桜を見る会問題の最中に報道各社が首相と会食!
HARBOR BUSINESS
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【転載開始】
「桜を見る会」が紛糾する中で安倍総理と
会食したメディア、しなかったメディア
■桜を見る会問題の最中に報道各社が
首相と会食
共産党の田村智子議員の質問を
皮切りに問題化した「桜を見る会」。
野党からの追及が強まる最中の
11月20日、安倍晋三首相がマスコミ 各社
と会談した。
この日の首相動静には、
「午後6時34分、官邸発。同39分、
東京・平河町の都道府県会館着。
同所内の中国料理店『上海大飯店』
で内閣記者会加盟報道各社のキャップ
と懇談」(参照:時事通信社) とある。
Twitterでは、この懇談に対して
「こんなときに、内閣記者報道各社の
キャップは、安倍首相と懇談という
名の会食かよ」と疑問を呈する声が
相次いだ。
新聞社やテレビ局のうち実際に懇談
に参加したのはどこなのか。
参加しなかった媒体はあったのか?
また懇談についてどのようにとら
えているのか?
HBO編集部は、以下の質問項目を
マスコミ各社(下記)に送付して回答
を求めた。
【テレビ局】NHK、日本テレビ、TBS、
フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京
【新聞社】朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、
産経新聞、東京新聞、時事通信社、 共同通信社
【質問内容】
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(1)2019年11月20日の首相動静に
よりますと、東京・平河町の都道府県
会館にある「上海大飯店」で内閣記者
会加盟報道各社のキャップと会食した
とあります。貴社はこちらの会食に
参加されていますか。
(2)現在、安倍首相は「桜を見る会」
に後援会を招待したとして、公職選挙
法違反の疑いが持たれています。報道
各社では、こちらの疑惑につき報道を
重ねて追及されていますが、そうした
立場から、この会食をどのように
お考えになりますか。
(3)このような時に、報道各社と
安倍首相が会食を持つこと自体に
ついてのご意見をお聞かせください。
(4)貴社のキャップが会食に参加
することについて、社内で異論は
でましたか。
(5)昨今の社会における
「ジャーナ リズム不信」「メディア不信」
の背景に、このような政権側とメディア側
の近すぎる関係があるとは思いません か?
(6)「参加された」とご回答された 方に
伺います。安倍総理との会食、 会費は
どれくらいだったのでしょう か?
また、誰が払ったのでしょう か?
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■毎日新聞社は参加せず
回答があった報道各社のなかで毎日
新聞は唯一、欠席したという。
「社内で検討した結果、総合的な
判断から欠席しました」
実は、同社が欠席したことはすでに
Twitterでも話題になっている。
統合デジタル取材センター長・
齊藤信宏氏が11月28日、
「はい、参加しませんでした」と明か
したところ、「日本にもこういう
新聞社が残ってて本当に嬉しい」 と
いった好意的な反応が多数寄せられた。
それ以外の各社は「参加した」わけ
だが、どのような回答だったのか、
見ていこう。
■会食に参加しても記事の内容が変化
することはありません」
朝日新聞社は懇談に参加。
しかし報道を見れば、批判は当たら
ないと主張した。
「11月20日の首相との懇談は、首相
に対する数少ない取材機会の一環とと
らえ、応分の費用を負担したうえで参加
しました。取材を尽くしたうえで、遠慮
なく報道することがメディアの役割だと
考えています。
なお参加した弊社の首相官邸取材
キャップは、翌21日朝刊1面『疑惑続出
逃げず説明を』という署名記事で、
首相に対し『これで幕引きは許されない』
と厳しく主張しています。この記事も
含めて弊社の報道内容をご覧いただければ、
『政権側とメディア側の近すぎる関係』
というようなご懸念を持たれるには及ば
ないことを理解いただけるかと存じます」
実際、同社は11月26日の朝刊でも
「桜を見る会予算額 今年も1767万円
だけど みるみる膨らむ支出超過」と
いう記事を掲載。 予算を大幅に上回る
支出が常態化して いたことを批判して
いる。
共同通信社も会食には参加したという。
「会食に参加しました。国の最高権力者
である首相の肉声を聞く貴重な場と考えま
した。会食は会費制でした。こうした会食
に参加したからといって、取材の記事の
内容に変化が生じることはありません。
報道機関として権力監視の役割をきちんと
果たしていきます」
東京新聞編集局によると、同社の記者
も参加したという。 また会費は6000円(税込)
で参加した 記者が支払ったと明かした。
産経新聞社広報部は「取材に関すること
には、原則としてお答えしておりません」
と、無回答であった。
また、読売新聞社は、質問状を送付した
い旨を告げたところ、電話口で質問を聞か
れ、質問に回答するかどうかを検討する
とのことだった。
記者の電話番号を伝えたが、その後連絡が
なく、質問状すらも受け付けられなかった。
時事通信社は政治部に取材を申し込んだ
ところ「問い合わせフォームから送って
くれ」と返答をもらい、そのようにしたが
期日までに返答はなかった。
■「首相本人に直接取材する機会は重要」
テレビ局は、日本テレビ以外の局が回答
してくれたが、その回答は簡素なものが
多かった。
フジテレビは「取材活動の一環として
参加しております」、テレビ朝日は
「応分の費用を支払ったうえで、取材の
一環として参加しました」と回答。
森友学園の報道等で政権への忖度が取り
ざたされているNHKは、
「懇談や会食への出欠などについては、
適切に対応しています。NHKは、公平
・公正、不偏不党、自主・自立を堅持して、
取材・報道を行っております」という。
テレビ東京は、「会食に参加いたしま
した。総理大臣を取材できる機会は少な
く、直接取材ができる重要なタイミング
であり、また、直接取材は記者にとり重要
な職責であると認識しております。尚、
会食には費用を負担して参加しており
ます」という回答をくれた。
また、TBSは各質問項目ごとに回答を
くれた。
「(1)参加いたしました。
(2)首相本人に直接取材する機会と考えて
おります。
(3)首相本人に直接取材する機会は重要
と考えております。
(4)特にありません。
(5)そうした批判にも留意しながら取材
活動を行っております。
(6)6000円でした。TBSテレビとして
負担いたしました」
なお日本テレビは、担当者につながらず、
質問状の送付先を聞くことができなかった。
参加した各媒体も、あくまでも”取材活動
の一環”であり“会食に参加しても権力監視
の手を緩めていない”という。
ただ、さまざまな嘘や文書改ざんなどが
明らかになってきている中、世論は政権
だけでなく、権力の監視機構としての
ジャーナリズムへも厳しい視線を向けて
いることを忘れてはならないはずだ。
報道各社には、「権力監視の手を緩めて
いない」という言葉のままに、“忖度”する
ことのない報道を続けて頂きたい。
蛇足だが、上海大飯店の食べログの評価
は3.35、ディナーの予算は4000~4999円
となっている。
「個室・半個室をご用意しており、接待や
宴会にお勧めです」という。
<取材・文/HBO編集部>
【転載終了】
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いくら、取材の一環と言い訳した
ところで、懇親会という名目での
時の権力者との食事会は国際社会
の常識ではありえないことと世界
の同業マスコミからも非難されて
いるのに懲りないものですね。
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