懸念される中小旅行業者の破綻・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■懸念される中小旅行業者の破綻・・・
ささやかれる「次のWBF」
公開日:2020/08/07
「いよいよ事態が切迫してきた」――。
新型コロナウイルスが直撃している旅行
業界で、中小業者の連鎖倒産を危ぶむ声
が出てきた。
政府は世論の反対を押し切り、観光
支援策の「Go To トラベル」キャンペーン
事業の実施に踏み切ったものの、直前に
なって東京発着をキャンペーンの対象外
にしたため、業界では
「最大の顧客マーケットである東京が
除外されては需要喚起の意味がない」
と冷めた見方が大勢を占める。
体力のない中小旅行業者の経営環境は
悪化するばかりで、すでに中小業者と
取引している企業の中には、契約内容や
決済手法を見直す動きも出始めたという。
「あの業者の与信管理のファイルを至急、
精査しろ」
全国規模でホテルを展開している都内の
企業は7月下旬、主に沖縄県内のツアーを
手掛ける旅行業者との契約内容の見直しに
動いた。
旅行業界では売掛金による事後精算が慣例
となっているが、契約内容をあらため、
今後はすべて即日精算か、あるいは一定
金額を前払いする方式に切り替えたのだ。
契約内容の見直しは、取引先の破綻に
よる売掛金の回収不能という最悪の事態
を避けるためだが、こうした動きは旅行
会社間でも始まっているという。
「旅行業者の店舗に行くと、ライバル
会社のパンフレットや航空会社のツアー
商品が陳列棚に並んでいますよね。業界
ではパッケージツアーを作って卸売り
する『ホールセラー』と、そのツアーを
販売する『リテーラー』という相互依存
の関係にあります。そうやって互いの
商品を取り扱いながら手数料収入をコツ
コツ稼ぐわけですが、当然、売掛金が
発生します。手元資金にまだ余裕がある
大手であればともかく、現状だと中小は
いつどうなるのか分かりません。大手の
中には、ホテルや旅館、観光バスなど、
取引業者すべての与信管理を徹底する
よう指示が出たという話を聞いています」
(経済紙記者)
■WBF破綻の衝撃
帝国データバンクによると、上半期 の
旅行業者の倒産(負債1000万円以上 の
法的整理)は13件で前年同期と比べ て
3件増えた。
件数を見ると、新型コロナによる影響
は小さいように見えるものの、業界を
驚かせたのが6月に大阪地裁に民事
再生法の適用を申請した
「ホワイト・ベアーファミリー」
(WBF、大阪市)の破綻だったという。
「WBFは『しろくまツアー』という
独自のツアー商品を手掛け、業界では
知られた存在です。とりわけ北海道や
沖縄などのリゾートに強く、日本各地
に営業所も構えていました。200億円
を超える売上高のあった会社があっさ
りと破綻したのだから、衝撃でした」
(都内ホテル関係者)
中小の旅行業者を震え上がらせた
のはこれだけじゃない。
「Go To トラベル」の割引予算が大手
業者に重点配分されると報じられたか
らだ。
「ただでさえ、中小業者は客の要望に
応じてツアーを企画しても、交通費は
『Go To』の割引が適用されない可能性
があり、大手に対する重点配分はかなり
厳しいでしょう。業界では、どこが次の
WBFになってもおかしくないと、疑心
暗鬼になっています」
(前出の経済紙記者)
【転載終了】
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もっと、やること、やり方があると思う
のですが。
どうしても、やってるフリが目に付いて
しまいます。
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