森友学園問題を追及した元NHK記者が記者職を外されたわけ。

 ハフポスト日本版 


 【転載開始】 


■森友学園問題を追及した元NHK記者が 

 記者職を外されたわけ。 

 官邸への忖度はあったのか? 


 「もう二度と記者には戻れないだろうな 

と直感した」。 

元記者はインタビューにそう答えた  


 森友学園(大阪市)の問題を取材し、

スクープも書くなどの活躍をみせていた

NHK大阪放送局の男性記者が6月、記者職

を外された。 


 男性は相沢冬樹さん(55)。 

唐突な異動は関係者の間で話題となり、

「官邸を忖度した人事」との憶測を呼ん

だほか、市民団体が大阪放送局前で抗議

活動をする事態にまで発展した。 


  異動の背景には何があったのか。 

NHKを8月末に辞め、9月から大阪日日

新聞の記者になった相沢さんがハフポスト

の インタビューに応じ、胸の内を語った。


 ――NHKを辞めた経緯を教えて下さい。  


 今年の5月14日、大阪放送局の報道部長

から突然、呼び出しがあったんです。 

放送局の最上階、18階にある局長応接室に

来いと。 

  行ってみると、部長だけでなく報道担当の

副局長もいて、 2人から「あなたは考査部に

行って もらう」と言われました。 

異動の内々示でした。 

でも、雰囲気はもう正式の異動という感じで

した。  

 考査部というのは番組についての講評、

つまり内部向けの感想文のようなものを書く

部署です。 

文書は外部に出すわけではないし、番組に

問題があったからと言って、番組をやり

直させる権限もない。 

外に向けて発信する記者とは まったく違う

仕事です。  

 驚きました。 

というのも私は当時、森友学園の問題を取材

していたんですが、大阪地検特捜部の捜査が

最終局面を迎えていたからです。 

そんなヤマ場に担当記者を外しますか。 

なんだか後ろから斬られた感じがしました。  

 2人の話を黙って聞きながら、

「もう二度と記者には戻れない だろうな」

直感しました。 

記者を続けたかったらNHKを辞めるしか

ないとも思いました。 

 予感はあったんです。 

昨年7月、夜のニュース番組で森友学園の

問題で特ダネを出したんです。 

近畿財務局が森友学園に国有地を売る際、

学園側から事前に支払 える上限額は

1億6000万円ということを聞き出し、その

金額以下で売った、という話でした。  

 これまで近畿財務局は事前の価格交渉や

具体的な上限額を聞いたことを否定して

きました。 

実際、近畿財務局から土地を購入したことが

ある人たちにも取材したんですが、

近畿財務局は

「提示額からびた一文変えることはない」と

いうことでした。 

 そんな近畿財務局が、 

「いくらだったら(お金を)出せるのか」と

学園に聞いたんです。 

しかも実際に売った金額は1億3400万円。 

最初から安売りありきだったとしか考え

れないでしょう。  

 そんな重大な情報をつかんで報道したん

ですが、放送終了後、大阪の報道部長のもと

に東京の報道局長から怒りの電話がかかって

きました。 

 報道局長というのはNHKの報道部門の

トップです。 

部長は私の目の前で電話を取って話していた

ので、局長の激怒した声が一部漏れ聞こえて

きました。 

局長は「なんだこれは。俺は聞いて ないぞ」

と言っていました。 

 電話はいったん切れたかと思うと、また

かかってきました。 

怒られた部長は私にこう明かしました。 

「(局長から)『君の将来はないと思え』

って言われちゃった」 

  まあ、こんなことがあったんで、次の人事

異動では何かあるなとは 思っていました。 

そのときは、大阪を出されて田舎の都市に異動

させられるぐらいかなと高をくくっていました。 

まさか記者を辞めさせられるとは、思いもより

ませんでした。


 ――なぜ局長は激怒したのでしょうか。 

記者職を外された心当たりはありますか。 

誤報など、仕事上で失敗をしたとか。 


 近畿財務局が森友学園側と事前に価格交渉を

していたというスクープは正しい報道でした。

 実際、のちになって財務省が国会答弁で認めて

います。  

 はっきり言えるのは、記者を外されるような

下手を打ったわけではないという ことです。 

それどころか、昨年3月にも、森友学園が小学校

の認可申請を取り下げたことをいち早く報道し、

スクープになってい ます。 

  今年4月には、学園の敷地内からトラック

何千台分のごみを撤去したと口裏合わせして

ほしいと、財務省が学園側に持ちかけたこと

を特ダネとして報道しました。 

これも財務省が国会で認めています。 

 森友学園問題の取材では私が多くの情報を

取ってきていました。 

  NHKは以前にも私に取材させたくないか

のような担当替えをしています。 

当時、私は司法を担当する記者たちのキャップ

でした。 

森友学園の取材は、事件の捜査をした検察庁も

担当する司法記者たちが中心となって進めて

いました。 

 ところが昨年夏、私を任期途中でキャップ

から外したんです。 

なんとか司法記者クラブに席だけは 残してもら

ましたが、まあ、これから考えてもNHKの

幹部は私に取材をさせたくなかったんじゃない

でしょうか。


 ――不可解な担当替えと異動に対しては、

首相官邸(安倍政権)からの圧力、あるいは

NHK側の忖度だったのでは、との憶測が飛ん

でいます。 


 それについては言えません。 私は記者です

から、推測は言いたくない。

事実しか言えない。 

 ただ、つくづく思ったのは、組織に尽くした

自分が、その組織によって切られちゃったな、

ということです。 

これまで取材などで、そういう人を何人も見て

きましたが、まさか自分がそうなるとは思って

もみませんでした。 

 31年間、NHKで記者をやってきて、組織には

育ててもらったと思います。 

感謝しています。 

だから恨みつらみはありません。 

ただ、今回の異動は不当だと思っています。 

内々示を受けたときはショックでした。 

 今心配しているのは、一緒に取材してきた同僚

たちのことです。 

彼らも人事で不当な扱いを受けるのではないかと。 

記者を外されるというあからさまな形でなはく、

一見普通に見える異動での仕打ちはいくらでも

できます。 


――それを聞くとますます相沢さん 人事について

疑念を抱いてしまいます。改めて聞きますが、

異動をめぐって NHK上層部が忖度したとか、

あるいは 外部からの圧力があったとかは思い 

ませんか。 


 正直に言って、事実として私が知っている

ことはありません。 

思うことはありますが、何も言えません。 

でも、それは何もなかったということとは 

違います。 

それもまた、断言することはできません。  


――大阪日日新聞に入ることになったのはなぜ

ですか。  


 6月8日が異動の発令だったんですが、この日から

再就職の活動を始めました。 

色んな会社の人と会って話をするうちに、改めて

自分は大阪で記者を続けたい、森友学園の問題を

取材したいと思い ました。 


 【転載終了】 

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 経営側が権力に屈した典型ですね。 

日本は、日銀を始めNHKなどアベ友だらけ

ですからね。 


 「〇〇ちゃん(私)、先輩管理職たちのよう

に尻尾をちぎれんばかりに降らないと出世でき

ないよ」。 


  これは、私が管理職の端くれの時に、

友人たちに言われたセリフです。 


  ということで、私は1年半で役職を外され

ました。(笑い 


  部長も扱いにくいことを悟ったんでしょうね。 


 こんな役員ばかりだから会社も傾いてきて

しまい、当時、従業員数 6000人規模の

一部上場企業でし たが、リストラを4回も

繰り返し、今では国内280人、海外800人 

程度にまで激減しています。 


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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