日本型雇用に限界も・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■日本型雇用に限界も
“本質を外れた改革”は労働者にしわ寄せ
公開日:2019/05/16
令和時代に入り、
日本企業のあり方が大きな曲がり角
に来ていることが問われている。
4月22日、経団連と大学側は
「採用と大学教育の未来に関する
産学協議会」で、
「従来の新卒一括採用・終身雇用
制度の限界が顕在化している」こと
を指摘。さらに、
「これまでの新卒一括採用を重視
した雇用形態のみでは、企業の
持続可能な成長やわが国の発展は
困難となる」とした上で、
「経済社会が大転換を迎える中、
学生の就職に対する意識も、時代
の変化に合わせて大きく変えていく
ことが求められる」とする共同提言
で合意した。
経団連は昨年、企業の採用活動
を定める「就活ルール」廃止を
決定しているが、これに大学側も
呼応した形だ。
しかし、就活ルールの廃止、
新卒一括採用の見直しは、
それだけにとどまらない。
新卒一括採用、年功序列、終身雇用
といった日本独自の雇用システム
からの脱却を意図するものだからだ。
中西宏明経団連会長は、
終身雇用システムについてマスコミ
にこう述べている。
「正直言って経済界は終身雇用なんて
守れないと思っているんです。どう
やってそういう社会のシステムをつくり
変えていくか、大学側とお互い理解が
進んでいるんです」
経済同友会の桜田謙悟代表幹事も、
新卒一括採用制度についてこう言う。
「個別企業の問題だが、やめた方が
いい。通年採用に加えて、キャリア
(中途採用)制度が定着することが重要。
5年後にキャリア採用が主流になって
いないと、日本経済は危ない」
毎年数百人規模の新卒一括採用を
してきた大手金融機関の幹部が言う。
「これまで一定の質の学生を効率的
に確保することはできましたが、学生
には柔軟な就活ができないという弊害
もあった。見直しは前向きに評価して
います。現時点でうちはすでに通年採用
を実施しているため、たとえ廃止されて
も大きなマイナスにはなりま せん。終身
雇用については、どういう システムに
していくかを議論、検討中で結論はま
だ出ていません」
企業側はすでに雇用システムや採用
についての問題意識を、経済社会の変化
に合わせ敏感に反応し対応してきている。
労働問題に詳しい千葉商科大学の常見陽平
専任講師がこう指摘する。
「日本企業は変わるのが遅過ぎました。
人事マネジメントや組織改革で大切な
ことは、足回りを変えるコスト削減では
なく、どうやって稼ぐかの理論形成です。
本質を置き去りにしたルール改正や改革
は結局、実効性がなくなり、労働者に
責任転嫁することになる」
終身雇用については経団連の中でも
意見は割れる。
また新卒一括採用についても企業により
判断は分かれる。
新時代に入り、日本経済は将来に向け
大きな過渡期にあるといえる。
(ジャーナリスト・木野活明)
【転載終了】
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トヨタ社長も同様の発言をして
いましたが、ある意味、移民政策
に順応した対応なのかも?
これからの中高年の方たちは、
保証のない大変な時代を生き
抜かなければならないですね。
それには、預貯金が重要になって
きます。
預貯金ゼロ世帯が30%以上あると
いわれていますが、大丈夫なので
しょうかね?
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