イラク国民の主権を無視して米軍は・・・
桜井ジャーナル
【転載開始】
■イラク国民の主権を無視して米軍は
占領を続けようとする 2020.01.25
イラクの首都バグダッドではアメリカ軍
の撤退を求める人びとの抗議活動が続いて
いる。
その参加者はAPによると数百間万名、
CNNによると数十万名、主催者によると
250万名、400万名以上という報道もある。
アメリカの親イスラエル派のひとつで
あるネオコンは1980年代からイラクを
制圧しようとしてきた。
CIAと関係の深いサダム・フセイン政権
を倒し、イスラエルの影響下にある体制
を樹立してシリアとイランを分断、
その上でシリアとイランを壊滅させると
いう戦略だ。
イスラエルでは1996年にベンヤミン・
ネタニヤフが首相になるが、
このネタニヤフに対し、ネオコンはこの
戦略を売り込む。
ウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高
司令官によると、そのネオコンの中心
グループの属すポール・ウォルフォウィッツ
は国防次官だった1991年にイラク、シリア、
イランを殲滅すると語っていた。
(3月、10月)
ネオコンの戦略で動いていたジョージ・
W・ブッシュ政権は統合参謀本部内の反対を
押し切り、2003年にイラクを先制攻撃して
フセイン政権を倒した。
そして親イスラエル派の体制を樹立しよう
とするのだが、これは失敗してイランとの
関係が強まっていく。
イランとイラクとの関係が深まった要因
のひとつは両国ともイスラム教シーア派が
多数派だからである。
イラク人の5割強がシーア派。
スンニ派系のフセインの体制ができたのは
イギリスが支配グループとしてスンニ派を
選んだからだと言われている。
そこでブッシュ政権はイラクで使う手先
をスンニ派に戻す。
これは2007年に3月5日号のニューヨーカー誌
で調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュ
が指摘している。
スンニ派の過激派と手を組み、シリア、イラン、
そしてレバノンのヒズボラを叩き潰すことに
したというのだ。
スンニ派の過激派とはアル・カイダ系武装集団
で、その主力はムスリム同胞団やサラフィ主義者
(ワッハーブ派、タクフィール主義者)である。
これも本ブログで繰り返し書いてきたが、
1960年代からイスラエルはイラクを揺さぶる
ためにクルドのバルザニ家を使ってきた。
現在、アメリカはクルド自治政府のネチルバン
・バルザニ首相を軸にする勢力を動かしている
が、その祖父にあたるムスタファ・バルザニは
1960年代後半からイスラエルの情報機関モサド
のオフィサーだったと言われている人物。
その息子でネチルバンの叔父にあたる
マスード・バルザニがムスタファの後継者だが、
やはりイスラエルの影響下にあった。
バラク・オバマ大統領はムスリム同胞団と
使うことに決め、2010年にPSD-11を出す。
そして始まったのが「アラブの春」だ。
オバマ政権もスンニ派を手先として使って
いる。
今ではフセイン体制の残党と手を組んで
いるネオコンだが、フセインを倒した理由
は親イスラエル派の体制を築き、シリアと
イランを壊滅、イスラエルに中東を支配
させるつもりだったはずだ。
欧米の親イスラエル派にしろ、イスラエル
にしろ、イラクは中東支配の要石だと考え
ている。
イラク国民がどのように言おうと、
アメリカ軍はイラク占領を続けようとする
だろう。
それが中東に反米感情をさらに広めること
になる。
【転載終了】
*************************
米国は戦争をしたいわけではないん
ですよね。
戦争の危機を維持したいだけです。
中東(サウジなど)に武器を売り
つけたいだけであり、アジアの北朝鮮
危機も同様です。
日本や韓国に高額な武器を売りつけ
たいのです。
米朝会談で、ボルトンが強引に同行
して、和平会談を邪魔したのは有名な
話です。
0コメント