実質賃金の13カ月マイナスで思い出す・・・

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【転載開始】

■実質賃金の13カ月マイナスで思い出す・・・

 安倍元首相「10年前の発言」の答え合わせ

公開日:2023/06/07

安倍晋三元首相(2013年撮影)

/(C)日刊ゲンダイ


 マイナスは13カ月連続だ。


 厚生労働省が6日発表した4月の

毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)

によると、現金給与総額(名目賃金)に

物価の変動を反映させた実質賃金は、

前年同月比3.0%減となった。

大企業を中心とした賃上げの影響で

名目賃金は増えたものの、物価上昇を

カバーし切れていない状況。

今後、防衛増税や社会保険料の値上げなど

もあり、低賃金のまま物価上昇が続けば、

家計は火の車になるのではないか。


 忘れてはならないのが、ちょうど10年前

の2013年6月5日に飛び出した

安倍晋三元首相の発言だ。

安倍氏がこの日、都内で講演した際、政府

が掲げた経済政策をアピールしつつ、

自信たっぷりにこう声を張り上げていた。


 「1人あたりの国民総所得(GNI)は足元

の縮小傾向を逆転し、最終的には年3%を

上回る伸びとなる。10年後には現在の水準

から150万円増やすことができる」


 GNIとは、国内で生産されたモノやサー

ビスの価値総額を示すGDPに、日本人や

日本企業が海外で稼いだ所得を加えた指標

のことだ。

2012年度のGNIは1人当たり約403万円

だったから、10年後、つまり、2023年には

約550万円に増えているはず。


■「10年後に150万円増やす」は絵に描いた

 餅で終わる

植田和男日銀総裁(C)日刊ゲンダイ


 だが、外務省が4月に公表した主要経済指標

によると、2021年の1人当たりGNIは

4万2650ドル。

同年のドル円平均109.85円で単純計算すると

約469万円。

新型コロナウイルスの影響などもあるため、

1人当たりGNIが21年から23年にかけて

100万円近く増えるとは、ちょっと考えにくい

から、「10年後に150万円増やす」は絵に

描いた餅で終わる可能性が高い。


 《アベノミクスを礼賛し、インフレを煽った

人たちは今、この状況をどう思っている?》


 《異次元緩和を何とかしないと、日米の金利

差で円安が進んで物価がまだまだ上がり続ける》


 ネットには悲鳴のような投稿がみられるが、

円相場が1ドル=140円台をつけた5月下旬、

金融緩和策について問われた日銀の

植田和男総裁(71)は、物価高が国民生活の

負担になっている現状を理解しつつも、

継続する姿勢を強調していたから、庶民生活

がこの先どうなるのか分からない。


 アベノミクス、トリクルダウン、3本の矢、

一億総活躍・・・経済政策をめぐる看板はさまざま

あったが、結局はどれも掛け声倒れだったと

いうこと。

まずは失敗を認め、早急に打つべき手を打って

ほしい。


【転載終了】

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 法人税の減税などで恩恵を受けても

賃上げができない無能経営者が多いと

いう事でしょうかね~?


LC=相棒's のじじ~放談!

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