もう弾切れ 出口なきネズミ講に陥ったアベノミクスの末路!

 2020年の日本経済を考える 


 【転載開始】


 ■もう弾切れ 出口なきネズミ講に 

 陥ったアベノミクスの末路 

 公開日:2020/01/01  


 アベノミクスの3本の矢が放た 

れてから7年。 

デフレ脱却はいまだ実現せず、 

トリクルダウンも起きず、 

地方創生はほど遠い。

 景気回復どころか、国民生活は 

痛めつけられっぱなしだ。 

批判の急先鋒に立つ立教大特任 

教授の金子勝氏(財政学)が斬る。 


   ◇  ◇  ◇


 ■薄商いの官製相場が常態化 

 

 アベノミクスは限界にきています。 

「2年で2%」とした当初の物価 

目標をズルズル先延ばし、 

日銀の黒田総裁は国会で9年間は 

未達だと事実上認めた。 

目標も目的もないまま、財政赤字 

を垂れ流して金融緩和を続けている 

状態。

 ひと言でいえば、出口のないネズミ講 

です。

 日銀は国債市場の半分ほどを買い付け、 

最大の買い手になっている。 

株式市場にしてもETF(上場投資信託) 

の8割近くを買い占めています。 

買いを止めた途端に国債も株価も暴落 

し、金利が上昇して日本経済は壊れて 

しまう。 

破綻を避けるためには買い続けなけれ 

ばなりませんが、もはや弾切れです。 


 国債買い入れは2013年が年間 

60兆円。 

17年49兆円、18年33兆円、 

19年は30兆円に届かない。

 ETF保有は28兆円ほどに上り 

ます。

 市場から一般投資家が離れ、薄商い 

の官製相場が常態化。 

アベノミクスの副作用は凄まじく、 

市場は歪んでしまった。 

安倍首相は資本主義を否定するよう 

な経済失策をいまだに成果だと強弁 

しているのです。  


 7年間のアベノミクスの果てに 

どんな悲劇が待ち受けているのか。 

実体経済を無視して国債や株価、 

不動産価格が上昇するのは非常に 

危ない傾向です。 

銀行危機とバブル崩壊に襲われれ 

ば、日銀の政策はマヒ状態になる 

でしょう。

 日銀が16年2月にマイナス金利 

を導入以降、超低金利で銀行の収益 

は猛烈に悪化している。 

中でも地域経済が疲弊している地銀 

や信金などは体力がさらに衰え、 

貸家建設などに貸し込んでいる。 

高齢者の資産運用先としての貸家 

建設や東京五輪需要も重なり、 

不動産バブルが出現していますが、 

五輪前後には外国人投資家が逃げ 

出す兆候が表れるでしょう。


 ■産業創造、賃金上昇無くして経済再生なし  


 米中貿易戦争の影響も深刻です。

 頼みの中国需要が細り、 

18年後半から輸出額はマイナスに 

転じてしまった。  


 もっとも、輸出がダメになって 

いる背景には、日本の産業が先端 

分野で負け始めているせいでもあり 

ます。 

超低金利のアベノミクスでゾンビ 

企業が生き残り、東電や東芝などの 

問題企業は日銀が社債を買って延命 

させる。 

こんなやり方では産業の新陳代謝が 

起きず、衰退を加速させます。 

産業衰退をごまかし、経済の屋台骨 

である輸出企業を支えるため、 

金融緩和で円安に誘導し、 

企業は賃下げに走る。 

このパターンが20年間続いています。 


 OECD(経済協力開発機構)統計 

によると、日本人の時間当たりの名目 

賃金は過去21年間で8・2%も下がり、 

先進国で唯一のマイナス。 

実質賃金では10%減。 

中間層が解体され、貧困層を増大し、 

格差が広がっている。

 やがて年金財政も破綻させていきます。 


 実質賃金の継続上昇にカジを切らない 

と、日本経済は再生できない。 

ですが、大企業の経営者は円安の恩恵 

で得た儲けを内部留保としてため込み、 

自社株買いや配当に回して株価をつり 

上げる。 

彼らの多くは高額報酬に加えてストック 

オプションも得ています。 

自社株が上がれば、実入りが増える。 

まさに今だけ、カネだけ、自分だけ。 

寂しい資本主義が蔓延してしまった 

この国は、遠からずダメになっていく 

でしょう。  

 (聞き手=坂本千晶/日刊ゲンダイ)


 【転載終了】

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 大手が1000人単位のリストラ 

を計画している年であり、 

人生100年時代、若者はどう生き 

残りを考えているのでしょうか? 


  昨日も、孫が来てにぎやかして 

くれましたが、この子が成人する 

頃はどんな国になっているのか? 


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