倒産の現場、強まる“取引先”への疑心暗鬼!

 日刊ゲンダイDIGITAL 


 【転載開始】


 ■コロナ感染恐怖 倒産の現場 

 強まる“取引先”への疑心暗鬼  

 「倒産したのか」の問い合わせ 

 公開日:2020/05/12  


 コロナ関連倒産は増加の一途だ。 

2月2件、3月23件、4月84件、 

と勢いが止まらない。

そのため、 多くの会社が自分たちの経営を 

懸念するだけでなく、「取引先は大丈夫か」

と疑心暗鬼 を強めている。 


  4月22日、企業の倒産情報を 扱って

る弊社(東京商工リサーチ) に、都内にあ

る製造業A社について、

 「きのうまで電話に出たのに、きょう に

なって連絡がつかなくなった」と 問い合わ

せがあった。 

売掛金も相当額あるようで 

「事業を停止するなら、すぐ回収に向かい

たい」と切迫した声だった。 

当日午後に早速、現地に向かった。


  A社は都内23区内でも昔ながらの下町

風情が残る住宅街にある。 

創業から長らく一族で経営してきた。 

代表者は地域活動に積極的で、古く から町内

に住む人には「お馴染みさん」 的な存在だ。

 企業情報を見ると代表者は70代と 高齢。 

「もしかしたら……」の思いで急ぐと、 

自社ビルに明かりはついておらず、

 「お休みします」の張り紙もない。 

玄関をノックしても応答がない。 

結局、この日は何の手掛かりもなく帰社した。 

だが、「コロナ倒産かも」という気持ち は晴れ

なかった。 


  翌日、再び現地に向かおうとしていた ところ

連絡が入った。 


  「きょうは電話に出て、営業しているそうだ」 


 同月23日、今度は都内のIT系企業 のB社が、 

「連絡がつかない。事業をやめたのでは」 との問い

合わせを受け、現地に向かった。  


 B社があるのは都内でも有数の繁華街。 

住所にあるビルに向かうと、シェアオフィスだった。 

B社のホームページから、内装やインテリアにこだ

わったオフィス を想像していただけに少しあっけに

とら れた。 

シェアオフィスの入り口ドアはロック され、中の様子

はわからないが、静まり かえっていた。 

入り口そばに置かれた内線電話でB社を 呼び出すが、

コール音が続くばかりで応答 はなかった。


 B社のホームページには、もうひとつ住所が記載さ

れていて、ひと駅隣のそのオフィスに向かった。 

建物の中に入ることはできないが、別の部屋の内装工事

に来ていた業者が 

「あの部屋にはいま、誰も入っていないよ」 と教えてく

れた。 

結局、この日、B社の具体的な現状はつか めなかった。 


 コロナ不況がはじまった後、取引先への 疑心暗鬼が

強まり、こうしたケースが増え ている。 

コロナ前だったら、一日、電話がつながら ないくらい

では、ここまで切羽詰まった 問い合わせはなかっただ

ろう。  


 タイミングが悪いことに、在宅勤務を 導入する企業が

増え、中小企業では社員 が留守にしている場合もあるよ

うだ。  


 この先、倒産件数が増え、取引先への 疑念が強まると、

ビジネスがスムーズに 進まなくなる場合も出てくるかも

知れな い。 

そうなれば、さらに景気を冷やしてしま う。 

「新型コロナ」の感染拡大で臆測だけが 膨らみ、経営者

の心配の種はしばらく尽き そうにない。 

 (東京商工リサーチ情報部) 


 【転載終了】

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  中小企業の経営がギリギリのところ にあり、

解除条件をキチンと決め、 経済活動を再開しな

いと経営が持たな いでしょう。 


 そんな状況なのに、自分の都合でし か動かない

トップなど邪魔なだけです。 


  リーダーの中で最下位なのは当然な結果なので

しょうね。

 

LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

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