原油価格が急降下・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■原油価格が急降下・・・
すべての値上げ交渉に“冬の時代”が到来
公開日:2018/12/26
原油価格の下落が止まらない。
最近のWTI原油先物価格は
1バレル=40ドル台半ばで推移している。
10月には75ドルを超えていたから、
まさに急降下である。
世界的な景気の先行き不安から需要
の見通しがパッとしないため、
売りの圧力が強まっているのだ。
国内の値上げ交渉は足を引っ張ら
れている。
ポリエチレンやポリプロピレンなどの
合成樹脂は、原油を蒸留分離した
ナフサ(粗製ガソリン)から作られる。
住友化学や日本ポリプロなどメーカー
は、10月中~下旬分から5%程度の
値上げ交渉をしていたが、
不発に終わった。
「フィルムメーカーなどの大口顧客は
秋の値上げは受け入れませんでした。
12月のさらなる原油価格の下落を受け
て、2月以降の出荷分については、
値下げ要求を始めています」
(大手商社関係者)
フィルムメーカーの主張はもっともだ。
実際に、樹脂メーカーのナフサの調達
価格は下がるわけだし、フィルムメーカー
は値上げの時、原油高を援用されて
のまされてきた。 逆もタイムリーに応じ
てもらわなければフェアでない。
■人手不足倒産が起こる可能性
さらに、原油安は人件費高騰の値上げ
にも影響が出ているという。
人件費は人手不足由来で原油とは関係
がない。どういうことなのか。
「原油高騰時は、原油由来の原材料、
エネルギー、輸送費などと合わせて、
人件費高騰を織り込めた。ところが、
原油がこれだけ下がると、原油由来の
値上げは言えなくなる。人件費は引き
続き高騰しているので、人件費だけで
値上げをお願いすることになるが、簡単
ではありません」(経済誌記者)
これまでは「あれもこれも上がっている」
と“豊富な材料”で値上げを主張できた。
原油由来が消え、人件費だけの値上げ
は理解が得にくいという。
「需要家は『一方で原油安なのだから、
人件費は企業努力で吸収できるでしょう』
と抵抗する。また、原油はWTIなど客観的
な国際市況があり、原油高騰は数値で示せ
ますが、人件費は客観的な指標はありません。
当該企業で本当に人件費が上がっているのか
“傍証”を示せないのです。仮に、値上げを受け
る購買の担当者が事情を理解しても、社内を
説得するの が難しいのです」
(前出の経済誌記者)
原油安で人手不足倒産――そんな事態
が起こるかもしれない。
【転載終了】
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原油安は一時的なものでしょう。
産油国が減産を予定しているよう
なので。
ロシアやアメリカも同調するでしょう。
大体、40ドル/1バレル台になると
産油国は減産をしますよね。
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