なぜ声をあげると「迷惑」と言われるのか?

 HuffPost News 


 【転載開始】


 ■「安倍やめろ」と演説にヤジを 

 飛ばした男性が問う。

  なぜ声をあげると「迷惑」と 

 言われるのか? 

 2019年08月28日  


 参院選期間中に、札幌市での 

安倍晋三首相の街頭演説にヤジを 

飛ばした市民が警察官に排除され 

たという問題。当事者に話を聞いた。 


 参院選挙期間中の7月15日に、 

JR札幌駅前であった安倍晋三首相 

の街頭演説にヤジを飛ばした市民 

が警察官に取り押さえられ、現場 

から排除されたと、朝日新聞など 

複数の報道機関が報じた。  


 「安倍やめろ、帰れ」などと 

連呼した男性と、駅前の別の場所 

で「増税反対」と叫んだ女性が 

複数の警察官に体をつかまれる 

などして移動させられたという。  


 また、8月24日に、埼玉県知事選 

の応援演説をしていた柴山昌彦文部 

科学相に対し、大学入学共通テスト 

に反対するやじを飛ばした男性が 

県警に取り押さえられる事案が 

あったと共同通信などが報じた。  


 柴山氏は27日の記者会見でこの 

事案について、 

「表現の自由は最大限保証されなけ 

ればいけないということは当然なん 

ですけれども、主権者の権利として、 

選挙活動の円滑ですとか自由も非常 

に重要な権利だと思います。当該 

演説会に集まっておられた方々は、 

候補者あるいは応援弁士の発言を 

しっかりと聞きたいと思って来られ 

ているわけです」 

「(演説会場で大声を出すことは) 

