厚労省 指摘無視で10兆円超のGPIF「損失リスク」を“隠蔽”!
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■厚労省 指摘無視で10兆円超のGPIF
「損失リスク」を“隠蔽”
公開日:2019/08/31
厚労省が公表した年金の財政検証で、
楽観的なケースでも30年後に給付額
が2割減少することが分かり、国民の
不安は募るばかりだ。
さらに30日、同省は給付額確保の
ための積立金運用に潜む損失リスク
を“隠蔽”していたことまで発覚した。
◇ ◇ ◇
年金保険料の一部を原資とした
約160兆円の積立金を運用する
厚労省所管の
「年金積立金管理運用独立行政法人
(GPIF)」。
国内外の株式などで運用しているが、
昨年10~12月期に14兆円の
損失を出し問題となった。
GPIFはそんな最悪の場合を想定
し、損失規模を事前に試算する
「ストレステスト」を実施している
のだが、会計検査院にその結果を
公表するよう求められていたにも
かかわらず、同省はヒタ隠しして
いたのだ。
30日の野党ヒアリングで明らかに
なった。
検査院は今年4月に公表した
報告書で、
〈GPIFは、収益が減少するリスク
について国民に対して丁寧に説明を
行っていく必要がある〉としたうえで、
〈ストレステストの結果等中長期の
リスクについて業務概況書に継続
して記載することが重要〉と指摘。
国民の年金を基に運用しているの
だから、検査院の指摘はもっともだ。
ところが、GPIFが7月5日に公表
した概況書には、ストレステストの
結果についての記載が一切ない。
厚労省は検査院の指摘を「ガン無視」
したというわけだ。
■参院選中の公表を避けた可能性
ヒアリングで追及された年金局
資金運用課長は緊張した様子で、
非公表の理由を
「(金融)市場等への影響に留意した」
と説明。
一方、検査院の厚生労働検査第4課長
は、厚労省の対応に不満があるのか
「引き続き、GPIFと厚労省の対応
状況を確認していく」と厳しい表情で
話した。
「4月に国会で追及された根本厚 労相
は『ストレステストの結果を 含め、
概況書への記載を検討する』 などと答弁
していました。しかし、 概況書公表は
参院選公示の翌日で 『2000万円不足』
問題も連日 報道されていた。GPIFの
マイ ナスリスクを公表すれば、さら なる
“年金不信”を招き、安倍自民 に大打撃です。
“忖度”した厚労省 は結局、検査院の指摘を
無視して でも、公表を避けたかったので
しょう」(永田町関係者)
同省は通常6月の財政検証公表も、
今回は参院選後に先送りし、批判を
受けている。
そのうえ、GPIFの運用リスクまで
“隠蔽”するとは。
「これまで、四半期単位で数兆~
十数兆円の損失が出てきている。
ストレステストの結果は、少なく
とも10兆円規模のマイナスでも
おかしくない」(厚労省担当記者)
経済ジャーナリストの荻原博子氏
はこう言う。
「厚労省は昨年、14兆円もの
損失を出したことをキチンと総括
したようには見えません。身内で
ある検査院の指摘まで無視した
わけですから、国民の保険料を
預かっているという意識が希薄な
のでしょう。政権に忖度して情報
を隠しているのなら、許される
ことではありません」
そもそも、国民の年金を “株ギャンブル”
につぎ込んだこと自体が大きな過ちである。
【転載終了】
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やはり、当初懸念されていたとおり
になってきていますね。
国民の資産をバクチに使ってはいけ
ませんよね。
若者の未来が不安定になってしまいます。
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