上場企業の銀行なのに特別扱い?
経済ニュースの核心
【転載開始】
■上場企業の銀行なのに特別扱い?
「不滅の日銀」の雲行きが危なく
なってきた
公開日:2023/06/03
含み損の拡大は否めないのに
(日銀の植田和男総裁)
/(C)日刊ゲンダイ
「日銀は永久に不滅です」
巨人の長嶋茂雄氏の名言
「巨人軍は永久に不滅です」をもじって、
日銀をこう揶揄する市場関係者がいる。
その「不滅の日銀」が5月29日に発表
した2022年度の決算は、日銀法が施行
された1998年以降で初めて最終利益が
2兆円を超え、国庫納付金も増えた。
ETF(上場投資信託)の運用益や国債の
利息収入などが増えたためだ。
だが、保有する国債の残高は過去最高
の581兆円余りに達し、長期金利の上昇
(国債価格の低下)に伴い17年ぶりに
含み損1571億円が発生した。
日銀は「国債を満期まで保有すること
を前提とした会計処理をしているため、
評価損については直ちに問題は発生しな
い」と説明するが、はたして大丈夫なの
か。
植田和男総裁は国会での答弁で、国債
など大量の資産を保有する現状を
「必ずしも正常な中央銀行のバランスシ
ートではない」と話しており、今後、
金融緩和を縮小する「出口戦略」の過程
で含み損が拡大し、債務超過に陥る可能性
も指摘されている。
日銀は不滅と断言できないような雲行き
だ。
日銀の国債等にかかわる会計処理は、
過去の遺物のような簿価会計を採用してい
る。
「国債は満期まで保有するので、購入した
際の価格(簿価)で計上すればいい」と
いうのが理屈だ。しかし、日銀も銀行で
あり立派な上場企業である。日銀だけが
特別というわけではなかろう。
実際、現在の銀行はすべて時価会計を
採用しており、国債など保有する資産は
毎期、時価(市場価格)で評価し直して
いる。
その上で時価が簿価の50%以下になる
など大幅に価格低下した場合は簿価を
切り下げ、損失を表面化させている。
日銀も国債の評価損が拡大した場合、
財務の健全性維持の観点から他の銀行
と同様に時価で会計処理すべきとの
意見は根強い。
とはいえ、日銀は保有する国債につい
て、その利息収入の一定割合を引当金と
して積むことで、出口戦略の過程で生じ
る金利上昇(国債価格の下落)に備える
措置をとっている。
また、2013年度に異次元緩和が開始され
て以降、日銀法で定められている
法定準備金(最終利益の5%)を上回る
準備金を積み立てている。
転ばぬ先の杖ということだろうが・・・。
日銀の雨宮正佳前副総裁は、
昨年12月2日の参院予算委員会で、
「長期金利が1%上昇した場合、日銀が
保有する国債の評価損は28.6兆円」と
答弁している。
日銀の純資産は足元で11兆円程度とされ
ており、含み損がこの水準を超えれば、
債務超過となる格好だ。
「出口戦略」で長期金利がどこまで上昇
するのかは未知数だが、予断を許さない。
【転載終了】
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いまだ″日本株式会社″かな・・・
黒田日銀が信用を無くしてしまい
ましたからね。
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