GDP成長率6%!にはカラクリが・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■GDP成長率6%!にはカラクリが・・・
訪日客が円安恩恵で爆買い、国民は
物価高騰で節約の日々
公開日:2023/08/16
政府・日銀の出番なのだが・・・
(植田総裁と鈴木財務相)/(C)ロイター
衝撃の経済成長率だ。内閣府が15日発表
した2023年4~6月の国内総生産(GDP、
季節調整済み)速報値は、物価変動の影響
を除いた実質で前期比1.5%増だった。
この成長が1年続くと仮定した年率換算は
6.0%のプラス成長だ。
しかし、プラス6%もの経済成長をして
いる実感は湧いてこない。
内訳を見るとカラクリが分かる。
成長を牽引したのが3.2%増の輸出だ。
自動車の輸出増のほか、輸出に計上される
インバウンド(訪日客)の消費拡大が寄与
した。
逆に輸入は原油や医薬品などが減り4.3%
のマイナス。
輸入の減少はGDPを押し上げる。
驚くことに個人消費は0.5%のマイナス
だ。
外食や宿泊が増えた一方、相次ぐ値上げの
影響で飲食料品や家電製品の消費が落ち込
んだ。
設備投資はプラス0.03%とパッとしなかっ
た。
「個人消費がマイナスで設備投資は横ば
いなら、国民が経済成長を実感しないのは
当然です。円安の恩恵を受けた訪日客が『
オー! リーズナブル』と爆買いする一方、
国民は輸入物価の高騰に苦しみ節約を余儀
なくされている。円安が続けば、この二極
化は長期化することになります」
(金融ジャーナリスト・森岡英樹氏)
■円安進行でさらに二極化
ドル円相場は1ドル=145円台の円安が
進行している。
米国でインフレが根強いことを示す経済
指標が相次ぎ、FRBによる年内の追加
利上げもささやかれる。
日米金利差は拡大し、この先、円安が
加速する可能性が高い。
原油も1バレル=80ドル台から、100ドル
に迫るとの見方も出ている。
円安と原油高でガソリンの価格高騰は避けら
れない。
帝国データバンクによると、食品値上げ
は8月1100品目、9月2000品目で推移し、
10月に5000品目超の大きな値上げラッシュ
が見込まれる。
同月の値上げ率は年内で最も高い17.5%に
上る。
「自国民がこれだけ物価高に悲鳴を上げて
いれば、政府や日銀が手を打つ必要がありま
す。しかし、全体のGDP成長率は年率6%と
“好成績”が出てしまっています。数字のカラ
クリを解きほぐし、岸田首相や植田総裁が国
民の暮らしに思いを寄せられるのかは疑問で
す」(森岡英樹氏)
財布の紐を締めながら、安いニッポンに
沸く訪日客を眺めることになりそうだ。
【転載終了】
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総裁が変わっても黒田日銀と何も変わら
ないんだ・・・という感じですね。
円安で輸出企業が儲かるだけで、国内の
空洞化を放置したらどうなるか政府も役人
も気付いていないのでしょう。
中国のバブル崩壊は世界的に影響があり、
内需の弱い日本に強い風圧が掛るような気
がします。
既に不動産大手が破綻の危機にあり、建設
途中で未完成なビルが多くあります。
中国版″リーマンショック″とも言われてい
ますね。
今年に入りGAFA(ガーファ)を中心に
国際的大手企業が中国から撤退しています。
行先は″インド″です。
経済大国3位の日本は、ドイツとインド
に抜かれて5位に落ちるとのことです。
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