マイナンバーカードが邪魔・・・?
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■マイナンバーカードが邪魔・・・
一律10万円「電子申請」大失政
公開日:2020/05/14
全国すべての人に一律10万円を配る
「特別定額給付金」の個人向け申請書が
5月から郵送される市区町村は多いが、
この申請書がなくても自宅でオンライン
申請が「迅速に」できる。
ただし、それにはマイナンバーカード
だけでなく、カードを読み取るための
マイナンバーカードリーダーまたは
スマートフォン、
そしてマイナンバーカードの暗証番号が
必要だ。
しかし、このような端末を持ち、
暗証番号を覚えている人はどれだけいる
のか。
実際には暗証番号を忘れた人が役所の
窓口に押し寄せて、長時間の待ち時間
に加えて「3密」を生み出し、大混乱
が続いている。
このオンライン申請について、政策の
失敗はなかったのか。
ICT(情報通信技術)政策に詳しい
元衆議院議員の村井宗明氏に、
マイナポータルの実情を聞いた。
「今回の給付金は「マイナポータル」
への登録が必要とされています。マイ
ナンバーカードを持つだけでは足り
ず、 さらにカードリーダー機もしくは
特定スマホ用のアプリでの登録が必要と
さ れています。第1段階のカードの取得
者は14%でも、第2段階のマイナポー
タル登録者は1年前で1万8500人だけ で
全人口の0.01%を切っています。つ まり、
カードを取得した14%のうち、 ほとんど
が登録できていません。その 上、84%は、
マイナンバーカードの所有すらしていない
人たちです。それ以 前にスマホやPCを
持たないお年寄りもいます。そもそも、
年金受給者に対 しては登録している金融
機関の年金の 口座に振り込めば済む話です」
■心が折れそうになるアプリ
年金受給者に限らず、これまでも 子ども
のいる世帯主には児童手当なども定期的に
振り込まれている。
その仕組みを利用すればよいのでは ないか。
総務省はマイナンバーカードの普及 にしか
目が向いていないようで、 5月下旬からは
マイナンバーカードの 代わりの証明書として
使われる 「マイナンバー通知カード」の新規
発行が廃止される。
この通知カードも、住所など記載事項を変更
してしまうとマイナンバーカード 代わりの
証明書として使えなくなる。
マイナンバーカードへのさらなる誘導 が行わ
れる予定だ。
記者はマイナンバーカードを持って いないが、
どこまで手続きを進められる のか、
試しにスマートフォン (アンドロイド)に
「マイナポータルAP」 (内閣府番号制度担当室)
のアプリを ダウンロードしてみた。
これは簡単だ。
しかし、アプリを開こうとすると
「NFC機能を有効にしてください」という
表示が出た。
知ってはいたが、記者は使ったことがない
機能だ。
この設定には暗証番号が必要だとなって、
この段階で早々と挫折し離脱した。
ちなみにこの内閣府アプリの評価は、
5段階で2.3とかなり低い。
最近書き込まれたコメントも 「心が折れそう」
「マイナンバーカードの読み取りがうまくい
かず」
「読み取り作業が大変な作業でした」 などの
苦情が目立つ。
■経産省は迅速化に対応
一方、経済産業省が所轄の中小法人・ 個人
事業主向けの「持続化給付金」の 申請はどうか。
PCやスマホを持ってい れば申し込める。
たとえばスマホからは
「経済産業省 新型コロナ 事業者サポート」 の
公式LINEアカウントから申し込める。
ここでは4つの写真を撮ればいい。
(1)2019年分の確定申告書類
(2)売上台帳などの帳簿
(3)口座通帳
(4)顔写真のある身分証明書
これらをスマホのカメラでの撮影して LINE の
申し込みフォームに進めばいい。
迅速化優先で入り口のハードルが低いと いえる。
ちなみにLINEは千葉県市川市と組んで、
マイナンバーいらずの住民票オンライン 申請の
仕組みも構築している。
同じ国の行政機関で電子インフラの 活用にばら
つきが生じている。
善かれ悪しかれ民間企業のLINEがダウン ロード
で8000万人を超え社会的インフラ になりつつある
なか、総務省が普及でき ないでいるマイナンバー
カードに固執し たことで、素早い給付を求める人
は むしろ困っている。
政府は一刻も早く実情に即した選択肢を 用意
すべきだろう。
(取材・文=平井康嗣/日刊ゲンダイ)
【転載終了】
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総務省の目論見は当たっていると思う
のですが、「マイナンバー登録」 と
「特定給付」の申請と両方が一気に きた
ので混乱することになったので しょう。
そして、暗証番号を忘れた人ですね。
まあ、登録が14%しかないのに、予測でき
たことではありますよね。
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