日銀が33兆円過大計上 安倍首相「家計は豊か」のデタラメ
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■日銀が33兆円過大計上 安倍首相「家計は豊か」のデタラメ
2018年7月29日
日銀の統計で、家計が持つ投資信託が
33兆円も過大計上されていた問題。
「元気な家計で投資増」という“通説”は
一夜にして崩壊した。
家計や企業の金融資産の動向を示す
「資金循環統計」が過去に遡って大幅に
下方修正されていたのだ。
「資金循環統計は、年に1回、過去を含めて
データを見直します。ミスではなく、より精緻な
基礎資料に基づいたものです。数十兆円規模
の修正はままあることです」
(日銀調査統計局金融統計グループ)
数十兆円もの大チョンボでもミスじゃないとは
驚きだが、市場は大混乱。
日本証券業協会の鈴木茂晴会長は
「こういった数字を見ていろいろ言っているので、
間違ってもらうと本当に困る」とカンカンだ。
注目すべきはそれだけではない。
2017年12月末時点で109兆円とされていた
家計の投資信託保有額は、実際は33兆円少な
い76兆円だったのだが、過去の数値も修正され
た結果、14年末の約80兆円をピークにジリ貧
であることも分かった。
家計は元気どころか保守的になり、安定志向
まっしぐらなのである。
■「9割の人は実感せず」
実はこの統計見直しは6月27日に公表されて
いた。
その同じ日の党首討論で、安倍首相はこれを
援用。
アベノミクスの成果だと自慢していたからア然で
ある。
国民民主の大塚耕平共同代表が、財政健全化
や甘い経済見通しを質問。
安倍首相は「ちょうど今日、大塚委員もかつて職場
で働いていた日本銀行の資金循環統計が出ました」
と切り出すと、こう続けた。
「私たちが政権をとる前、2012年の12月と今年
の3月を比べると、家計の預金と現金は88兆円
増えておりますし、キャッシュだけで16兆円も増え
ております。なお、株等も入れると、家計の金融
資産は220兆円も増えているわけでありまして、
間違いなく国民の皆さまの家計はですね、豊か
になってきています」
33兆円の過大計上と、家計の投資のジリ貧が
バレたその日に「家計」を連呼し「豊か」と言い
張った。
経済評論家の斎藤満氏が言う。
「安倍首相就任前の12年の株価は8000円台
ですが、アベノミクスの官製相場で株価が3倍に
なっていて金融資産が水膨れしているのです。
株を保有していた10人に1人が恩恵に預かって
いるだけです。また、家計の預金が増えているの
も将来不安からです。『家計が豊か』など9割の人
は実感していません」
安倍首相の“統計利用”はすべて疑った方がいい。
【転載終了】
************************
日銀としてはあり得ないチョンボですが、
「アベノミクス」から狂い始めているので
しょうね。
アベ友だらけで、緊迫感のある議論が
されてないからですし、あらゆるところが
一強で緩んできているという感じです。
海外投資家は日本市場を信用して
いませんが、いいように利用していますね。
何しろ、大きな売りを仕掛けても必ず、
日銀とGPIFが買い戻しますから。
消費が減って、預貯金が増えているのは、
「アベノミクス」の恩恵が国民にないことを
示していると思います。
0コメント