災害頻発列島で疑問だらけの対策対応<1>!

 巻頭特集 


 【転載開始】 


  台風19号被害拡大 

  災害頻発列島で疑問だらけの対策対応<1> 

 公開日:2019/10/15


 ■「命を守れ」と連呼しながら、 

 肝心の情報は自治体のHPに丸投げ 

 したテレビの限界 


 8月の九州北部の大雨や、関東地方を 

襲った9月の台風15号をはるかにしの 

ぐ記録的な豪雨と暴風で大惨事をもたら 

した台風19号。 

国交省や総務省消防庁によると、宮城や 

福島、長野など、少なくとも37の河川 

で52カ所の堤防が決壊。 

水害の影響などで、これまでに11県で 

計56人の死亡が確認された。 

消防庁によると、7県の計約76万人に 

避難指示が続き、計約3万8000人が 

避難所に。 

行方不明者は16人で、警察や消防が捜索 

を続けている。 


  頻発する大災害はまるで何かに呪われて 

いるようだが、気象庁は今回、台風19号 

が日本列島を直撃する3日も前に異例の 

会見を開き、国民に注意を呼び掛けた。 


 にもかかわらず、なぜ、悲劇を防げな 

かったのか。 ささやかれているのは、

テレビ報道の 限界だ。 


 「命を守るための行動をしてください」。 

気象庁やNHK、民放アナが繰り返し 

使ったフレーズだが、違和感や戸惑いを 

覚えた国民は少なくなかっただろう。 

「自己責任」を迫られているような突き 

放した物言いに加え、具体的にどう行動 

すればいいのかが、よく分からなかった 

からだ。


 画面上でも「避難指示」や「避難勧告」 

「避難準備の指示」が出た自治体名が 

示されたり、読み上げられたりしたが、 

それ以上の説明はなし。 

結局、自治体のHPで詳細な情報を確認 

しなければならなかった。  


 地震や津波、豪雨などの防災情報は 

ふだん、スマホアプリを利用している 

というITジャーナリストの 

井上トシユキ氏はこう言う。 


 「『命を守るための行動』と連呼され 

ても、ヘルメットをかぶれと言われて 

いるのか、すぐに逃げろと言われている 

のか分からない。次の行動につながる

ような具体的な情報が欲しかったと思い 

ます」  


 今回の台風でも、刻々と変化する浸水 

被害の状況を伝えたり、消防や自衛隊に 

救助を求めたりするのは、SNSなど 

ネットの方が圧倒的に早かった。  


 気象庁や消防が発表する情報を右から 

左に垂れ流すだけの災害報道はすでに 

時代遅れ。 

テレビでは「命は守れない」ことを国民 

も学んだに違いない。


 ■危機だけは伝わった気象庁の警戒呼び 

 掛けは役立ったのか 


 「国民の皆さま、被災地の皆さまに早め 

の対策をお願いします。自分の大切な人、

 地域や近隣の人で避難が1人で難しい人に 

も、適切な台風の備えができるよう気を 

配っていただければ」 


 日本列島に上陸すると予想された12日 

から3日も前に会見を開き、異例の呼び掛け 

を行った気象庁。 

その後も会見を開き、河川の氾濫や土砂崩落 

の危険性について警鐘乱打し、12日午後 

には、1都6県の一部に「大雨特別警報」

を発表した。 

かつて経験したことがない超大型台風の襲来 

という危機感だけはヒシヒシと伝わってきた 

が、結果的に大きな犠牲が出てしまったこと 

から、「悲痛な叫び」とも言える気象庁の 

呼び掛けが必ずしも役立ったとは言い難い 

だろう。 

政治評論家の森田実氏は

 「国や国会議員に災害の備えに対する真剣味 

が足りないため、危機を訴える気象庁だけが 

際立った面はある」と言い、こう続ける。  


 「最近の傾向でみられるのは、国や都道 

府県が市町村の現場に防災業務を丸投げし、 

災害に対して傍観者になっていることです。 

千葉県でも問題視されましたが、職員が本気 

で現場の状況を把握しようとしない。丸投げ 

された自治体も怠慢なのです。これでは気象 

庁からの情報がうまく届かないのも無理は 

ないでしょう。その上、今、国民生活に最も 

密着しているはずの市町村職員の数は減る 

一方です。地方自治体行政の現場が急速に 

劣化していることも、台風被害を防げな 

かった背景にあるでしょう」 


 総務省によると、全国の地方公務員数は 

18年4月現在、約273万7000人で、 

94年のピーク時から55万人も減った。 

全国では高度成長期以降に整備された道路 

や橋、トンネル、河川などのインフラが 

老朽化を迎えるため、対策は待ったなし 

だが、自治体現場では対応しきれないの 

が現状だ。


  行政の劣化が台風被害の拡大を招くのだ。


  次回は 

【嵐が過ぎ去ってから動き出した安倍官邸の 

 「やっているふり」】 


 【転載終了】

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  私どもの地域も避難指示自体が初めて 

のことであり、自冶会役員も戸惑った 

と思います。


  両親と妻を先に次男宅に避難させて、

 必要なものを取りに家に戻ったら役員さん 

が各戸個別に避難指示に回っていました。  


 公会堂の収容人員は限られているので、 

13日の早朝に家の様子を見に戻った 時に、

中学校の校庭に十数台の車が駐車していま

した。 

中学の校庭に避難したというご近所の方 

に聞いたらほとんどの方が夜中の3時ころ 

に帰宅したようですね。 


  行政の劣化というより、日本全体が劣化 

しだしているという感じですね。 


  因みに、インフラの状況です。

LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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