日銀が来春導入する「ETF貸し出し」は自作自演の茶番劇だ!
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【転載開始】
■日銀が来春導入する「ETF貸し出し」は
自作自演の茶番劇だ
公開日:2019/11/09
「これは体のいい“たこ足売却”では
ないのか。日銀の自作自演の茶番劇の
ようなものですね」
市場関係者がこう指摘するのは日銀
が来春から導入を準備している
「ETF(上場投資信託)貸出制度」だ。
日銀は異次元緩和策の一環として毎年
6兆円ものETFを市場から買い上げて
いる。
その額は今年3月末で28兆9000億円
に達し、市場全体の8割弱を日銀が保有
している格好だ。
「いわば池の中でクジラが泳いでいる
ようなもので、ほぼ身動きが取れない
状態にある」(先の市場関係者)という。
このままではETFの追加購入が近い
将来、難しくなると見込んで日銀が繰り
出そうとしているのが「ETF貸し出し」
という裏技なわけだ。
仕組みは簡単で、日銀は保有する
ETFを証券会社などの値付け業者
(ブローカー)に貸し付ける。
値付け業者は日銀に品借り料を支払う。
同時に、値付け業者は常時、市場に
売り買い双方の注文を出しており、
投資家が買いたいとなれば日銀から借りて
いたETFを買い取り、投資家に売却する
という算段だ。
値付け業者は十分な売り物を常時用意
しておくため、あらかじめETFを一定量、
在庫として保有しておく必要がある。
半面、価格変動リスクを抱えるため在庫
には限りがあり、大規模な買い注文に対応
できない場合がある。
その分を日銀が借りたいときにETFを
貸し出してくれれば、そうした売却
チャンスを逃さずに済むという寸法だ。
一方、日銀は、ETFを保有したまま
よりも、貸し出すことで品貸し料を得る
ことができるほか、投資家が購入したい
ということになれば値付け業者を通じて
売却することができる。
「ETF市場の流動性が高まり、市場の
活性化にも資する」(日銀関係者)と
説明する。
ただし、日銀が想定する原案では、
「ETF貸し付けの際に実施される入札
は月1回とされており、使い勝手が悪い」
(市場関係者)と改善を要求している。
しかし、よく考えてほしい。
日銀は値付け業者のことを思ってETF
貸し出しを導入するのではない。
異次元緩和を継続するために自らが保有
するETFを貸し出しの名目で市場に
売却し、また買えるようにすることが
究極の目的だ。
ETFは日銀から市場に、そしてまた
日銀へとぐるぐると回り続けるだけと
もいえる。まさに茶番だ。
【転載終了】
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中央銀行としての矜持を持っていれば、
こんな抜け穴みたいなマネをしなくとも
良かったのに・・・ですね。
まだ、「アベノミクス」を続けるつもり
なのでしょう。
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