老後資金2千万貯めても、介護士&介護施設不足で・・・

 Business Journal 


 【転載開始】


 ■老後資金2千万貯めても、 

 介護士&介護施設不足で 

 “暗澹たる老後”が待っている 

 2019.09.09  


 老後資金を年金だけでは賄い 

きれず、2000万円の貯蓄が 

必要になる―― 

6月に金融庁の審議会が出した 

報告書が大きな話題を呼んだ 

ことは、記憶に新しい。 

富裕層以外の人々にとって、 

老後資金は共通の悩みだろう。 

100年安心と謳われた年金に 

頼ることができないという事実 

を突きつけられた庶民が、 

この報告書に絶望したり怒りを 

露にしたりすることは自然な話 

でもある。 


 年金だけで豊かな老後を送れ 

ると考えている人は少ない。 

今回の報告書が大きく取り上げ 

られた原因は、当初、麻生太郎 

金融相が年金行政の失敗を棚上げ 

したうえに、国民に責任がある 

かのように言い放った点にある。 

今後、少子高齢化はさらに進み、 

現役世代が将来受け取る年金は 

さらに減る。 

加えて、非正規雇用が拡大して 

いるので賃金の上昇も望めない。  


 老後資金の不足と同様に悩ま 

しいのは、介護従事者の不足 

問題だ。 

今般、すでに介護士不足は業界 

では顕在化している。 

介護福祉士は国家資格で、 

一般的に勤続3年以上の経験が 

ないと取得できない。 

資格がなくても、ヘルパーとして 

介護施設で働くことはできるが、 

とても心身を疲弊させる労働で 

あり、未経験者が簡単にできる 

仕事ではない。 

まして、言葉も文化も価値観も 

異なる外国人労働者で介護士不足 

を賄おうとする政府の場当たり的 

な政策には、疑問の声も多い。 

現場からは 

「余計に混乱が大きくなり、むし

ろ離職者が増えてしまい、かえって 

介護士不足が加速するという事態 

になる」という声も聞かれる。 


 業界関係者は、介護という仕事 

への無理解について、こう指摘する。 


 「寝たきりの老人でも、食事と 

排泄の介助が日常的に必要です。 

入浴介助は週1回でも、日常的な 

介助は介護士一人ではとてもでき

ず、3人ぐらいで担当します。 

そのほか、寝返りやずれた布団を

掛け直すこともできない高齢者も 

います。そうした就寝中のサポート 

をする人手も必要です。各々の家を

夜間に回って、就寝中の体勢を変え

介護を専門にやっている ヘルパー

もいます」 


  介護には“名もなき介護”も存在 

する。  


 「そうした多々ある作業が理解 

されづらいため、結局は『高齢者 

の世話をしている“だけ”で、金を 

もらっている』という不当な扱い、 

見方をされるのだと思います」(同)


 ■“待機老人”問題 


 急速に進む高齢化、そして長寿命化 

によって介護職員不足はさらに加速 

すると予想されている。 

そのため、 

「老後資金が2000万円あっても、 

介護を受けられない“介護難民”や 

老人ホームなどに入所できない 

“待機老人”が問題になっている」と 

頭を抱えるのは、ある自治体で 

高齢者のケアを担当する職員だ。 


 老人ホームなどに入所できない 

高齢者は自宅で介護を受けること 

になるが、多くの自宅介護は訪問 

介護がカバーしている。

老後資金が潤沢にある高齢者が高い

金を 払って訪問介護を利用しても、 

次々に担当者が変わるケースもある。 


 そうした背景もあって、介護施設 

に入所を希望する高齢者は多い。 

また、仕事の都合や遠方に住んで 

いることを理由に、親の面倒を見る 

ことができない子供たちからも 

高齢者施設への入所希望は強い。  


 しかし、施設不足で入所待ちの 

高齢者は増加中だ。 

そうした入所待ちの高齢者は 

“待機老人”とも称される。 

特に“待機老人”が多いとされるの 

が、急速に高齢化率が進み、 

独居老人が多くいる東京都だ。 


 東京都は地価が高いために、 

高齢者施設を容易につくれない。 

そうした事情から、東京都杉並区 

は静岡県南伊豆町に特別養護老人 

ホーム(特養)を開所することを 

決定した。 

本来、地方自治体は自分のエリア 

内で行政サービスを賄うのが一般的 

とされている。 

ゴミ処理や消防などで隣接する 

自治体と連携することはあっても、 

杉並区のように遠く離れた地方と 

連携するのは珍しい。 

 そのため、杉並区が南伊豆町に 

特養の建設を発表した直後は、 

「現代の姥捨て山だ」という批判 

も湧き起こった。 

実際、高齢者が住み慣れた杉並区 

から引っ越し、親類縁者もいない 

見知らぬ土地で余生を送るのは大変 

なことだろうが、 

「施設に入れるだけマシ」という 

状況も生まれつつある。 

施設にも入れず、自宅介護も受け 

られずに孤独死する高齢者が増え 

ているからだ。  


 介護業界は機械化・AI化に 

取り組み、少しでも人手不足の 

解消に努めようとしているが、 

「介護は作業範囲が多く、とても 

機械やAIで代替できる仕事では 

ない。人がやらなければならない 

仕事」(前出・業界関係者)という。 


 介護業界はこれからも慢性的な 

人手不足が続く。 

老後資金2000万円を蓄えられ 

る富裕層はごく一部でしかないが、 

仮に蓄えられたとしても暗澹たる 

老後が待ち受けている。 

 (文=小川裕夫/フリーランスライター) 


 【転載開始】 

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 二男夫婦は、息子が介護士でお嫁さん 

が看護師です。  


 息子はサブチーフなのだそうですが、 

慢性的な人員不足で人的イレギュラの 

場合、夜勤が連続になったり超勤も 

頻繁です。 

体調を崩すようなときもありますが、 

人的余裕がないのが現状です。 


 全国で特養待機の高齢者が37万人弱 

といわれています。 

そして、介護士の資格を持ちながら他業種 

に転職している方が数年前で120万人中 

60万人いました。 

しかし、安倍政権は対策として、施設建設 

というミスマッチを冒しています。 

一番問題なのは、仕事がキツイ割りには 

賃金が低く、生活にも影響するからです。  


 厚労省の資料を確認すれば介護有資格者数 

が十分いるのは分かっていたはずです。 

※現在の有資格者数は160万人強。 


 献金する土建業界に見返りの発注をして 

いると疑われても仕方がないように思います。 


 いい加減、社会福祉切り捨て政権を終わら 

せないと、若者の未来はありません。

 

LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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