緊急対策なのに1カ月以上を無策で浪費・・・

 Business Journal 


 【転載開始】


 ■安倍政権の10万円給付が大遅滞している 

 3つの理由・・・ 

 緊急対策なのに1カ月以上を無策で浪費 

 2020.06.02  


 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、 

政府が決めた生活支援策で国民の大半の 

手元に1人当たり10万円が届くのは、 

なんと6月以降になりそうだ。 

米国では1人当たり約13万円を4月中旬 に支給。 

ドイツはさらに早く、仕事を失い困窮し た

芸術家や個人事業主に3月下旬に1人 最低

約60万円を支給している。

 日本政府の支給は、どうしてこうも遅い 

のか――。 


 遅れには3つの要因がからんだ、と筆者 は

みる。

 まず、東京五輪・パラリンピックの開催 計画だ。 

進行中だった折、開催の“障害”とならぬよ う、

コロナ感染のPCR検査を抑制した。 

五輪開催の延期は、クルーズ船を除く国内 の

感染者が1000人を突破し、欧米でも感染 が

急拡大した3月24日になって、ようやく 決まった。

 これを受け、政府はコロナ対策に本腰を入れ 

るようになる。 

国内で最初の感染者を確認後、ほぼ2カ月 が過ぎ

ていた。  


 2つ目の要因に、政府の無策がある。 

安倍首相は、2020年度予算が成立した翌日 

の3月28日、コロナ対策で

 「かつてない強大な政策パッケージを練り 上げ、

実行に移す」と大見えを切ったが、 具体策は

語らずじまい。 

4月7日になって、緊急事態宣言とセットで 事業

規模108兆円の緊急経済対策を発表し、 

「史上最大。世界的にも最大級」と自画自賛 した。 


 目玉となった、困窮世帯に限定した 

「1世帯当たり30万円」給付金は、20年度 補正

予算組み込む手はずだった。 しかし、世論の

反発が強く、16日、 「1人一律10万円」に給付

内容が変わる。 

補正予算の異例の組み替えとなったこと から、

支給の実現は書き替える補正予算案の 国会成立後

と、さらに約1週間遅れ、早くて 5月下旬にずれ

込んだのだ。 

緊急対策なのに、国民に現金が届くのに対策 の

指示から最短で2カ月ほども費やした。 


 この混迷の間、コロナ感染者は急増し続け、

 4月18日には1万人を超えた。 

1000人超から1万人超まで1カ月足らずの 急拡大だ。 

緊急事態宣言を7都府県から全国に拡大した 4月16日

以後は、外出制限や営業の休業、 休学が都道府県

知事から求められるように なり、国民全体が

「巣ごもり」を5月まで 強いられた。 

こうした中での現金給付の大遅滞だ。 


 結局、政府は3月から4月にかけたコロナ 危機の

最中、1カ月あまりを無策に過ごし た形だ。 

葬られた「1世帯30万円」の策は、3月半ば まで

政府・与野党で有力だった 「1人一律10万円」を

財務省が巻き返して 実現させていた。 

財務省が政治を押し切ったのだ。 

「国民の生命と財産を守る」ことが、政治 の第一の

使命である。 しかし、政府・与党は国民が被るコロナ

災禍 を親身になって想像できず、もたついたのだ。  


 支給の遅れには、3つ目の制度上の問題も ある。 

2008年のリーマン・ショックを受け、 日本で全国民に

給付した定額給付金は支給 までに約3カ月かかった。 

過去にこういう経緯がありながら、反省せ ず、危機下

国民給付のスピード化に取り 組まなかった。 

行政手続きに必要な「ハンコ」も業務を遅 らせた。 


 さらに、予算を成立させるまでの手続き が時代遅れで

煩雑だ。

 国会審議に使う数百ページの予算書は、 法律により印刷

してペーパーで議員に渡さ なければならない。

 結果、作成と印刷に2~3週間もかかる。 

法律を変えて電子データで見られるよう にしたら早いが、

その改善すらなされて いない。 


 早いはずのオンライン申請も、エラー 表示が多発して

つながらない。

 マイナンバーカードの普及の遅れも影響 した。


 ■素早く手厚い、欧米の経済支援策  


 米欧の現金給付スピードは、比較になら ないほど

早い。 

ドイツでは、まず申請手続きを簡略化した。

 雇用を守るための日本の雇用調整助成金に 似た制度

で、事業者の申請書類を納税番号 など2種類に絞り、

オンラインで受理する ようにした。 

申請から2~3日後に振り込まれる。 


 特に重視したのは、フリーランサー、 芸術家、

個人事業主への厚い支援だ。 

1人最低5000ユーロ(約60万円)支給 する。

 政府は 

「不安感の中を生き抜くには、体の健康だけ で

なく、精神面の健康を保つことも大変重要 だ」

と最優先に位置付けた。 

ドイツに住む外国人にも支給する。

 ベルリン居住のクラリネット奏者、 米倉森さんは 

「1万4000ユーロ(約160万円)の振り 込みがあっ

た。心から感謝します」と ツイートした。 


 米国は3月27日、2.2兆ドル(240兆円) 規模の

新型コロナ経済対策第3弾を成立させ、 納税者に

1人当たり1200ドル(約13万円) を4月中旬に支給

した。

 英国やフランスの現金支給も、すでに始まった。 

行政手続きを早めるための抜本改革を急がな け

ればならない。

 (文=北沢 栄/ジャーナリスト) 


 【転載終了】

 ***************************** 


  初動で五輪のためにPCR検査を抑制 

したのは想像できたことでしたね。  


 しかし、保健所からの感染者数の報告 

がFAXであり、しかもFAXが一台し 

かなく、集計も結局手計算だということ 

が発覚しています。 


  これでは漏れが出るのも当たり前です 

ね。 


  となると、感染者は公表されている 

数千名ではなく、数倍の数万人ではない 

でしょうか。 


  どこが「日本モデル」なのか。 


  どう見ても、悪いモデルですよね。  


 そういえば、ダイヤモンド・クイーン号 

の対応を「悪い見本」と擦られましたよね。

 

LC=相棒's のじじ~放談!

時事関係や自動車関係などの記事を書いています。

0コメント

  • 1000 / 1000