日銀“ETF爆買い”で「債務超過」に現実味・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■円高・株安の嵐
日銀“ETF爆買い”で「債務超過」に現実味
公開日:2019/06/03
円高・株安の流れが勢いづいて
きた。
米中貿易戦争が長引く中、
トランプ米大統領は先月30日、
不法移民対策への不満から、
すべてのメキシコ製品に輸入関税
を課すと表明。
日米両市場の株価は下落し、
急激な円高が進行している。
日経平均は2万円割れ寸前。
爆買いを続け、身の丈を超えた株
を保有する日銀がいよいよ
「債務超過」に陥ることも現実味
を帯びてきた。
トランプ大統領の関税表明を
受けて、31日の日経平均の終値は
前日比341円安、2万601円と
約4カ月ぶりの安値を付けた。
また、安全資産である円が買われ、
急激な円高が進行。
31日のNY外国為替市場は、
1ドル=108円台前半と1月中旬
以来の円高水準となった。
3月の日銀短観によると、今年度の
想定為替レートは108.87円
(大企業製造業)だから、アッサリ
突破してしまった。
「米中貿易摩擦が直撃の製造業を
中心とする輸出関連企業にとって、
この急激な円高は泣きっ面に蜂です。
さらに、貿易摩擦の影響を受けにく
い小売りや不動産など内需関連株も
消費増税を控えて弱含み。原油安で
エネルギー関連もパッとしない。
悪材料ばかりが揃い、2万円割れも
近いとみられています」
(兜町関係者)
株価下落で泣く人は多いが、
中でも大ピンチなのが日銀だ。
日銀は年間6兆円ペースでETF
(上場投資信託)を買い入れ、株価
を下支えしてきた。
29日に発表した18年度の日銀決算
によると、ETF保有高(3月末)は
前年の18兆円から24兆円と31%
も増やしている。
驚いたのが株の取得額から時価を
引いた評価益。
昨年の5兆1000億円から
3兆9000億円と1兆2000億円
も減らしているのだ。
日銀によると、
「時価は昨年度末と今年度末でほとん
ど変わっていません」
(政策委員会室決算会計グループ)。
経済評論家の斎藤満氏が言う。
「株の時価が変わらないのに評価益
が減ったのは、取得額が上昇している
からです。株価が1万2000円台の
ころ、異次元金融緩和がスタートし、
株価は右肩上がりで上昇しました。安く
取得した株価がどんどん上昇し、大きな
評価益を得られました。ところが、
2万円を超え、頭打ちになっても日銀は、
アベノミクスを傷つけないように、株価
下落を恐れて爆買いを続けています。
取得額が上がるのは当然です」
■日経平均1万7000円割れで自己
資本8兆円が吹っ飛ぶ
この先、さらに世界経済が混迷を深め、
円高・株安が加速すれば、2万円割れで
は済まない。
24兆円もの“ETF爆弾”を抱えた
日銀は債務超過に陥るのではないか。
「日銀は557兆円の資産があります
が、資本金や法定準備金などの自己資本
は約8兆円に過ぎません。ETFで損失
が出れば、自己資本で穴埋めをするわけ
ですが、日経平均が1万7000円を割る
と8兆円を使い果たすとみられています。
つまり、債務超過です。中央銀行の債務
超過は異例で、日本の信用は大きく失墜
することになるでしょう。だいたい、
リスクの大きい株式を自己資本の3倍も
保有していることが、中央銀行として
世界ではあり得ないことです。そのツケ
が回ってきたのです」(斎藤満氏)
近々、日経平均が大暴落すれば、
債務超過の中央銀行総裁が今月末の
G20を仕切る“珍プレー”にもなり
かねない。
【転載終了】
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懸念されていたことが、現実になり
つつあるのでしょうが、当初から海外
からも危険視されていましたよね。
ここまで来てしまったら、日銀は
手の打ちようがないですね。
今日も日経は円高が進んでいるのに、
株価は辛うじてプラスです、が・・・
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