官邸、刑事局長に報復人事で対立先鋭化・・・
Business Journal
【転載開始】
東京地検、リニア不正捜査の標的は安倍首相か…
官邸、刑事局長に報復人事で対立先鋭化
■「もう幕引きなのかもしれない」
新年早々、若手の検察関係者は小声で
そう呟いた。
些末なものはあったが、安倍晋三首相に
対する本格的な汚職疑惑が出たのは、
昨年の森友学園問題と、それに続く
国家戦略特別区域に指定された愛媛県
今治市における加計学園運営の岡山理科
大学獣医学部新設計画をめぐる安倍首相
の関与だった。
森友問題は安倍首相本人というよりも夫人の
昭恵氏が主役だったが、結果的には安倍首相
夫妻の関与が証明されず下火となった。
しかし加計問題は、加計孝太郎理事長が
安倍首相と友人だったことから、安倍首相の
関与に対する疑惑が大きく膨らんだ。
同問題では、前川喜平・前文部科学省事務
次官が告発者としてクローズアップされ、
「総理のご意向」等と書かれた文書の存在を
明らかにしたが、7月の国会閉会中審査で
加戸守行・前愛媛県知事が「加計学園を
招いたのは私」と証言したことで、安倍首相の
関与に対する疑惑は薄らいだ。
加計問題では、官僚や政治家が安倍首相の
意向を“忖度”したという構図が指摘され、
「忖度」は「2017ユーキャン新語・ 流行語大賞」
にも選ばれた。
そして、森友・加計問題を合わせて「モリカケ問題」
などとも呼ばれた。
先の若手検察関係者は、「当初、モリカケ問題は
安倍首相の関与まで行けると思ったが、現在では
同問題での追及は無理筋と判断されているようだ」
という。
だが、昨年12月、再び政界に検察の追及が
及びかねない事件が発生した。
世界最先端のスーパーコンピュータを開発していた
ベンチャー企業PEZY Computing(ペジーコンピュー
ティング)代表の齊藤元章容疑者が、国立研究
開発法人から助成金約4億3000万円をだまし
取った疑いがあるとして、東京地検特捜部に
逮捕されたのだ。
ペジー社の顧問には、元TBS記者で安倍政権の
御用ジャーナリストと揶揄される山口敬之氏が
就いていた。
ジャーナリストの伊藤詩織さんは、この山口氏から
性的暴行を受けたと公表している。
一度は山口氏の逮捕状が発付されたが、
逮捕直前にその執行が取り止めになっていたと
報じられ、政治的圧力を受けた中村格・警視庁
刑事部長(当時)による隠蔽の可能性も示唆された。
ここでも、安倍首相と近い関係にある山口氏に対
する“忖度”があったのではないか、との疑いが
持たれた。
特に、ペジー社の助成金詐欺事件は、
東京地検特捜部が乗り出しただけに、「政官ルート」
を追及するとの期待が高まった。
しかし、「ペジー社事件はあれ以上の広がりは期待
できそうにない」(同)という。
■リニア事件
だが、この事件とほぼ同時期に、「全容を解明
できれば、相当に大きな疑獄事件になるかもしれない」
(捜査関係者)と見られる、JR東海のリニア中央新幹線
関連工事をめぐる不正入札が明るみに出た。
リニア計画は16年7月の参議院選挙で自民党の
選挙公約に盛り込まれ、それを推進したのは安倍首相
当人だった。
リニア計画は莫大な設備投資が必要になり、
さらにJR東海の“ドル箱”である東海道新幹線と競合
するため、同社内部でも反対派が多い。
しかし、リニア実現に踏み出したのは、安倍首相の
選挙公約による「5年間で30兆円の財政投融資」だった。
すでに約3兆円の資金が鉄道建設・運輸施設整備支援
機構を通じてJR東海に貸し出されている。
そして、この安倍政権と同社の強い絆は葛西敬之・
名誉会長と安倍首相の人間関係をベースにしている。
葛西氏は安倍首相の後援組織である「四季の会」
の主力メンバーであり、「さくら会」の発起人でもある。
東京地検特捜部は、リニア不正入札を足掛かりに、
大手ゼネコン→JR東海→葛西名誉会長→安倍首相
の側近→安倍首相というルートを想定していたようだ。
■首相官邸vs.東京地検特捜部
その原動力と見られているのが、東京地検の森本宏
・特捜部長、東京地検の山上秀明・次席検事、そして
彼らを支える林真琴・法務省刑事局長という布陣だった。
黒川弘務・法務事務次官は官房長時代に法案や予算
などの根回しの功績から、「安倍首相に近い」といわれ
ており、リニア不正を深掘りすることには消極的な姿勢
と見られている。
これには伏線がある。現在の検事総長への登竜門は、
法務事務次官と東京高検検事長とされる。
事実、直近の検事総長8人中7人が法務事務次官と
東京高検検事長の双方を経ている。
昨年9月の人事異動では、黒川事務次官が東京高検
検事長に転出し、法務事務次官には林刑事局長が
就くはずだった。
この人事が首相官邸の意向で凍結され、黒川事務次官、
林刑事局長とも留任したのだ。
これにより、「林刑事局長の検事総長の目はなくなった
のでは」といわれた。
こうした伏線もあり、リニア不正を深掘りに消極的な
黒川事務次官に対して、林刑事局長を柱に据えた
森本特捜部長、山上次席検事はリニア不正を徹底的に
追及すると見られていた。
しかし、機先を制したのは、やはり首相官邸だった。
年も押し迫った昨年12月26日、政府は林刑事局長の
名古屋高検検事長への異動を閣議決定した。
この日に閣議決定された人事案件はこの1件だけだ。
「官邸の見事な反撃だった。完全に気勢を削がれた
かたちになった」(同)という。
林刑事局長の後任には、辻裕教・大臣官房長が
就任する。
黒川事務次官が安倍首相と近しい間柄になったように、
辻官房長も官邸に近いと見られている。
もはや、「網呑舟の魚を漏らす」ということなのだろう。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)
【転載終了】
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もう、ほとんど北朝鮮と変わらない
独裁国家になってきましたね。
司法が行政に屈した感じというか、
共犯のような感じがします。
安倍首相はキングメーカーを目指しているのか?
アメリカのロシアゲートの結果しだいでは、
世界が日本と比較して報道されるかもしれませんね。
もう日本は尊敬される国ではありません。
<網呑舟の魚を漏らす>意味
網の目が粗いために、舟をのむほどの大魚までも逃す。
法律が大まかであるために大罪人を逃してしまうことの
たとえ。
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