権利として保障されているとは言え 

ないのではないか」などと発言した。 


 札幌で排除をされた男性がハフポスト 

の取材に応じ、当時の状況を振り返った。  


 警察側から繰り返し「迷惑」と伝え 

られた男性は、日本社会に根付く 

「表現の不自由」についてこう語る。 


 「『人に迷惑をかけるな』という 

のを、とにかく教えこまれてきている」


 ■「安倍やめろ」と声をあげると 


 札幌市在住のソーシャルワーカー 

大杉雅栄さんはこの日、友人2人と一緒 

に札幌駅前の街頭演説会場を訪れた。 

安倍首相は自民党公認候補の応援演説 

に来ていた。 


 日頃、政権運営に疑問を持っていた 

大杉さんは、安倍首相に直接抗議が 

できる機会だと考えていた。 

通りの反対側に選挙カーが見える位置 

から、安倍首相の演説中に、1人で 

「安倍やめろ」などと声をあげた。 

拡声器などは使っていない。 


 大杉さんによると、ヤジを飛ばすと 

すぐに複数の制服警官や私服警官と 

みられる人たちに囲まれ、腕をつか 

まれるなどして、選挙カーから離れ

方向へと連れていかれたという。  


 警察官に囲まれ問答を繰り返すなど 

した後、タクシーで札幌三越前の別の 

街頭演説会場に移動した。 


 そこで再び、安倍首相の演説中に 

ヤジを飛ばすと、スーツ姿の警察官 

とみられる男性3人ほどに腕をつか 

まれるなどし、離れた場所まで連れ 

ていかれ、問答となったという。  


 後者の演説現場で大杉さんが移動 

させられたとする距離を私が歩いて 

みると、76歩分あった。


 ■警察官「罪じゃないけど、迷惑でしょ」 


 大杉さんは、警察官に演説場所から 

引き離され、囲まれた際、制止の根拠 

について繰り返し尋ねた。  


 そのやりとりを友人の大学院生 

桐島さと子さんが録画していた。 

制服警官が白い手袋をはめた手で 

レンズを隠そうとする場面もあった 

が、大杉さんを取り囲む警察官ら 

からは以下の説明などがされている 

のを確認できた。 


 「危ないことをするんだったら 

事前に私たちは止めないと」 

 「選挙の自由を妨害するようなこと 

になっちゃう」 

 「うちらを困らせないよねという 

お願い」 

「罪じゃないけど、迷惑でしょ」 

 「周りに迷惑かけてますから」 

 「静かに聞いてる人がいる」 

「時と場所を考えなさい」 


 「『やめろ』っていう声でびっくり 

する人いるかもしれない」という 

私服警官とみられるイヤホンをつけた 

男性に、大杉さんが 

「『びっくりさせる罪(ざい)』じゃ 

ないでしょ?」と問い返すと、男性が 

「びっくりして、死んじゃうかもしれ 

ない」と答える場面も映っていた。  


 このような説明を受けた大杉さんは 

「(警察にとって)理屈はなんでも 

よくて、とにかくやめさせるという 

ゴールにたどりつけばいいのだと感じ 

ました」と振り返る。


 ■抗議行動は「迷惑」なのか? 


  ヤジを飛ばす大杉さんが警察官に 

移動させられる動画はSNSで拡散 

された。 

一部の新聞やテレビなども取り上げ、 

大杉さんの行動は選挙妨害にはあた 

らないなどとする刑法の専門家や 

弁護士らによる説明を紹介しながら、 

警察の対応を疑問視した。  


 ただ、大杉さんはある観点から、 

「『ヤジを飛ばすのは違法行為で 

はない』という議論をどこまでし

ても、しっくりこない人は少なか

らずいるだろう」と感じていると

話す。  


 「『でも、人が話してるのに邪魔 

したらいけないんじゃない?』 『聞

きたい人がいるんじゃない?』 と、

つまり『迷惑』の議論になる」 

 

 実際に大杉さんの行動について、 

「迷惑」だと指摘する声はSNS上でも

出ている。 警察官に囲まれた際も、

その言葉を 聞かされた。  

「秩序に亀裂を入れることは『迷惑』 

ということで排除される。政治的な

抗議 行動や主張を『迷惑行為』とし

て処理 することで、あらかじめコン

フリクト (争い、対立)が起きる元

になるものを 排除している。今回の

ことは分かりやす い形だったけれど、

本当はもっと目に 見えないところで

黙らされている人が 山ほどいると思い

ます」  


 そして、 

「抽象的な言い方をすると、日本人の

身体感覚の問題だと思っています」 と

いう表現を使いながら、自身の考えを

こう語った。 


 「『迷惑だ』という議論はすごい 

根深いです。『人に迷惑をかけるな』 

というのを、(日本では)とにかく 

教えこまれてきている。自分の身体 

をいかに人の邪魔にならないように 

するかという論理を内面化している 

社会において、『違法じゃないんだ』 

『権利なんだ』というのは重要な議論 

だけど、上滑りしている部分もある

と思うんですよ」  


 大杉さんは言論や表現の自由を語る 

時に、日本人が内面化した「迷惑」や 

「マナー」へのとらえ方について考え 

ることも重要ではないかと問いかける。 


 「身体レベルのところで、『規制』 

のための『決まり』が埋め込まれて 

いる。そのことが、表現の不自由の 

本質であるという風に考えています」


 ■道警「トラブル防止のための観点 

 から措置を講じた」 


 北海道警察はハフポストの取材に 

対し、 

「現場でのトラブル防止のための観点 

から措置を講じたものでありますが、 

札幌地検に告発状が提出されたものと 

承知しており、これ以上のお答えは 

差し控えさせていただきます」と回答 

した。  


 朝日新聞によると、この問題を 

めぐっては、東京都の男性が 

7月19日付で札幌地検に告発状を 

提出しているという。 


 【転載終了】 

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 多分、道警トップ(キャリア)の忖度 

だと考えられます。 

万一、官邸から指示したとなれば、政権 

が国会で攻撃される材料を与えることに 

なりますからね。 


 警察というところは、上からの命令は 

絶対であり、「白を黒だ」と言われれば 

黒なのです。 


 典型なのが、「詩織さん事件」ですね。 

所轄が証拠を固め逮捕寸前なのに、本庁 

の刑事部トップの命令なら、「黒白」 

なんですよね。 


 要するに、警察官は考えるなです。

 

LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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