日銀、3地域の景気判断引き下げ・・・

 毎日新聞 

 【転載開始】

 ■日銀、3地域の景気判断引き下げ 

　東北、北陸、九州・沖縄 

　2019年4月8日 

　日銀は8日、全国9地域の景気情勢 

をまとめた4月の「地域経済報告」 

（さくらリポート）を公表した。 

「東北」「北陸」「九州・沖縄」の 

3地域の景気の総括判断を前回1月 

調査から引き下げた。 

中国経済の減速やIT（情報技術） 

関連需要の世界的な低迷で、 

生産が減少したのが主因。 

3地域の判断を同時に下方修正した 

のは、欧州債務危機の影響で8地域 

を引き下げた2013年1月以来、 

6年3カ月ぶり。 

　関東甲信越など5地域の総括判断 

は据え置いた。 

観光客の出足が戻るなど昨年の地震 

の影響から回復した北海道は 

「緩やかに回復している」に判断を 

引き上げた。 

日銀は海外経済の減速の影響を認め 

つつも 

「国内需要は堅調で、個人消費は 

緩やかに増加している」と、景気 

に強気の見方を示した。  

　「東北」の下方修正は3年ぶり。 

前回調査の 「緩やかな回復を続けている」 

との表現に、 

「一部に弱めの動きがみられる」 との文言

を加えた。 

「北陸」は「拡大」から 「緩やかに拡大」

に変更、 6年3カ月ぶりに判断を引き下げた。 

「九州・沖縄」は前回までの 

「しっかりとした足取りで」の表現を削除し

「緩やかに拡大」との表現に変わり、

2年9カ月ぶりの引き下げ となった。 

3地域とも中国向け半導体の輸出減や 

スマートフォン販売の世界的な鈍化に 

よる電子部品の減産が響いた。 

　項目別では、自動車関連が好調な 

東海と中国を除く7地域で「生産」 

の判断を引き下げた。 

中国の設備投資需要の減少を受け、 

企業からは

「工作機械部品の生産が前年比

30～40％の大幅減となり、当面

持ち直しは期待できない」 

（甲府・非鉄金属）と深刻な声も 

寄せられた。 

　先行きを巡っても、 

「米中貿易摩擦などを背景とした先行き

不透明感から、半導体製造装置の工場

新設を先送りする」 （熊本・生産用機械）

などと設備投資を控える動きも出始めて

いる。 

一方で「夏以降は（次世代通信網の） 

5G関連需要にけん引され、スマホ 

生産は上向く」（名古屋・電子部品） 

などと期待する声もあった。 

　さくらリポートが報告された8日の 

日銀支店長会議後に記者会見した 

宮下俊郎・福岡支店長は、企業や地域 

の景気認識について

「先行き『これ以上 悪くならない』との

見方と、 『もう少し悪くなる』という見方

が拮抗（きっこう）している」と指摘。 

インバウンド（訪日外国人）需要が堅調

な近畿を統括する山田泰弘・ 大阪支店長は

「内需がしっかりしているうちに外需が戻れ

ば、（景気の 下振れは）一時的な足踏みで

終わる」 と語った。【土屋渓、後藤豪】

　ことば「さくらリポート」 

　日銀が北海道から九州・沖縄まで 

全国9地域の景気情勢を分析した報告書

「地域経済報告」の通称。 

地域経済の動向を正確に把握するため、 

2005年4月から作成され、3カ月ごとに

本店で開く日銀支店長会議の後に公表

している。

　米連邦準備制度理事会（FRB）が 

作成する「地区連銀景況報告」は 

表紙の色から「ベージュブック」と 

呼ばれる。 

日銀の地域経済報告は桜色の表紙で、 

FRBの例にならって「さくらリポート」

 と名付けられた。

　全国の各支店の報告を基に設備投資

や個人消費、生産、雇用・所得 など項目

ごとに各地域の景気動向を分析。 

企業の声も紹介する。企業短期経済観測

調査（短観）とともに金融政策の判断材料

になる。

 【転載終了】 

 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 ＞・・・5G関連需要にけん引され、 

　スマホ生産は上向く・・・ 

　とありますが、甘い見通しのような 

気もします。 

　韓国や米国など５Ｇ端末が２０万円以上

とのことです。 

日本も端末と通信料金が切り離されたので、

携帯端末の価格が大幅に高騰する可能性が

あります。 

　人気取りのためにやった料金値下げが

結局は値下げの４０％が端末料金や他の

サービスに転嫁されるということでしょう。  

　以前キャリア販売員が言ったように、 

「他のところに乗せますよ」ということ 

なのでしょうね。 

　汎用台数まで売れないと端末は安く 

ならないでしょうね。 

　したり顔の官房長官の顔が浮かんで 

きました。