安倍総理の「総裁選オフレコ発言録」。
週刊新潮 2018年9月6日号掲載
【転載開始】
■“石破茂は裏切り者!”
安倍総理の「総裁選オフレコ発言録」(1/2)
表と裏、建前と本音、公式見解と非公式発言。
これらを使い分けるのがオトナと言ってしまえば
それまでだが、事実上、国のトップを決める
自民党の総裁選でも「見事」にオトナの世界が
繰り広げられている。
我が子、我が孫にはまだ聞かせられない
オフレコ総裁選。
***
8月25日19時30分、宮崎県宮崎市
「シーガイアコンベンションセンター」。
安倍晋三総理(63)は600人超の聴衆を前に
講演を行っていた。
「(1区の)武井俊輔さん(岸田派)、まさに
我が党のホープです。若々しく、若大将と
して本当に将来が期待されます」
「2区は江藤拓さん(無派閥)。まさに自民党
きっての農業政策通、農業政策において江藤
さんの右に出る人はいないと思っております。
間違いなく自民党、あるいは日本の農政を
担っていく人材であると、私が保証させていた
だきます」
宮崎県選出(1区〜3区)の各自民党代議士
の名前を順にひとりずつ挙げ、褒(ほ)めちぎる
安倍総理。しかし、
「3区は古川禎久(よしひさ)さん。全員が立派に
(昨年の総選挙で)当選を果たすことができました」
古川氏に関しては名前を読み上げただけ。
明らかに他のふたりと扱いが違っていた。
「もともと古川さんは安倍シンパだった。でも、
今の彼の『所属』がね。憎さ百倍なんでしょう」
(官邸スタッフ)
古川禎久・石破派(水月会)事務総長。
そう、安倍総理は「敵」である石破茂元幹事長(61)
が率いる派閥の代議士のみ、ぞんざいに扱って
みせたのである――。
■石破さんには3度裏切られた
翌26日、鹿児島県の桜島を背景に安倍総理は
総裁選(9月7日告示、20日投開票)への正式な
出馬表明を行った。曰く、
「どのような国造りをしていくかということが争点
であろうと思います。骨太の議論をしていきたい」
さらに遡ること約20日。まだ出馬表明こそして
いなかったものの、安倍総理が3選を目指して
総裁選に出るのは「100%の既定路線」だった
8月7日、彼は自民党の役員会でこう言っている。
「(総裁選が)終わったらみんなで挙党一致体制
を作っていく。(報復人事は)一切ない」
試合が終わればノーサイド。
麗(うるわ)しきキレイゴトである。
しかし、怨念や嫉妬といった負の感情が渦巻く政治
の世界では、こうした「建前」の裏にドロドロとした
「本音」が必ず隠されているもの。事実――。
「安倍総理は石破さんに激しい恨みを持っています」
こう心中を代弁するのは安倍総理に近い自民党議員だ。
「石破さんには3度裏切られたと。1度目は1993年に
自民党が下野した時、彼が離党して、翌年、新進党
に加わったこと。2度目は第1次政権時の2007年の
参院選で自民党が惨敗し、安倍総理が窮地に陥って
いた際、石破さんが『(総理が)何を反省するかが大事。
それを明らかにしてほしい』と面と向かって批判した
こと。3度目は一昨年の内閣改造で、入閣を求めたの
に彼がそれを蹴ったこと。だから報復人事は一切ない
なんてあり得ない。今回の総裁選で石破さんを徹底的
に潰すつもりですよ」
現に安倍総理自身、仲間内でこう漏らしているという。
「野党になって皆が辛(つら)い目に遭っている時に
党を出ていった。石破さんはいつも裏切る。そういう
人が自民党のあり方を語るのはどうなのか」
政治アナリストの伊藤惇夫氏が解説する。
「確かに自民党には、離党して復党した出戻り組を
『前科1犯』などと呼ぶ古い文化が残っています。
しかし、そういう言い方をすれば二階さん(俊博・幹事長)
だって『前科者』ということになる。それよりも、第1次
政権の参院選後に、石破さんが安倍総理を批判した
ことのほうが根深い問題になっているんだと思います」
■完膚なきまでに
兎(と)にも角(かく)にも、石破氏に複雑な感情を
