「杉田水脈議員は差別主義者ではない」と擁護する保守系YouTuber・KAZUYA・・・
Business Journal
【転載開始】
■「杉田水脈議員は差別主義者ではない」と擁護する
保守系YouTuber・KAZUYAと、杉田議員の深い関係
2018.07.27
『新潮45』(新潮社)に「LGBTのカップルは
『生産性』がない」という論旨のコラムを寄稿
した自民党・杉田水脈衆議院議員に対して、
議員辞職を求める抗議デモが本日行われる。
杉田議員のコラムについては、自民党・二階俊博
幹事長が記者会見で「いろいろな人生観がある」
と発言しただけでなく、自民党もメディアの取材に
「個人の見解」という認識を示し、問題視しない
姿勢を打ち出している。
しかし杉田議員のコラムは国内に留まらず、
国外メディアにも波紋を広げている。
例えばアルジャジーラは、杉田議員の
プロフィールとともに過去に出演したYouTube
「日本文化チャンネル桜」での発言をまとめた
動画をツイッターに投稿。
他にも、インディペンデントやCNNなど複数の
国外メディアが本件について取り上げており、
一議員の問題発言に留まらない自体になって
いる。
そんな中、今月26日にYouTuber・KAZUYAが
杉田議員のコラムを受ける形で、
「『LGBTカップルは生産性がない』というのが
話題ですが…」という動画を投稿した。
KAZUYAは保守系コンテンツを投稿する
YouTuber。
チャンネル登録者数は51万を超え、動画投稿
だけでなく、複数の著書を持ち、また全国各地
で講演を行うなど、政治系のコンテンツを扱う
YouTuberとして最も成功を収めている一人だ。
最近では、KAZUYAのYouTubeチャンネルが
視聴者からの通報によって、一時的に利用
不可能になったことが話題になった。
このKAZUYAと杉田議員は非常に深い関係
にある。
杉田議員のブログによれば、二人がはじめて
出会ったのは2014年のこと(「KAZUYAさんに
お会いしました。」)。
その日の様子は、KAZUYAのニコニコ動画
チャンネルにアップされている(衆議院議員
杉田水脈さんに会ってきた)。
同年に出版された杉田議員の著書
『なでしこ復活-女性政治家が出来ること』
(青林堂)には、「ネットの力とこれからの日本」
という題でKAZUYAとの対談が収録されているし、
今月18日には、ゲストとして杉田議員がKAZUYA
のニコニコ生放送に招かれている(その様子は
YouTubeでも視聴可能「杉田水脈ゲスト特番①
あやうくこの生放送ドタキャンせざるを得なくなり
そうだった!w」)。
杉田議員と関係の深いKAZUYAは前述の動画
で、問題視されている「生産性」という記述の前後
を見れば印象が変わると述べる。
<リベラルなメディアは「生きづらさ」を社会制度
のせいにして、その解消をうたいますが、そもそも
世の中は生きづらく理不尽なものです。それを自分
の力で乗り越える力をつけさせることが教育の目的
のはず。「生きづらさ」を行政が解決してあげること
が悪いとは言いません。しかし、行政が動くという
ことは税金を使うということです。
例えば、子育て支援や子供ができないカップルへ
の不妊治療に税金を使うというのであれば、少子化
対策のためにお金を使うという大義名分があります。
しかし、LGBTのカップルのために税金を使うことに
賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供
を作らない、つまり「生産性がないのです>
(「新潮45 2018年8月号」より抜粋)
KAZUYAは「『生産性』っていう部分はいらなかった
んじゃないかと思います。
様々な意味で解釈されていますし、文脈的にはなく
ても問題ない文章でしょう」とも述べている。
しかし、前後を見ても、また「生産性」という記述が
削除されていても、杉田議員が「生きづらさ」を解消
するために社会制度を整えることを否定するばかり
でなく、まるで性的マイノリティは差別を受けている
のではなく、「世の中は生きづらいもの」だということ
がわかっていない、それを乗り越える力がないのが
問題と言わんばかりの主張をしていることに変わり
はない。
さらに杉田議員が「T(トランスジェンダー)は
『性同一性障害』という障害なので、これは分けて
考えるべきです。
自分の脳が認識している性と、自分の体が一致
しないというのは、つらいでしょう。
性転換手術にも保険が効くようにしたり、いかに
医療行為として充実させていくのか、それは政治家
としても考えていいことなのかもしれません」と述べ
ていることを例に、「杉田議員は『LGBTを排除しろ』
みたいな差別主義者ではないことがわかります」と
KAZUYAはいう。
トランスジェンダーと性同一性障害は異なる概念だ。
トランスジェンダーは、出生時に割り当てられた性別
に違和感を持つ人のことで、医学的な疾患を指す
「性同一性障害」よりも広い概念。
性別適合手術を望む場合、現在は「性同一性障害」
という診断名が必要になるが、自分が望む身体に
なるために「障害」「疾患」と診断されなくてはいけ
ないことに反発を覚える人は少なくない。
そうした中には、意識的に「性同一性障害」ではなく、
『トランスジェンダー』を自称することを選択する人も
いる(またWHOが「性同一性障害」を国際疾病分類
の精神疾患カテゴリから外すなど、トランスジェンダー
の脱病理化の動きも進んできている。
参考:遠藤まめた「「性同一性障害」が国際疾病分類
の精神疾患カテゴリから除外。診断書が思い出に
なる前に」)。
つまり「トランスジェンダー」と「性同一性障害」を
混合するのは、基本的な知識が足りていないか、
「障害であれば税金を投入してもよいですよ」と
いう態度を示しているかのどちらか、だ。
「生産性」の記述も含めれば、杉田議員が大した
勉強もせず、偏見に基づいてLGBTを排除しよう
としていることは想像するに容易い(なおKAZUYAも、
動画の冒頭で「トランスジェンダーは性同一性障害
のこと」と説明、さらにLGBTについて説明する際、
蔑称になり得る「レズ」という言葉を使用していた)。
優生思想そのものである「LGBTは生産性がない」
という記述だけでなく、性的マイノリティに対する
間違った知識と偏見にまみれているのが杉田議員
のコラムだ。
「LGBT理解増進法」の策定を目指す自民党が、
このコラムを「個人の見解」として、問題視しない
姿勢を示すということが、どういう意味を持つのか、
よく考える必要がある。
【転載終了】
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>自民党・二階俊博幹事長が記者会見で
「いろいろな人生観がある」と発言しただけ
でなく、自民党もメディアの取材に「個人の
見解」という認識を示し、問題視しない姿勢
を打ち出している。
世界から見れば、党の要職にある方が同様の
差別的な考え方であると思うでしょうね。
KAZUYA氏や自民党がいくら擁護しても、
日頃の杉田氏の発言からしても、世界から
差別主義者とみられているのは明らかです。
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