経産省が2200億円の補助金も・・・ビジョンなき日本の製造業!
コロナに翻弄 世界のサプライチェーン
【転載開始】
■経産省が2200億円の補助金も・・・
ビジョンなき日本の製造業
公開日:2020/08/18
中国一極集中を回避するために、
経済産業省は今年度の補正予算で
2200億円を確保した。
5月22日~6月5日の先行締め
切りまでに90件、約996億円
の応募があり、57件の574億円
を採択。
医療関連の生産事業は39件、
そのうちマスク生産事業については
13件にとどまった。
コロナ禍で苦労したのは医療物資
の調達だ。
マスクや防護服など医療用品生産の
国内回帰は必須だが、現状、大きな
動きはないようだ。
「国内回帰に手を挙げる企業は少ない
ですよ。補助金を出しても らっても、
5年後、10年後の ビジョンが描けませ
んから」
マスクの製造・販売を手掛ける
某社幹部は明かす。
これはほかでもない、日本の製造業
の未来に対する不安の代弁だ。
台湾では政策に基づいたサプライ
チェーンの再編が進むが、日本の
製造業にはこれといったビジョンが
ない。
補正予算について経済産業省は
「サプライチェーンのリスク分散、
強靱化の選択肢のひとつとして
国内投資がある、という認識です」
としているが、中国に進出した企業
を日本に呼び戻すという積極さは
乏しい。
コロナ禍で予算面での企業支援が
欠かせないとはいえ、国家としての
将来の方向性も示さないままに国内
回帰の予算をつけたところで、
サプライチェーン再構築は難しい
だろう。
話は40年前にさかのぼるが、
1980年代、通称「テクノポリス法」
が制度化され、全国26の地域が高度
技術工業集積地に指定されたことが
あった。
「これで工場が地元に来るかと思った
ら、結局、海外に拠点を移していった」
という函館市の観光事業者のコメントは
貴重な証言だ。
一方で、90年代初めに中国に進出
した当時の企業経営陣はこう振り返る。
「今思えば、当時は安い労働力にしか
目が向かなかった。だが、これがすべ
ての間違いだった」――。
この企業は次第に資金繰りが悪化し、
最後は買収され、中国の会社はなく
なってしまった。
進出先で成功するには、現地の
サプライチェーンを強化しなければ
ならない。
中国に進出した某大手家電メーカー
Y社は下請けZ社に対し、
「中国の工場に技術指導をしろ」と
迫った。
しかし、技術が中国に流出すれば
Z社の命運は尽きるどころか、
“日本の技術”はなくなる。
製造業が空洞化した原因の一端は、
大手メーカーの低い知財意識にも あった。
ビジョンなき国家、そこから ダダ漏れ
する技術は中国を肥やす だけだ。
【転載終了】
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中国は、海外の企業を誘致するのに
撤退時は工場と設備全て残していく
ことを契約にいれていたと思います。
要するに、海外企業が撤退した後は
中国がそのまま稼働できるような戦略
を立てていましたね。
機械は新品かそれに準じたもので
ないと受け入れませんでしたからね。
なかなか、したたかな戦略ですよね。
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