抱く「親分」に追随するように「子分」たちも石破氏を
口撃していて、例えば最側近の今井尚哉(たかや)
秘書官はオフレコで、
「問題外。9対1で(石破氏に)勝つ」
と息巻いている。さらに大手メディアの政治部デスク
が耳打ちするには、
「安倍陣営の『番頭』である菅(義偉)官房長官も
オフレコで、『裏切り者がどうなるか見ていてほしい』
と豪語している。石破さんが提唱する防災省の創設
についても、『何年に1回の大災害に備える役所を
作って、何もない時はそこの役人は何をしているの?』
と腐(くさ)しています」
官邸関係者が安倍陣営の狙いを総括する。
「安倍総理は近しい議員やスタッフに、『(総裁選に
勝って)石破さんと彼を支持した人たちを干す』と
胸の内を明かしています。目的は単に勝つことでは
なく石破派の殲滅(せんめつ)で、今後、二度と彼が
総裁選に立てないようにするべく、完膚なきまでに
叩くことです」
そうした思惑は、安倍総理が側近に漏らしたという
次の言葉に集約されていると言えそうだ。
「彼(石破氏)、まさか(総裁選後に)要職に就ける
なんて思っていないよね」
報復人事はなしで、試合が終わればノーサイド……。
やはりこのキレイゴトは虚しく響くばかりなのである。
(2)へつづく
事実上の国のトップを決める自民党の総裁選は
、9月7日告示、20日投開票の日程で行われる。
3選を目指す安倍晋三総理(63)は、「(総裁選が)
終わったらみんなで挙党一致体制を作っていく。
(報復人事は)一切ない」(今月7日の自民党役員会)
と、“試合が終わればノーサイド”との表明だが、
その本心は……。
***
今回、安倍総理の「敵」となる石破茂元幹事長(61)
について、“激しい恨みを持っています”と、
その心中を代弁するのは、総理に近い自民党議員
である。
曰く、“石破さんには3度裏切られた”。
1993年に自民党が下野した際に、石破氏が離党し、
翌年、新進党に加わったのが1度目。
第一次安倍政権時に参院選で惨敗を喫し、
窮地に陥った安倍総理を公に批判したのが2度目。
そして一昨年の内閣改造で、石破氏が入閣を
断ったのが3度目だという。
「だから報復人事は一切ないなんてあり得ない。
今回の総裁選で石破さんを徹底的に潰すつもり
ですよ」
石破氏に複雑な感情を抱く“親分”に追随する
ように、“子分”たちも石破氏を口撃。
例えば菅義偉官房長官は、
「オフレコで、『裏切り者がどうなるか見ていてほしい』
と豪語している。石破さんが提唱する防災省の創設に
ついても、『何年に1回の大災害に備える役所を作って、
何もない時はそこの役人は何をしているの?』と腐して
います」(大手メディアの政治部デスク)
そして官邸関係者は、安倍陣営の狙いをこう総括する。
「安倍総理は近しい議員やスタッフに、『(総裁選に
勝って)石破さんと彼を支持した人たちを干す』と
胸の内を明かしています。目的は単に勝つことでは
なく石破派の殲滅で、今後、二度と彼が総裁選に立て
ないようにするべく、完膚なきまでに叩くことです」
対する石破陣営は直接討論を重ね巻き返しを
図ろうとしているが、総理はその策に乗ろうとしない。
怨念や嫉妬が渦巻く政治の世界。
8月30日発売の週刊新潮では、さらなるオフレコ発言
と共に、総裁選の裏側を詳しく報じる。
【転載終了】
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総裁を目指す政治家が己を縛る入閣を断る
のは当然です。
いまだかつて、これほど性格が曲がったトップ
はいなかったと思いますが。
父親が「晋三には、政治家としての情がない」
といったのもわかります。
もしかして、性格の悪い晋三を嫌っていた
のでしょうか?
本当は、安倍家の血筋が濃そうな長男を後継者
にしたかったのでしょうね。
安倍首相は、母親の血筋が濃いような気が
します。
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