“逆オイルショック”が招く信用不安・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■原油価格がマイナスに “逆オイルショック”
が招く信用不安 公開日:2020/04/29
コロナショックは各方面(業界)
に大きなダメージを与えている。
産油国、採掘業者がそうだ。
“金満”のサウジアラビアだって例外
ではない。
現状の原油価格が続くと、2年以内
に外貨準備が枯渇するという。
西テキサスの軽質油を取引対象と
する原油先物(WTI)は4月20日、
何と1バレル=マイナス37・63ドル
となった。
5月限の決済日を翌日に控えていたと
はいえ異常値である。
もちろん、史上初の出来事だ。
買い手は現物(原油)を引き取る必要
があったが、貯蔵施設は満杯であり、
保有コストがかさむ。
このため、買い手は建て玉をぶん投げた。
しかし、おかしな話じゃないか。
1バレルは159リットルだ。
原油を159リットル買うと、購入代金
を支払わないで済むどころか、
37・63ドル(約4000円)もらえる。
そんなバカな? いや、それが起こった。
これは夢ではない。現実である。
なぜ、こんな現象が出現したのか。
まず、コロナショックによる需要の減少だ。
4~6月の需要は日量2300万バレル
減るという。
OPEC(石油輸出国機構)プラス
(ロシア、メキシコなど)は先に、
日量970万バレル(世界の生産量の1割
に相当)の減産を決めたが、この程度の
供給減では焼け石に水だ。
実際、原油価格は急落している。
なお、産油国の財政均衡ラインは
サウジアラビアが1バレル=80ドル、
ロシアが同60ドルなどといわれている。
現状は“逆オイルショック”と呼ばれている
が、消費国が原油安メリットを 享受する
前に、産油株の信用不安が台頭、 SWF
(ソブリン・ウエルス・ファンド) など
の資産売却が懸念される。
(経済評論家・杉村富生)
【転載終了】
***********************
コロナと併せて、非常に深刻な問題
になりそうですね。
0コメント