1ドル130円の円安地獄がまねく狂乱物価で庶民の懐は火の車!
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■1ドル130円の円安地獄がまねく
狂乱物価で庶民の懐は火の車
公開日:2019/09/18
17日の日経平均株価は、10営業日
続伸し、終値は前週末比13円03銭高
の2万2001円32銭と、
約5カ月ぶりに2万2000円台を回復
した。
前日の米国ダウ平均株価が、中東情勢の
緊迫化を受けて142ドルも下げていた
のに、である。
日経平均が元気な要因のひとつは、最近
の力強い円安。
輸出企業や株式市場には追い風でも、
過度の円安は狂乱物価を引き起こす。
世界の不安緩和を受けて、円安が進行
している。
今月上旬は、1ドル=105~106円
だったのに、あっという間に108円台
の水準で推移している。
この先、さらに大幅な円安が進む可能性
が出ている。
兜町で広がっている「悪材料出尽くし論」
だ。
「これまでに、米中貿易戦争、英国の
EU離脱、香港の混乱、イラン情勢など
“悪材料”が出尽くしてきた感があります。
それらを織り込んで、安全資産である
日米の国債や金、そして何より円が買わ
れ円高に振れてきました。ただ、来年
の大統領選が近づき、トランプ大統領
は米中、米朝など話をまとめに入るはず。
投資家はこの先、中東情勢を除いて、
織り込み以上の悪化はないとみています。
その結果、投資家心理はリスクオンに
転じている。投資資金は株へ向かい、
円離れ(円安)は一段と進むでしょう」
(兜町関係者)
サウジアラビアの石油施設が攻撃
されてから、原油価格が急騰している。
通常、中東が緊迫すると、安全資産
の円が買われ円高が進行するが、
17日の東京市場では、
一時1ドル=108円37銭と1カ月半
ぶりの安値を付けた。
市場は、円安の力強さを好感し、 株価も
上向きを維持しているようだ。
■輸出企業、投資家だけが大喜び
日本経済にとって、円安はいいこと
ずくめに思ってしまうが、
金融ジャーナリストの小林佳樹氏は
こう言う。
「日本では“円安=善”が蔓延してい
ます。たとえば円高が進めば、政府、
日銀は目くじらを立てますが、輸出
企業を儲けさせ、株高をもたらす円安
は、政府も市場も大歓迎です。安倍
政権下で1ドル=125円台があり
ました。130円くらいまでは歓迎
ないし容認ではないか。しかし一方、
円安は輸入物価を押し上げます。
10月の消費増税のタイミングでの
円安進行は、消費者にとって大打撃
となるでしょう。1ドル=80円台
だった民主党政権時代は、確かに
輸出企業が苦しみましたが、物価が
安かったので暮らしやすかった」
(小林佳樹氏)
1ドル=130円になれば、現在
の為替レベル(108円)から20%
の円安。
輸入品が20%上昇するということだ。
消費税どころのレベルではない。
「アベノミクスの“成果”として、円安
がもたらした大企業の収益や株高が強調
されますが、毎月勤労統計の実質賃金は、
異次元金融緩和が始まった2013年
4月の翌月から25カ月連続で前年同月比
マイナスだった。円安で輸入物価が上昇
したことが大きな要因です。これから、
うなぎ上りの円安で、また実質賃金前年
割れが連続する恐れもあります」
(小林佳樹氏)
円安の進行で、輸出企業や投資家は
ウハウハでも、狂乱物価に庶民の懐は
火の車。
そんな円安地獄はすぐそこだ。
【転載終了】
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いまだに、安倍政権は大手輸出企業優遇
の経済政策をとっていることに気づかない
国民が多いということなのでしょう。
日本企業が過去最大額の内部留保を記録
したが、賃金が下がっていることに違和感
を抱かない国民。
海外紙からも「日本国民はお人好し」と
報道されていますが、これは日本の新聞が
が報道しなければいけないことですね。
これでは、「愚民」と言われても仕方が
ないのでしょうね。
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