャーかけら
れているわけで、これ以上迷惑かけちゃいけないな
と思って、Twitterで呟いてみたんです。
〈他の記者が3つも4つも質問しているのに、私だけ
はなぜか1問だけ。しかもこの1問制限の理由につい
ては何一つ、報道室から明らかにされていない。なぜ
なのか?〉
これが3000人くらいからretweetがブワァーって
広まったんです。そうしたら、次の日から(制限は)
ピタッと止まって、いまや2問!(場内爆笑)
――質問数が“倍増”したのは単なる偶然か、いや、
望月記者の背後にいる“応援団”を恐れたのか。
真相は定かではないが、ともあれ「反安倍」の急先鋒
として有名になり、講演会にも引っ張りだこ。
こんな話を方々で暴露されちゃあ、菅官房長官もきっと
頭を抱えているに違いない。
週刊新潮WEB取材班
【転載終了】
***********************
なんか、情けない官邸対応ですよね。
0コメント