「働き方改革国会」破綻 安倍首相“嘘八百”で屈辱の謝罪 ・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■「働き方改革国会」破綻 安倍首相“嘘八百”で屈辱の謝罪
2018年2月16日
働き方改革関連法案をめぐり、安倍首相が
デタラメ答弁の撤回・謝罪に追い込まれた。
8本の改正案をゴチャ混ぜにする手口に、
野党は当初から猛反発。
「過労死容認法案だ」と批判し、
与党に集中審議を求めている。
徹底追及する構えだ。「働き方改革国会」は
のっけから破綻した。
安倍政権が拡大させようとしている「裁量労働制」
は、仕事の進め方を労働者の裁量に任せ、
残業代を定額で支払う制度だ。
経営者にとっては、どんなに社員を酷使しても、
残業代を上乗せする必要がない。
導入されれば、長時間労働を強いられ、
過労死する可能性が一気に高まる制度だ。
なのに、安倍首相は1月29日の予算委で
厚労省の「2013年度労働時間等総合調査」を
引っ張り、1日当たりの労働時間は一般労働者
9時間37分に対し、裁量制労働者は9時間16分
と明言。
「裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、
平均的な方で比べれば一般労働者より短い
というデータもある」と言い張っていた。
ところが、野党が問題視したことで根拠の
ズサンさが次々に発覚。
「1日に23時間以上働く人が9人もいる。
1時間も寝ていないことになる」
(希望の党の山井和則議員)という指摘が
上がったほか、安倍首相が言う「平均的な方」は、
調査対象企業で働く全員の労働時間から算出
した平均値ではないこともバレた。
逃げ切れなくなった安倍首相は14日、
「私の答弁を撤回するとともに、おわび申し上げたい」
と陳謝したというわけだ。
■多くの労働者が酷使される
労働法制に詳しい法大名誉教授の五十嵐仁氏
が言う。
「時間管理の緩い裁量労働制が長時間労働を
助長するのは常識です。難航する法案審議への
焦りやイラ立ちが荒っぽい答弁につながったの
でしょうが、それにしてもデータの怪しさに疑問を
抱かなかったのはお粗末すぎます」
現行の裁量労働制の対象は弁護士や編集記者
などの「専門業務型」と、企業の中枢で企画などを
担う事務系の「企画業務型」。
独立行政法人の労働政策研究・研修機構が14年
に発表した「裁量労働制等の労働時間制度に関する
調査結果」でも、労働環境の厳しさは浮き彫りだ。
1カ月の実労働200時間超えは専門業務54.8%、
企画業務44.9%に対し、一般労働者は32.6%。
「深夜時間帯に勤務」「土曜日に勤務」「自宅で仕事」
「勤務時間外の連絡」「休日が週に1日もない」などの
項目でも、裁量制労働者のイエスの割合が圧倒的に
上回っている。
安倍政権は、裁量労働制を営業職にまで拡大
させようとしている。
全産業の営業職は342万人。
多くの労働者が「定額残業代」で酷使されることになる。
残業上限規制法案にしたって、手放しでは喜べない。
サラリーマンの所得目減りは避けられないからだ。
大和総研の試算によると、繁忙期を含め年730時間、
月平均60時間が上限となると、残業代は最大で
年8.5兆円減少するという。
立憲民主党の枝野代表は「間違った答弁に基づく
議論で浪費した質疑時間を別枠で上乗せしてもらう」
と議論のやり直しを求めているが、安倍首相は
「撤回したデータを基礎として法案作りをしたわけでは
ない」と言い逃れ。
法案の月末提出を強行しようとしている。
“嘘八百”のイカサマ改革を許していいはずがない。
【転載終了】
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この御仁のいい加減さは、今に始まったこと
ではないですが、ただ官僚の持ってきた資料を
読み上げるだけだからそういう事になるのでしょう。
しかし、厚労省の官僚も都合のいいデータを
勝手につくり上げるのもいかがななものか。
自民党の議員さんは、野党経験がないに等しい
ので、あまり勉強をしていないのが弱点であり、
官僚の答弁書も丸のみなんですよね。
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