「国体論」の白井聡氏が警鐘 ・・・
激動必至 令和日本、世界どう動く
【転載開始】
■「国体論」の白井聡氏が警鐘
安倍首相“元号私物化”の異様
公開日:2019/05/02
いよいよ「令和」が始まる。
新元号発表からのこの1カ月は、
今日の日本がどのような状態に
あるのかを鮮やかに示した。
この国は一体、誰のものなのか?
昭和から平成への代替わりを
思い起こしてみよう。
「平成」を誰が考案し、
どのような過程を経て元号に決め
られたのか、今でも不明な点が多い。
その当事者たちがそれについて
ペラペラ口外すべきでない、
と考えているからだ。
ところが今回は、新元号発表の翌日
に早くも、他の候補の存在などが
詳細にリークされている。
かつてあった厳粛さと慎みは、
一方では「元号=天皇の時間」と
いう側面ゆえの、天皇に対する
配慮であったと同時に、
民主主義=国民主権への配慮でも
あっただろう。
新時代は、元号が発表された時点
では真っさらの状態にあり、
それがどんな時代になるのかを
決めるのは、日本国民である。
ゆえに、決定に関わった当事者
たちは、その具体的過程や言葉
の意図などについて口を閉ざして
いる。
元号が、真に国民のものとなる
ためには、あたかもそれは誰が
決めたものでもないかのように、
「どこからともなく」やって
来なければならないからである。
■「令和」は最後の元号になるかもしれない
対照的に、安倍晋三は新元号発表
を徹底的に政治ショー化した。
その異様さが頂点に達したのは、
首相談話発表に続く記者との
質疑応答で、新時代を 「1億総活躍社会」
等の自分の政権の具体的な政策と結び
つけたときにおいてである。
これはまさに禁じ手だった。
主権者たる国民と、「国民統合の象徴」
のものであるはずの元号とそれが表象
する時間が、私物化されたのである。
とはいえ、安倍はこの政権の原理
を首尾一貫させたに過ぎない。
その原理とは「私物化」に他ならないが、
本質的な意味で私物化されているのは、
国有地や公金ではなく、国家と
国民そのものである。
しかし、つまらぬ世襲政治家に過ぎ
ない安倍晋三が天皇をしのぐ権威を
自力で獲得することなどできようはず
がない。
ここにまさに、私が「国体論 菊と星条旗」
で論じた「国体」特有の現象が表れている。
「戦前の国体」においては、国民はあた
かも家長としての天皇の所有物であるか
のように扱われ、悲惨な末路を迎えたが、
占領と安保体制を通じ、
「菊から星条旗へ」と頂点をすり替えて
国体は生き延びた。
新元号を巡る安倍の傲り高ぶった振る
舞いを可能にする権威性とは、要するに、
彼が米国の代官であること以外に求め
ようがない。
天皇化した米国の代理人として、
安倍は堂々と元号を私物化してみせた。
しかし、政権支持率の推移を見るに、
事の異様さに気づいている国民は少数派
であろう。
「初めて国書を典拠とする元号」という
与太話を聞かされて喜々としている国民
に未来はない。
令和は最後の元号になるかもしれない。
▽白井聡(しらい・さとし)1977年
生まれ。早大卒。一橋大大学院博士後期
課程修了。博士(社会学)。専攻は社会
思想、政治学。「永続敗戦論 戦後日本
の核心」で石橋湛山賞。近著に「国体論
菊と星条旗」。
【転載終了】
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「令和」決定の経緯は、前回の記事で
書きました。
安倍首相の2回目の総理になる経緯は
CSISが決めたと以前書きましたね。
基本、傀儡です。
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