原油を巡る攻防「G7対BRICS」の様相・・・

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【転載開始】


■原油を巡る攻防「G7対BRICS」の様相・・・

 中東の産油国はどちらにつくのか?

 公開日:2022/06/10


 欧米のロシア産原油の輸入禁止措置を

受けて原油価格が高騰。

米国ではシェールオイルの増産が加速、

2022年12月の米原油生産は

日量約1264万バレルと2月に比べて

同100万バレル以上増える見通しという。


 米政府が石油会社に増産を要請、

増加分の大半がシェールオイル。

米国原油の増加分は、ロシア産代替とし

て欧州などへ輸出され、地球温室効果

ガスの削減は棚上げとなりそうだ。


 米国ではシェールオイル生産の効率化

が進み、掘削や水圧破砕にかかる時間が

短縮され、

調査会社ライスタッド・エナジーによる

とシェールオイルの新規開発の損益

分岐点は15年の1バレル当たり平均68ドル

から、21年は37ドルに下がり、

中東の陸上油田(同32ドル)に迫る

もようだ。


 調査会社エンベラスによると、

非上場企業の石油掘削装置(リグ)の

稼働数は2月に384基と前年同月比で倍増、

上場企業のリグ稼働数(4割増の327基)

を上回る。


 他方、ブラジル、ロシア、インド、

中国、南アフリカ共和国の新興5カ国

(BRICS)22年調整者会議第2回会議が

4月12日から13日にかけてオンライン

で開催された。

日本ではあまり報道されなかったが、

中国側の調整者を務める外交部の

馬副部長によれば、5カ国は多国間貿易

体制と世界貿易機関(WTO)の改革に

関する共同声明を検討している。


 今回の会議はBRICS第14回首脳会議

の準備段階で開催され、5カ国の戦略協力

を深め、各分野での協力を全面的に推進

することを目指している。


 金融情報調査会社リフィニティブの

推計によると、インドのロシア産原油の

流入量は3月43万トン、4月101万トン、

5月に336万トンに達した見込みで、

昨年の月平均38.3万トンの約9倍。

石油の80%を輸入しているが、ロシア

から2~3%程度しか輸入していなかった。

22年はロシアからの輸入量を着実に増や

し、ロシアを支えている。


 中国税関総署が5月20日に発表した4月

の原油輸入量はロシアからの輸入量が

655万トン(日量159万バレル、3月は

同150万バレル)となった。

中国の4月のロシア産液化天然ガス

(LNG)輸入量が前年比80%増の

46.3万トンとここ6カ月で最高。

ロシアを支援している。


■米国はロシアの経済的孤立を目指して

 いるが・・・


 G7対BRICSの様相に見えるが、産油国

はどちらのサイドに立つだろうか。

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど

非OPEC主要産油国で構成する

「OPECプラス」は6月2日のオンライン

閣僚級会合で、7月と8月の原油供給拡大

ペースを加速させることで合意。

ロシアに石油カルテルでの中心的地位を

引き続き認めた。


 米国は、ロシアをOPECプラスから完全

に排除し、経済的孤立を目指しているが、

参加国の複数の代表が匿名で語ったところ

では、今回の合意に至る協議は、ロシア

の全面的な支持を得てわずか11分で終了

したという。


 原油価格高騰で産油国も儲かるが、

サプライチェーンを握る販売業者も儲かる

だろう。

現在、石油メジャーは元・セブンシスターズ

の4社、米のエクソンモービル、シェブロン、

英のシェル、BPに仏トタルエナジーズと

米コノコフィリップスを加えた6社が

「スーパーメジャー」と呼ばれ、新たな

石油メジャーを構成している。


 これらの企業には、

「地球温室効果ガスの削減」の先送りの動き

は追い風だろう。


【転載終了】

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 対ロシアは、米国の国益のためだけ

なのですかね?


 背後にディープステートの影はない

のでしょうか?


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