日本人カメラマンを拘束していた武装勢力は・・・
桜井ジャーナル
【転載開始】
■日本人カメラマンを拘束していた武装勢力は
アメリカとイギリスの影響下にあった
2015年6月、バラク・オバマ政権が
シリアに対するNATO/アメリカ軍の
本格的な軍事介入の準備を進めていた頃に
シリアで行方不明になった日本人カメラマン、
安田純平が解放されたという。
拘束していたとされるアル・カイダ系の
ジャブハト・アル・シャムはアル・ヌスラ
と呼ばれていた武装グループで、
その前はAQI。
アメリカ軍の情報機関DIAが2012年
8月にバラク・オバマ政権へ提出した報告書
の中で、シリア政府軍と戦っている勢力の
主力はサラフィ主義者、ムスリム同胞団、
そしてAQIだと指摘している。
こうした武装勢力をオバマ政権は支援、
そうした政策はサラフィ主義者の支配地域
を作り上げるとDIAは警告していた。
AQIの主力がサラフィ主義者とムスリム
同胞団。
サラフィ主義者はワッハーブ派やタクフィール
主義者と重なる。
こうしたグループを「反体制派」と呼んだり、
シリアでの戦争を「内戦」と表現することは
正しくない。
傭兵部隊による侵略戦争だ。
本ブログでは繰り返し書いてきたが、
アル・カイダは軍事組織ではない。
ロビン・クック元英外相が2005年7月8日
付けガーディアン紙で指摘したように、CIA
に雇われ、訓練を受けた数千人に およぶ
「ムジャヒディン」のコンピュータ・ ファイル
だ。
アラビア語でアル・カイダは「ベース」を意味、
ここでは「データベース」と理解すべきである。
ジハード傭兵の登録リストとも言える。
ジャブハト・アル・シャムは今年 (2018年)
2月3日、シリアの西部、トルコと接している
イドリブでロシア軍 のSu25をMANPADS
(携帯型防空 システム)で撃墜、脱出した
パイロット を地上での戦闘で殺害している。
このMANPADSを供給したのは 侵略勢力、
つまりアメリカ、イスラエル、 サウジアラビア、
イギリス、フランス だった可能性が高い。
なお、トルコやカタールはすでに侵略勢力から
離脱していた。
撃墜に参加したと見られる約30名の戦闘員は
ロシア軍が巡航ミサイルで殲滅している。
イドリブでは2017年9月20日、パトロール
中だったロシア軍憲兵隊29名が武装集団に襲撃
されている。
この集団を率いていたのはアメリカ軍の特殊部隊
だと言われ、戦車も投入されていた。
作戦の目的はロシア兵の拘束だったと見られている。
戦闘は数時間にわたって続いたが、その間に
ロシア軍の特殊部隊スペツナズの部隊が救援に駆け
つけて空爆も開始、襲撃した戦闘員のうち 少なく
とも850名が死亡、空爆では戦闘を指揮していた
米特殊部隊も全滅したと言われている。
こうした事態を受け、21日にはロシア軍とアメリカ軍
の軍人が直接会い、シリア情勢について話し合ったと
伝えら れているが、その直後、9月24日にはロシア
軍事顧問団を率いるバレリー・ アサポフ中将とふたり
の大佐が ダーイッシュの砲撃で死亡した。
この攻撃ではアメリカ側から正確な情報が戦闘集団側
へ流れていたと見られて いる。
シリア政府軍とロシア軍はイドリブの 制圧作戦を
始める準備を進めたが、それに対してアメリカは
化学兵器を使った偽旗作戦を利用してミサイル攻撃を
実行 しようとしていたと言われている。
誘拐された44名の子どもをイギリスの情報機関MI6
は犠牲者に仕立て上げようと計画、SCD(シリア
市民防衛)、 別名「白いヘルメット」が作戦を実行
する とも伝えられていた。
制圧作戦は東側から行われることに なるが、
そうなると武装グループや難民がトルコ側へ流れ込む
ことは避けられない。
そうした人びとがヨーロッパを目指すことも想定できる。
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン 大統領、
ロシアのウラジミル・プーチン 大統領、
ドイツのアンゲラ・メルケル首相、そしてフランスの
エマニュエル・マクロン大統領は10月27日に
トルコのイスタン ブールでシリア情勢に関して話し合うが、
この会議にドイツとフランスが参加する のは、
そうした事態を避けたいからだろう。
この会議の直前、安田純平は解放された。
拘束したグループの実態から考え、MI6やCIAが
何らかの形で関わっていた可能性は否定できない。
(2018.10.25)
【転載終了】
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中東の紛争は、欧州が関わっているので、
可なり複雑です。
欧米が、中東の主教を利用し、紛争を起こ
させているということでしょうね。
日本は、欧米側の報道しかないので、
中東の実態を知らないのです。
日本の致命的な欠点ですね。
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