認知症在宅介護!

 ヘルスケア 


 【転載開始】


 ■認知症在宅介護 

 子供の肉体的精神的負担を喜ぶ親は 

 いない 2019年08月05日 


 「住み慣れた家で最期まで親の 

面倒を見たい」  


 子どもの多くはそう考えるかも 

しれない。 

だが、認知症を発症し徐々にその 

症状が進行すると、在宅介護を 

続ける子どもの思いも揺らぎはじ 

める。 

物忘れがひどくなる。 

料理や給湯などで危険性が増す。 

ひとりで身の回りのことができ 

なくなる。 

円滑なコミュニケーションが難しく

なるといったさまざまな不都合が

生じ、その結果、子どもの心身への

負担が増す。 

やがて、親に対する向き合い方も 

変わる。 

親の言動にまともに対応しなく

なったり、無視しはじめたり、 

場合によっては感情を抑えきれず 

に暴言を吐いたりしてしまう。 


 いかに認知症が進んでいる親で 

あっても、そうした子どもの言動 

を喜ぶはずがない。 

暴力を振るうのは論外だが、 

子どもが親によかれと思ってはじ 

めた在宅介護が、お互いの不幸を 

招くことになる。 

そんな親子関係は悲しい。 

そのまま親が人生のフィナーレを 

迎えれば、子どもも悔いを残すこと

になる。  


 もちろん、在宅介護を続け、 

幸せな親子関係のフィナーレを迎える

ケースもあるだろう。 

その可能性を否定するつもりはないが、

そのためには親の症状、子どもの職業、

家族の協力や 経済的事情、

地域の介護サービス事情など多くの

要素が必要となる。 


 先日、映画「長いお別れ」を見た。 

山崎努さん演じる元校長の認知症 

発症から死までの7年間、そして、
ともに生きるその妻と娘たちの 日々

を描いた作品だ。 

ゆっくりと進行していく認知症の現実、

その現実と向き合う家族の姿などを

リアルに描いている。 


 確かに上質の作品であることは間違い

ない。 

ご存じの方もおられるかもしれないが、

私自身、若いころから 映画好きで、

これまで4作品もの、一般公開された

映画の監督を経験している。 

そのうちの一作「『わたし』の 人生 

我が命のタンゴ」は施設 に入れること

で初めて認知症の親の良さを見つけた

話だ。  


 映画はひとつの表現様式にすぎず、 

必ずしも現実をただ忠実に描くもの 

ではない。 

ただ、認知症を取り巻く環境を知る 

医者として「長いお別れ」に 

「在宅介護の美談部分にフォーカス 

しすぎているのでは?」という印象 

を持った。 

つまり、この作品がフォーカスする 

家族愛の世界とは異なり、 

現実の認知症高齢者の在宅介護は 

当事者にとってはもっと過酷だと 

いうこと。 

そのことを忘れてはならない。 


 「認知症の母親の見たことのない 

笑顔に、娘さんが感動していました」 


 老人介護施設で管理栄養士として 

働く30歳の知人女性が、

あるエピソードを話してくれた。 


 ある日、施設で火災や地震に備えた 

避難訓練が行われたそうだ。 

スタッフが戸外に入居者を誘導すると、 

認知症の高齢者が楽しそうに、 

そして競い合うように歩きだしたのだ 

という。 

「なぜ楽しかったの?」とたまたま 

見舞いに来ていた娘が入居者である 

母親に尋ねると、こう答えたという。 


 「運動会でカケッコしたの何年ぶり 

かしら」  


 認知症ゆえの事実誤認とはいえ、 

在宅介護時代には見せたことのない笑顔

だったという。  


 私は「自宅介護=親が幸福」 

「介護施設=親が可哀想」という 

ステレオタイプの発想には疑問の念を禁じ

得ない。 

認知症に限ったことではないが、 

フィナーレまでお互いに カンファタブル

(快適)な関係を維持していくために、

在宅介護以外の選択をもっとポジティブに

考える べきだ。 

子どもの肉体的、心理的負担を喜ぶ親は

いないのだから。 


 【転載終了】 

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 私たち夫婦は互いの高齢の親の介護を 

しています。 

色々気苦労の絶えない介護で思うのは、 

「認知症ではないだけ良しとしよう」 

というのが正直な気持ちです。 


 ただ近頃思うのは、介護世帯の 

大変さの認識が地域社会で薄いこと 

です。  


 「おじいちゃん(おばあちゃん) 

元気でいいですね!」とよく言われ 

ます。 

 介護で苦労した方は、この言葉の 

後に、「でも、あまり無理しないでね」 

と続きます。 

親が元気でいられることはいいこと 

ですが、介護する方が健康であること 

が前提条件になります。  


 介護の怖いのは共倒れです。 

介護する側が体調を崩したら在宅介護 

の終わりを意味します。 


 ベテランのケマネージャーさんは、 

介護者本人はもとより、介護する人の 

心と身体のケアにも注意を払います。 


 日の浅いケアマネージャーさんは、 

どうしても介護者当人に気を取られ 

がちですね。 


 介護で重要なのは、介護をする人が 

心身ともに健康でいられることです。

 

 息子たちは、親が年老いたら施設 

で暮らしてほしいと言います。 

 親の介護で少なからぬ苦労をして 

きた私たち夫婦としては、それでいい 

と思っています。


LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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