サウジに対するイエメンの反撃・・・
桜井ジャーナル
【転載開始】
■サウジに対するイエメンの反撃で
米好戦派の軍事力による中東制圧
の破綻は明確に
サウジアラビアのアブカイクと
ハリスにあるアラムコの石油処理
施設が9月14日に10機のドローン
(無人機)で攻撃され、生産量が
半分に落ちたという。
フーシ派は自分たちが攻撃したと
発表している。
フーシ派はサウジアラビアの油田
地帯を攻撃できるドローン(無人機)
やミサイルを開発したとする情報
が流れていたが、それが現実になった
と言えそうだ。
アブカイクとハリスの施設は石油
や天然ガスの生産で重要な役割を
果たしているが、サウジアラビア
を横断して紅海に面したヤンブーに
至るパイプラインの出発点でもある。
イランとの軍事的な緊張がさらに
高まってホルムズ海峡が使えなく
なった場合、重要な迂回ルートに
なるはずだったが、イランとの戦争
が始まった場合、そのルートも使え
なくなる。
今回の攻撃についてアメリカの
マイク・ポンペオ国務長官はイラン
が実行したと非難、イランはその
主張を否定している。
またイラク領からの攻撃があった
とする情報もあるが、これをイラク
政府は否定した。
現在、アメリカ、イスラエル、
サウジアラビアはイランに対して
経済戦争を仕掛け、軍事的な圧力
を強めている。
イランに対する侵略戦争は無謀だと
アメリカの統合参謀本部は判断して
いるが、ポンペオやマイク・ペンス
副大統領のようなキリスト教系カルト
やシオニストはイランの破壊を目論
んでいる。
<中略>
統合参謀本部はイラクへの軍事侵略
にも反対していた。
大義がなく、作戦が無謀だという理由
からだが、イランへの攻撃はそれ以上
に無謀。
アメリカのことを考えている人物には
できないことである。
現在、アメリカを動かしている勢力は
アメリカのことを考えていないとも
言える。
<中略>
フーシ派がサウジアラビアを攻撃した
のは、サウジアラビアが自らの利権の
ためにイエメンに軍事介入したため。
軍事介入を決めたのはムハンマド・
ビン・サルマン皇太子。
アメリカのドナルド・トランプ大統領
やイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ
首相と近い人物だ。
その皇太子が軍事介入を決めたのは、
サウジアラビア、アメリカ、イスラエル
が支援しているアリ・アブドゥラ・
サレーハ政権がイエメンで実権を失い
そうになったからだ。
その対立の原因はアメリカ主導軍に
よる2003年のイラク侵略にある。
その攻撃に抗議するため、フーシ派は
モスクで反アメリカ、反イスラエルを
唱和、政府がそうした行為を弾圧して
首都のサヌアで800名程度を逮捕。
この弾圧が切っ掛けで戦闘が始まった。
2004年のことだ。
戦闘はフーシ派が優勢になり、2009年
にサウジアラビアはイエメンに空軍と
特殊部隊を派遣した。
その年には「アラビア半島のアル・カイダ
(AQAP)」が創設されている
本ブログで繰り返し書いてきたように、
アル・カイダはCIAに雇われ、訓練を
受けた戦闘員のコンピュータ・ファイル。
戦闘員の中心はカルト色の濃いサラフィ
主義者(ワッハーブ派、タクフィール
主義者)や歴史的にイギリスとの関係が
深いムスリム同胞団。
CIAだけでなく、サウジアラビアや
イスラエルの情報機関も深く関係している。
<中略>
そしてモハマド・ビン・サルマンが
サウジアラビアの国防大臣に就任した
2015年、同国は100機におよぶ戦闘機、
15万名の兵士、さらに海軍の部隊を派遣
(国境を越えているかどうか不明)。
攻撃にはアラブ首長国連邦、バーレーン、
カタール、クウェートなどの国も参加し、
アメリカも物資や情報の面で支援して
いると言われている。
予想されたようにイエメンへの軍事介入
はサウジアラビアを疲弊させ、財政の悪化
は深刻になっている。
支配層の内部で対立が深刻化、2017年10月
にジッダの宮殿近くで、また18年4月に
リヤドの王宮近くで銃撃戦があったと言わ
れている。
その間、2017年11月には大規模な粛清
があり、48時間で約1300名が逮捕され、
その中には少なからぬ王子や閣僚が含まれ
ていた。
サウジアラビアの現政権は決して安定
していない。
アメリカやイスラエルが支えているはず
だが、いつまで持つかは不明。
フーシ派はさらなる攻撃を予告している。
【転載終了】
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>今回の攻撃についてアメリカの
マイク・ポンペオ国務長官はイラン
が実行したと非難、イランはその
主張を否定している。
どう見ても、イランが国際社会の
批判を受け、不利になるような油田
攻撃をするとは思えませんよね。
某国の偽旗作戦が暴走気味になって
きている節が見受けられますね。
ガソリン価格に影響するのは困り
ますが。
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